ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 闇動画・心霊闇動画

闇動画シリーズ(1~10) 感想

2019/01/02

「闇動画」シリーズの感想。「封印映像」のノリに近い印象を受けるので同じような体裁で書きます。ネタバレ色強いです。

闇動画      ★★★

闇動画
あらすじはDMM.comより(青字)
「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズの児玉和土が手掛けたホラー映像集。心霊映像や人間の狂気、犯罪行為など、身の毛がよだつような状況を偶然捉えてしまったため闇に葬られていた恐怖動画を収録。
「呪いのビデオ」関係者が登場するなど馴染み感は強い。また、「封印映像」とはどのように差別化を図っていくのか注目したい。

「晩夏の夜に招く者」
夜に花火をしているカップルを撮影した映像。初っ端から「これからご覧いただく映像はあなたの心身に深刻な影響を与える可能性があります」と警告が入る。
少女の霊らしき姿、謎の声、そしてグロ映像と、いろいろ詰め込んできている。
取材が入り、少女の父親が少女を死なせてしまったのではないかという論調で進むが、「少女の父親は無実の罪だった可能性もあるのだろうか?」デーン みたいな終わり方をする。そんな驚くことか?

「通りすがりの女」
バイト仲間と釣りに行った帰り道の映像。なんか美人っぽい女性が車の中に入りこんでいるのが怖いとでも言いたげな映像。後日談とか結論とかが割と無茶苦茶。

「墓参り代行」
便利屋家業の投稿者が代行の墓参りを依頼され、上司とともに夜に山中の墓まで出向き、「お参り」と称した儀式めいたふるまいをさせられる。その様子を依頼者からの要求で映像に記録していたもの。
これは面白かった。先の「通りすがりの女」が5分ほどの尺なのに対して、こちらは20分以上取っている。
「店長すいません、ライト消えました。(返事がなく)…店長?店長も消えたんすか」などと上司と撮影者のやり取りが少しウケるがそれはさておき、進行形で異常が起きている上に、呪術や謎の依頼者など興味を引く要素が盛りだくさん。民俗学者と元「呪いのビデオ」スタッフまで出てくる。最終的な落とし方もなかなかだ。

「五目ならべ」
妹さんはパンツ見えてないか?と思ってそちらに気を取られているうちに、不可解な存在が後ろに出てきていることに気づかず映像が終わってしまうという恐ろしい内容。

「復讐」
これも警告が流れるグロ映像。
どうも借金のカタにマニア向けの殺人ビデオに出演させられてしまったらしい女性。女性は妊娠中とのことで、割腹の果てに赤ん坊が取り出されたりする。再度は観る気にならない。
倒れる赤ん坊から何か不可解なものが現れて、撮影側の男たちに何か仕掛けるあたりがタイトル「復讐」と結びついてるんだろう。

闇動画 3      ★★★★

闇動画 3
2より先にこちらを観た。全体的に面白く満足できる内容。実際に不可解な事象に至るまでの展開をうまく盛り上げている。

「夜の峠道」
タイトル通りの内容。夜のドライブ中に運転手が奇妙な行動に出て、同乗者もそれを目撃してしまう。
目の前で異変が起きており、何なのか確認するまでの恐怖感が抜群。出てきたものも怖くてよい。ビデオカメラとドライブレコーダーの差異や、後日談も含めて好印象。

「赤い影」
お菓子CMのオーディション映像に異変が生じる。事象としては最近多いパターンではある。怖いけれども。映像紹介のみで調査等はなし。人なのか場所なのかお菓子なのか、何に原因があるのかわからないのが不気味。

「グラビア動画」
グラビアアイドルのイメージ動画撮影。アイドルがあるものを拾ったことにより撮影がブチ壊しになってしまうのだった。
事象もなかなかではあるが、アイドルがいつ豹変してもおかしくないなと思いながら観ていたので異様に緊張した。実は不可解なものがすでに現れていたということで追加で紹介されるのでお得感あり。

