ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 封印映像

封印映像シリーズ(6~10) 感想

2019/01/02

封印映像 6 呪いのパワースポット     ★★★★★

封印映像 6 呪いのパワースポット
ここにきてかなり良い作品に出会った。他の人がどう思うかはわからないが僕は満足。リリース間隔が短いのに良質なものを出してくれるのはありがたいことだ。

「悪魔祓い」
新興教団の内部を探るべく潜入取材した映像。悪魔祓いと称して、脱会を希望した信者に暴行を加える様子が撮影されている。実際、たまに宗教がらみの殺人事件が起こるが、内実はこういうことかもしれない。とはいえ別に社会派的なまとめではなく、最後に投稿者が怪異を目撃して映像は終わる。
途中、スタンガンを食らった後の男性からフワーリと白いものが空中へ抜けていく様子がカメラにとらえられているのだが、当然のごとくスルー。いずれこうしてスルーされた部分を集めた総集編でもやるんじゃなかろうか。

「海辺の女」
海にやってきた大学生たちが撮影した映像に、奇妙な女性が映りこんだという内容。
物悲しい背景が語られ、「投稿者は女性の成仏を願い、この映像を世間に広めたかったそうだ」などと、全く封印映像のコンセプトを無視したしめくくりをされるのだが、映像自体はなかなか。いきなり近寄ってくる系はポイント高い。

「浮気調査」
内容はタイトルの通りだが、調査員が浮気相手がいると思われるアパートに無断で侵入してしまう。そこに来る予定のなかった人物が現れ、影から様子を見たところ異様な物が映ったのだった。
じらしてじらして最後に凄いのが出てくるという、タメが効いているし、かなり不気味である。今作で最もインパクトのある映像。

「先導者」
友人同士で肝試しに行った際に撮影された映像。
尺が短く箸休め的な位置にあるのだが、不気味なものはかなりはっきりと映っている。はっきりしすぎてて初見では気づかなかった。
後日(?)談で、早く帰ろうぜと言い出したメンバーの方が酷い目に合うという意外な展開を見せる。通常、肝試しを強行した奴の方が襲われたりするのだが。

「呪いのパワースポット」
パワースポットとして一部で知られる山を、夜に取材した映像。途中からパワースポットがどうとかという意識は全く吹っ飛ぶ。封印映像ではたまに歴史とか民俗学とかの要素を取り入れてくるのだが、今作もそれに該当する。
封印映像側のスタッフが事故に巻き込まれるという、珍しい展開。怖さからすると物足りないが、どんよりとした雰囲気はよい。あと取材レポーターの顔にモザイクがなく大映しなのは、内容をふまえるとおかしい(本人が許可すると思えない)。面白いからいいけど。

封印映像 7 練炭自殺の女     ★★★

封印映像 7 練炭自殺の女
収録時間が約50分で、これまでのシリーズより10分ほど短い。それでいてインタビューに多く時間が割かれているあたりよくわからない。

「練炭自殺の女」
シリーズ4作目の「練炭自殺の現場」の続編にあたるというか、同じ人物が出てくる。
多分こういう驚かし方で来るだろうなと思ったら、わりかしその通りだったのでニヤリとできたが、シリーズ化しても面白いかは疑問。

「傷」
山の貸し別荘に遊びに来た女子大生たちの撮った映像に何かが紛れ込んだという内容。その山に昔あった城が戦国時代に攻め滅ぼされて、その城の住人が出てきたんじゃないかという話だ。
結論を準備してから話を考えている印象を受ける。体にミミズ腫れができたかと思ったら刀傷でしたとか言うのは手抜きな付け足し。

「人形使い」
夜中に勝手に人形が動くらしい。霊らしきのが出てきて、不気味な映像に仕上がっている。悪くはない内容だが、ノイズって便利だなあと思わせられる。今作は髪の長い女性の霊ばかり出てきてるな。
あと心霊研究家の友野昭次とかいう人は何者なのだ。一応検索したけどヒットしないし。

「舞台霊」
劇団の稽古中に、その街ならではの土着の霊が出てきたという内容。長時間出てくるしつこい霊である。最初に右上にいるのを発見したときは、おおーと思ったんだけどな。これもノイズ→出てくる→ノイズ→出てくるの繰り返し。
3人もインタビューされてるが全部胡散臭い。「のりを探そう!」

「交換日記」
映像というか、ストーカーによる恐怖体験話だ。ストーカー自身が撮った映像とかを交えるから一応封印映像の体はなしているけども、こういう形式のが増えたら困る。



封印映像 8 自傷女王     ★★★

封印映像 8 自傷女王
やや退屈な内容の映像もあるが、まだまだいけるとは思う。
ちなみにジャケット表紙の女性は自傷女王ではない。この人は霊能者のおばさんである。

「リダイアル」
拾った携帯電話に一つだけ残されていた映像とのこと。家の中を撮影した映像自体は意味深で不気味。期待が持てる滑り出しだ。
映像自体におかしなものは映ってないように思われたが、特殊なフィルターを通すととんでもないものが映りこんでいたという。特殊なフィルターって何だろうか…?霊能者は「携帯電話には霊がとりつきやすい」とか、聞いたことのないようなことを言い出すし、どうもよくわからない一本。

「前世療法」
まあタイトルだけでだいたい予想がつくが、前世療法の様子を撮影してたら変なものが映ったとか怪現象が起きたとかそんな感じの映像。長い割にあまり面白くはない。

「DEATH TUBE」
ネット上で噂になっていたという動画で、最後まで見てしまうと必ず予期せぬ死が訪れるらしい。
最後の10秒をカットしたバージョンを見せるので、「安心してご覧いただきたい」ということである。まさかこのシリーズで「安心してご覧いただきたい」という文言を見ることになるとは思わなかった。ネット文化研究者による検証がなされて最後に怖い感じのことを言って終わり。今回の中では割と面白い。

