ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 封印映像

封印映像シリーズ(1~5) 感想

2018/12/30

「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズの関連作、というわけでもないが、シリーズで馴染みの児玉和土、岩澤宏樹の両氏が製作に携わるということで観てみた(現在は離れている)。以下に感想を記す。ネタばれ色強いです。

封印映像 呪われた森     ★★★★

封印映像 呪われた森

放映や掲載ができなかった投稿映像などを収録。全部で5編ある。思いのほかよかったので次作にも期待。

「ダンススタジオ」
一人で鏡張りの部屋にてダンスの練習をしている女生徒だったが、そこに設置された防犯カメラが怪異を記録していたというもの。鏡自体は本家シリーズの「三面鏡」と通じるが、わけのわからん悲鳴とか突然落ちる照明とか、脇でいろいろとポイント高い。

「よつんばい」
ローカル番組らしいが、道祖神にベタベタ触って何か呼び出そうとするなどどこまでも罰あたりなレポーターたち。と思っていたら次の取材でウギャー!痛い!痛い!目にマジ攻撃!やめてくれ。凝視注意の一本だ。番組ADの後日談は蛇足。

「スプーン女」
女性をつけ狙う男から送られた盗撮映像だが…また痛い!また目に攻撃だ。さっきよりさらにグロい。この先の映像は精神に障害をもたらす恐れがあるとかの警告文まで出る。
タイトルとシチュエーションで嫌な予感がしたので早送りしながら薄目開けて観ていたが、やはり痛々しい。生理的に嫌だ。

「影整形」
演劇の練習を撮影した映像に移り込んだ不気味な影。「ほん呪」テイスト満載だ。本家で採用してもいいぐらい。なんか38巻の「黒死女」に似てるのが出てくる。

「呪われた森」
グラビアアイドルが、番組の企画としてハンディカメラを持たされて、一人で森を歩かされるという内容だ。割と普通だが後味悪いなあ。むしろこの番組制作側の人らが酷いという印象なわけだが。収録中に嘔吐してるアイドルを森に置き去りにしてるし。
本作は全部後味悪い後日談がつけられてる。

封印映像 2 呪殺の記録     ★★★★

封印映像 2 呪殺の記録
1つの映像内にいくつも怖がるポイントを配置するというサービス旺盛な作品群。怖がらせようという意欲が伝わってきて良い。

「怨念人形」
幼い子供の誕生日の撮影中、プレゼントとして送られた古ぼけた人形に異変が起きるという、ありがちと言えばありがちな題材ではあるが、人形の異変、突然笑い出してずっと笑い続けている祖母、笑い声の中にかすかに聞こえる呪詛の言葉、と盛りだくさんの内容。予告編ではすでにがっつり映っているので本編観てからにした方がいいかも。
映像中の子供にはモザイクがかかっているが、祖母の方にはかかっていないのが謎。この撮影の後、子供には全身に湿疹ができ、祖母は認知症で入院したという。

「アイドル撮影会」
早々と今回も警告画面。シリーズ1作目と同様、この先の映像は、あなたの精神に変調を及ぼす恐れが…とかいうもの。もしかして今シリーズでは毎回1本はこんなの出るのかな。そのうち殺人画面とか流してきそうで困るな。さすがに観たくないぞ。
さて内容は、心霊というより頭のおかしな人の凶行。警告画面以降は早送りして画面をあまり観ないようにしていたのだが、画面が暗くなって終わったかと思ったら、ババーンとグロ画像が帰ってくる。勘弁してくれ。

「呪殺の記録」
超能力者を撮影したもの。1つの怖い話としてはよくできているし、落ちも付いたような感じでまとまっているのだが、残念ながら写真を撮った際の影がおかしいとか言いだしたあたりからリアリティーがなくなってくる。

「家探し」
新居探しの夫婦が不動産屋に物件紹介を受けている様子を撮影したもの。2階に上がって会話している夫婦の奥の部屋に立っている人影について、本編では何も触れられない。予告編にも出ているのだが。不可解。あと冒頭に外から家を見ている時にウオーンという音が聞こえてる気がするがこれは何だろうか?
どうも不思議なことが多い話。撮影中に明らかになるのがA、その後のインタビューで投稿者が語るのがBとして、AとBが繋がっていないように思えるのだが、僕がなんか聞き逃したりしたのかな。
A=紹介された家には、前の住人が置いていったらしいお札が残っていた。
B=霊らしきものは、家ではなく不動産屋に取り憑いていたように思う。
Bだとしたらなぜ家からお札が出てくるんだ?