「地底の怪」
森林に落ちていたビデオカメラに入っていた映像らしい。男性2人が洞窟探検をしている様子が収められていた。オリエンテーリングか宝探しか…
水音のする洞窟内を歩く様子はなかなか良い雰囲気なのだが、予想外なほどあっさりと映像が終わる。不可解なものが現れていたと紹介されるのは1か所なのだが、直後にもう1か所映っているように思う(紙の上あたり)。

「箱呪」
今作のメインで25分ほどを占めている。廃墟でこっくりさんを行おうという無茶な企画のためにレースクイーンとディレクターとADの3人が現地に赴いた。厄除けのお守りと、あとから出てくる盛り塩を準備していくなど用心しているが全く無駄。封印されているかのように家具でバリケードがされている部屋を見つけ、打ってある板を外してまで中に入る。
結局別の部屋でこっくりさんを実施したものの、封印された部屋に入ることになって、そこで不気味なものを見つけてしまった。
展開が非常によく、期待感と恐怖感を煽ってくる。封印されていた内容も、取材メンバーを襲う怪異も十分に恐ろしかった。ただ、わざわざ霊らしきものを出さなくてもよかったのではと惜しまれる。他で十分怖かっただけに。



闇動画 4      ★★★★

闇動画 4
今作はコンテンツとしては4つだが、結構長めに紹介されるのが3つあって見ごたえはある。

「合い鍵」
同僚が購入した新居のマンションに招かれた投稿者だったが、中を見て回るうちにとんでもないものを発見してしまう。どうも前の住人が出ていく時に合い鍵を交換していなかったようで、こっそり入りこんでしまったようだ。
問題があった部屋だがとにかく住み続ける同僚、しかし様子がおかしくなり、会社を辞めてローンも払えなくなってしまった。別のアパートに住んでいるようなので取材班が向かったが、今の部屋もおかしくなっていた、という話。同僚に落ち度がないあたりがなかなか悲惨。

「顔面陥没」
今作の他の3本がかなり長いのに対し、これは映像だけで短い。内容的には強烈なのが出てきて終わりだが、由来や背景が一切わからず気持ち悪い。

「同棲の相手 前編」
投稿者の妹が霊障にかかったらしく、霊能者を名乗る男と同棲しているという。興信所の人が撮影した、買い物に出かける2人の映像が流される。突然妹が道にへたり込み、男が頭をさすっていると何かポワンと出たようにも見える。とはいえ妹は騙されてるんだと信じ込む投稿者は彼らの住むアパートへ乗り込んだ。後編に続く。

「栄光の手」
何のことだろうと思ったら、どうも新興宗教が儀式めいたことをやっているようだ。いきなり殺人、そして手首を切り落とすというグロ展開でなかなか見るのがしんどい。
舞台が山中に移り、いよいよ夜に儀式。教祖らしき男と助手の2人がおり、教祖が説明してくれる。「我々はとある山の中に~(省略)~魔方陣を敷いております。この4つの火の中心にはヘキサグラムが描かれており…」とか言っている。ヘキサグラムとは六芒星のことだが、映像に映るのは五芒星である。ペンタグラムね。
結局とんでもないものを呼び出したようだ。面白い展開。

「同棲の相手 後編」
アパートに乗り込んでの話し合い中に部屋に異変が起きる。とにかくいろいろと起きる。
両親らしき霊の出現に、男の抵抗、過去の因縁など見所がたくさんあった。最後に妹のアルバムから写真が紹介されるが、残念ながらこれが胡散臭い。