「廃墟探訪」
最後の割にあっさりしている。廃墟探検の番組を撮影中にとんでもないものを見つけたというもの。まあ遺体なんだけど…ちょうど発見したタイミングで窓の向こうに人影が動くが、これについても触れず。どうするんだろう。今後のシリーズで扱うのか?
合い間に聞こえる謎の音について、わざわざオーボエがどうとか回りくどいことを言わなくてもいいのに。



封印映像 3 廃トンネルの呪い     ★★★★

封印映像 3 廃トンネルの呪い
これもなかなかよかった。収録本数が5本で、取材時間はそれほど長くない割に、結構観終わった後の満足感があるのは、映像の収録時間が長いからだろう。中盤以降、特にパワーのある映像が続く。

「赤い服の女」
どうも廃墟探検の映像のようだが、撮影者の格好が、水中眼鏡に上半身裸と意味不明で面白い。
出てくる謎の女はお見送りまでしてて出たがりだが、冒頭の1本としてインパクトはある。

「のぞき」
このシリーズで毎回ある、ちょっとエロ含みの映像がこちらだ。タイトルからしてアレだが…
まあ映像の怖さは普通ではあるが、謎の人影と事故とで2本分をまとめてきている感じでややお得か。あのカップルは踏んだり蹴ったりだろう。

「特殊清掃」
夜逃げや孤独死のあったアパートを専門に清掃する業者の映像。毎度のグロものがこれにあたる。
特に警告はないが、ミイラ化した遺体が出てくるので苦手な人は注意。
かなり驚かされるのだが、まあ警告がないってことは真贋を考えるまでもないような気もする。あと、この遺体長々と映しすぎだ。

「廃屋の呪術」
バラエティ番組の心霊写真特集だが、途中で異変が起こるという映像だ。今作で一番印象に残った。
写真にあるモヤのようなものは軽いジャブで、電話インタビューに中に豹変する撮影者・意図せず映りこむ謎の映像・スタジオの霊能者に起こる異変、と盛りだくさんで、後日の現地調査も含めて好印象。
怖い要素を詰め込むだけ詰め込んでおり、まさに製作側もやりたい放題というか、ノリノリで準備してるんじゃないかと思わされる。しかしこのシリーズは呪いネタが多いね。

「廃トンネルの呪い」
なんかシリーズ第1作目の最後と似たような話だが、今回はアイドル2人が心霊スポットのトンネル内へ体当たり取材するというもの。
もう、いかにこの2人が悲惨な目にあうかということに主眼が置かれているため、結構緊張しながら観てしまった。
うち1人は今でも幻聴が聞こえるとのことで、その幻聴の内容も昔の仏教書から引っ張ってきたものと、手が込んでいるがこういうのは好き。

封印映像 4 犬神の呪法     ★★★

封印映像 4 犬神の呪法
毎度良質な映像を届けてくれるこのシリーズ、リリースペースも早いのはいいが、今作は過去作より少しだけパンチ不足な印象。ただ質は高いので楽しめることは楽しめる。

「恋愛の代償」
結婚式の余興用に、新郎から新婦へのメッセージを撮影。その映像にとんでもないものが映ってしまい、という内容。一応モザイク処理された遺体の映像が出てくる。
最初から結論ありきで話を組み立てていったような印象で、無理やり感が強い。インパクトだけで押し切ろうとしたのだろうか。タイトルもどうもハズしてるな。