闇動画 5      ★★★★★

闇動画 5
大作3本に短いのが2本という構成。大作はかなり見ごたえがあって満足。

「イタズラ電話」
電話ボックスの公衆電話の下に携帯電話を貼りつけ、公衆電話と似たような着信音に設定。人が通りかかったところでその携帯を鳴らして、公衆電話が鳴っているかのように驚かせるという趣旨のイタズラを試みた投稿者たち。どうもその公衆電話近くでは女の霊が出るという噂があるらしい。
しばらく通行人の反応を楽しんでいた投稿者たちだが、目を逸らした間に電話ボックス内に女性が入って電話を始めてしまう。そして突然仕掛け人の携帯電話に非通知の着信があり…という展開。話の流れが巧みな上に出てきたものも恐ろしい。さらに次々と裏の情報が明かされていくのも好印象。
イタズラのそもそもの仕掛け人は投稿者の友人である「若杉さん(仮名)」で、ところどころその名前はピー音が入るのだが、はっきり「若杉に呼ばれてたみたいで…」と投稿者が言っている箇所もあって意味が分からない。

「迎える女」
これは短い1本。観光地にあった日本家屋に近づく撮影者たちだったが、突然家の中に何者かが出現する。取材等はなし。

「デリヘルの客」
大作の一つ。デリヘル嬢がペンダントに隠しカメラを仕掛けて接客。本業以外に行為の様子を撮影して販売というのも考えていたようだ。ところがあるとき客が注射器を所持していた。身の危険を感じた嬢はバスルームへ逃げ込み、店長に電話で助けを求めたが、という内容だ。
なかなか嫌悪感のある展開になっているが、男の行為も元ネタがあるようで考えられている。助けに来た店長の様子が別の監視カメラに記録されていたが、そちらにも驚きの内容が映し出されていた。

「漁港の眼」
なぜ収録されたのかわからないような映像。これも短く2分ほどで終わってしまう。漁港の様子を撮影したものだが、そこのマグロに異常が起きる。発想だけはかなりよかったと思うのだが。

「奇妙なキャンプ場」
最後を飾る大作で30分近くある。カップル2組が山へキャンプに行った様子を撮影した映像。しばしば奇妙なものが画面の端々に映りこみ、気分を盛り上げる。そして夜にテント内で怪談話をしていたところ、突然の物音。
付近の様子を探りに男性2人が外に出ていき、女性1人も少し後を追ってくる。ところが残されていた女性1人の姿が忽然と消えてしまうのだった。ここまでの過程がなかなか緊張感がある。何か異常が起きている雰囲気は感じられるのだが、先が読めず、恐ろしいことが起きる予感だけを胸に見続けることになる。
消えた女性を探しにキャンプ場のトイレに向かったカップル2人組は、そこで正体不明の怪異と遭遇することになってしまった。タイミング的には完璧なところで出てくる。

闇動画 8      ★★★★★

闇動画 8

近所のGEOに闇動画シリーズが置かれていないので、別のGEOで借りた。ジ
ャケがマニア向けっぽくてあまり入荷してないのだろうか?惜しいことである。
本作は全編通してかなりの緊張感。堪能した。

「おつかれさま」
2ちゃんオカルト板の洒落怖で馴染みがある怖い話、「おつかれ」。初耳の方は「おつかれ 洒落怖」とかで検索して読んでもらうと面白いと思う。ともかくこれをベースに、グラビアアイドルとスタッフが、番組でそれを実際にやって霊を呼び出してみようという企画。
霊を呼び出す儀式が終了後、アイドル側と男性スタッフ側に分かれて、カメラを回し続けることに。視点が男性スタッフ側に移り、彼が運転する様子が撮影されるが、カーナビが異様な動きを見せ、驚くべきところに連れて行かれてしまっていた。異常が起きているのだが正体がわからず怖い。そして恐ろしいものが出てくるのだった。あと儀式中、アイドルが水を飲み終えたところで廊下に何か出現する。