「かごめかごめ」
どこかの番組の、都市伝説検証のコーナーで、午前3時33分に「かごめかごめ」の動画を検索すると、普段は検索結果に表示されない動画が出現するというもの。元サイトはYoutubeである。動画の画面が突然でかくなったときに何か文字が表示されたので、呪いの文面だろうかと気になったが、これは「フルスクリーンモードを終了するにはEscキーを~」という、Youtube特有のメッセージだった。
これはなかなか凝っていて素晴らしい。隠しカメラを置いていた意図が今一つ呑み込めないが、異様な雰囲気が見ているこちらにも伝わる。今作で一番のおススメだ。

「鉄道模型」
子供が鉄道模型で遊んでいる映像に不気味なものが映りこむ。
もう終わりかよ。感想はそれだけである。検証したのかしないのかというところで終わる。まあ、もしかしたら今後のシリーズで展開があるかもしれないが。

「練炭自殺の現場」
練炭自殺に向かう人たちを隠し撮りした映像。徐々に駅に自殺志願者が集まってくる中で、どうせ1人ぐらい若いかわいい(?)感じの女の子が来るんだろと思ったら、やはり来たので面白かった。
内容自体もなかなか恐ろしげで、単なるドキュメンタリー的な撮影にとどまらず、やや背筋が寒くなるような展開を見せる良作。

「犬神の呪法」
AV撮影前の面接に、奇妙な女性が現れたという内容。女性が豹変して襲いかかってくるのかとビクビクしながら見ていたが、そういう感じでもない。
本作のエロ要素。毎回あるが、この要素いらんのだけども。
タイトル作で、しかもトリなのに、こんな消化不良なのを持ってきていいのか。前作ラストほど細部を練っているわけでもないし。トリでなく真ん中あたりの配置ならそれなりに観れたんだけど、期待が大きすぎたかな。

 

封印映像 5 ラブホテルの怨念     ★★★★

封印映像 5 ラブホテルの怨念
今作もインパクトのある作品。安易に映像に関する因縁が判明しすぎな感はあるが、細かいことは考えずに映像怖えと楽しむべきかと思われる。

「ドッキリ」
大学のサークル仲間が肝試しを行ったという内容。ドッキリを仕掛けて仲間の女性を脅かそうとしたが、思惑通りにいかなかったという。
幾分か都市伝説風味で、ぞっとするようなオチも準備されている。古典のアレンジだろうか。よくできた内容。

「家族の肖像」
美大の課題で、家族の映像を撮影したもの。登場するのがフィギュアを愛でる引きこもりの兄である。
もともとおとなしい性格だった兄だが、最近は突然怒り出すようになったという。撮影時も、フィギュアを眺めていたところを映されて怒りだしていたのだが、そりゃ当然な気もする。
冗談はさておくが、映像自体はそこそこ。兄の性格が変わったという原因らしきものも映るが、時間が短く、肝心なところの謎を残して終わるのが残念。

「初詣」
初詣がてら神社へ行ってとんでもないものを見たカップルの悲劇。
実はタイトルと内容がほとんど関係ないのだが、関係あるタイトルにしたら内容がすぐにバレるため致し方ないようだ。
「ほん呪」でも似たような内容があったような…あと、シリーズ1作目以来の、目への攻撃が出てくる。しつこく映されるので苦手な方は注意。

「廃ビル」
廃ビルに忍び込んだ若者集団が撮ったらしい映像。
尺はそれほど長くない。詳細がほとんど語られず謎のままだが、こちらの方は不思議なテイストでよい。もしかしたら今後こういう時空が歪む系が流行るのかも。
見返して気づいたが、屋上に着いた直後に画面左側に顔らしきものが映る。ただ特に怖くはない。

「ラブホテルの怨念」
タイトル作で、内容はそのまんま。撮影者の男性は出会い系(?)で美人な女性をホテルに連れ込むことに成功している。
「パラノーマル・アクティビティ」(というより「パラノーマル・フェノミナン」に近い)っぽい映像に「呪いのビデオ」を足した感じで最初の映像は終わるが、まだ映像があって、こちらのインパクトはさらに強い。やりすぎな気もするが、衝撃だけなら今作随一か。



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