「爆光」
短い一本。飛行機内部から外を撮影した映像。何かが空から落ちる。面白いが短すぎる。

「帰り道などない」
20分以上とかなり長いものの、映像中ずっと緊張感が持続した1本。終わり方としては少し予想の範疇であったが、そこにいたる道中がとてもよかった。
集団自殺について取材しようと試みるライターが隠しカメラで撮影した映像。自殺志願者の集まりに同行し、山中の車内で死んだふりをしていたが、自殺したと思われた同行者の男女が動き始め、他の参加者を社外へ運び出す。ライターが様子を探りに山中をさまようことになるのだが不可解な現象に巻き込まれる。面白かった。

「監獄」
タイトルは面白そうなのに、単なるよくある感じの映像にとどまる。

「邪教」
最後を飾る1本で、これもかなりよかった。廃墟探検に来た男性2人女性1人のバイト仲間3人組。元は旅館とのことで、中は荒れ放題になっている。しばらく探訪しているが、上階で奇妙な音がしてそちらに向かうことに。
ある部屋に足を踏み入れたところ、儀式で使われたのか、動物の死骸と首のない石像が置かれていた。恐怖を感じた3人組は帰ろうとするが、撮影者の男性1人は奇妙な音に気付いてそちらを見ているうちに2人と距離が離れてしまう。2人に追いついたものの、彼らは何者かと話しているところであった。異変を感じた撮影者は再び廃墟内に帰っていくことになるのだが。
数々の事象が詰め込まれてきておりハラハラする。あの石像はバフォメットなのだろうか。

闇動画 10      ★★★★★

闇動画 10
やや作り込みすぎなところもあるが全体的に強力な動画ばかりであり、見ごたえのある内容。

「浮気の現場」
奥さんが浮気しているのではないかと勘繰った男性の木内さんが、家に監視カメラを仕掛けた。投稿者は彼の同僚であり、木内さんの行方はわからなくなってしまったという。
木内さんは家の中の様子を近くに停めた車の中から見ていたそうだが、あるとき奥さんが男を連れ込んで、寝室の方へ入っていくという現場を見てしまうというなかなかハードな展開。これだけだと何が闇動画なのかわからないところだが、木内さんが家の中まで乗り込んできて、男を問い詰める。以降は化け物が出てきたりする全く予想していなかった展開でかなり面白かった。やはり意外性があると面白い。

「黒い手」
闇動画7の「非在の視線と不在の視線」の続きらしい。7見てないんだよな。例の映像に関連して失踪してしまった上田さんという男性が、他の動画でもおかしな目に遭っているとのこと。画面中にノイズが走っておかしくなった顔と音声が恐怖感を与える。闇動画7を見ていなくても楽しめる内容。

「腐臭」
住宅街で起こったひったくり事件についてリポーターが町の人にインタビューしている。とある家の近くで女性リポーターが変な匂いがすると言い出し、後の場面では突然倒れてしまう。事象はわけがわからなかったが、ちょっとおかしなものも出現していたらしい。
地味な内容だと少し残念だったが、もう1つ同じ場所が舞台の動画が紹介される。そちらはインパクト十分。

「観光船」
これは短い内容。観光地の島に向かう船の上で撮影された動画で、突然謎の顔がこちらを覗き込んでいる。

「ようすけくん」
投稿者がすむマンションの一室に、おかしな女が訪問してくる。インターホンを執拗に鳴らし続け、ドアを開けた投稿者に対して「ようすけくんいますか?」と連呼する。他人ごとではあるがかなり困る。自分の創作したような物語を語り続け、テンションが上がり下がりしながら叫んで帰っていくという、本当に迷惑な存在だ。殴りそう。
何度もやってくるその女を迷惑がった投稿者は、不動産屋や警察に連絡したもののなかなか動いてもらえない、女は親類からも縁を切られているという。身の危険を感じる投稿者はついに、自分の兄に助っ人を頼んで家にいてもらうことにした。これでちょっと展開が読めたが、結構きつい話。サイコホラー路線から心霊現象までカバーした内容。


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