「カラオケ」
カラオケボックスで女子高生同士で撮影した映像に、謎の女性が映っていたというもの。呪いのビデオの焼き直しにしか思えない。そのカラオケボックスで昔自殺した女子高生がいたんだと。
映像の音量を上げたら、霊らしきか細い歌声が聞こえたというくだりがしょうもなさすぎる。

「自傷女王」
いずれ出ると思った「ニコニコ動画」風の映像である。僕はニコニコ動画は見ないのでこの辺の言及は避ける。
若い女性が自傷行為を配信して、「自傷女王」と呼ばれるようになった。次第に行為がエスカレートしていき、というのは皆予想がつくところだが、オチはややひねりを加えてきている。
視聴者のひとりがインタビューに答えているが「彼女を煽っていた僕たちにも、少しは責任はあるでしょうね」などとしたり顔で語る演技がクサい。

封印映像 9 制服の怨念   ★★★★

封印映像 9 制服の怨念

近所のGEOからは早々に姿を消してしまっていたのだがようやく観られた。編集が凝っていて好ましいが少し見づらいところもある。

「車載カメラ」
タクシーの車載カメラの映像。事故にあって倒れている女性を発見した運転手が、車から降りて救急車を呼ぼうとしたところ事件が起きる。冒頭から緊張感があってよい。最後にナレーターが「この種の事件は各地で多発して~」みたいな怖いことを言って終わる。

「制服の怨念」
客が女の子の様子を眺めるという「女子高生覗き部屋」に勤務する女子高生を撮影したドキュメンタリー映像が元。女子高生たちをただ映しているだけの映像がなぜか割と長く流れていて面白い。
その店では過去に女子高生のリンチ殺人が起きたといい、それ以降客が撮影した映像に不可解なものがさりげなく映っていた。ただ、そっちは前フリで、閉店して廃墟となった店内を撮影した映像がやけに恐ろしげになる。

「奇妙な影」
街の様子を窓から定点カメラで撮影した映像。歩いてきた女性が突然消えるという不可解な事象が映りこんでしまい、調べていくうちに驚きの展開になる。次から次へと新たな驚きがあってサービス心旺盛だが少しやりすぎかも。

「猿の手」
3つの願いを叶えてくれるという猿の手をたまたま入手した男女グループが、ハロウィンの日に願い事の儀式を行う。映像自体は大したことないが、エピソードを通して新たに1つの怖い話が完成したと考えればよくまとまっている。

「八尺様」
都市伝説で語られる妖怪の一人とのこと。口裂け女やトイレの花子さんに匹敵するほど有名だという。
地方番組のタイトルバックに、異様に背の高い女性が歩いていることに気付いた投稿者。路面電車が走っていて、「横川駅」という表示が見える。広島かな。
専門家によると、歩いていた女性の身長は推定2.5メートルはあるという。投稿者はその後不慮の事故で亡くなった。
ここで長い取材が入ってもおかしくないが、時間がおしているのかいきなりクライマックスである。投稿者が事故に遭う直前に撮った映像が流される。最後にふさわしい衝撃的な映像で面白かった。

封印映像 10 呪われた同窓会     ★★★

封印映像 10 呪われた同窓会
9より先に観た。面白かったがあまり怖くはないな。収録時間が54分ほどでさほど長くはないが、それでも長いこと見たなあという気分。

「鏡の住人」
なんかわざとらしく喋る投稿者のFさんは美人っぽい。フリーマーケットで鏡を買って以降、鏡から話し声が聞こえたり、鏡に映る自分の顔が別人のように思えてきたという。心霊研究家に相談したら精神科へ行けと言われたと。的確な気もする。映像はわりと予想がつく内容だが最初としてはよい。

「赤ずきんちゃん」
エレベーターに潜む霊の映像は数多く紹介されているが、今回の映像は最も恐ろしいものであると、制作側がいきなり大見得を切ってくる。
専門学校のエレベーターに毎日のように乗ってくる、赤いレインコートで全身を覆った少女らしき姿。彼女が現れる映像がいくつも流され、最終的な悲劇の発生で締められる。執拗に姿が映るが誰も正体を知らなかったということで、なかなか効果的な編集に思われた。正体もかなりインパクトがあり今作のメインか。

「カーテンの中」
窓辺に立つ女性を盗撮した映像。その姿がビデオの不調からか不自然に歪んで映り、やがて窓辺から消えた。映像自体はまあまあ怖いという程度だったからか、他でギョッとさせてくる。

「漫画喫茶F-6号室」
霊が出るという漫画喫茶に潜入した投稿者が体験した怪奇現象。該当の部屋では若い男性が餓死したと言う噂があるという。いろいろと凝っててよいのだが、怪奇現象が起きてるのに投稿者が小声で実況してるのがやや解せない。
かなりネタバレになるが部屋のPCのデスクトップ上に勝手に動画アイコンが出現。再生が始まる。WMPで再生かな。
現れた動画のタイトルはアイコン上は「遺書」となっていて不気味さが出ているが、再生が始まった動画は「漫喫男の動画 5.03.39」というタイトルになっている。漫喫男ってなんだ?誰が付けた?

「呪われた同窓会」
なぜか感動路線っぽく終わるので、このタイトルはひどい。誰が呪ったというのか。
同窓会の誘いを出していない女性から、出席する旨のメールが来て、幹事は驚いたという。その女性は3年前に亡くなっていたからだ。高校生時代、彼女は2か月ほどで転校したということでほとんど交流もなかったらしい。
「彼女のその後のことは誰も知りませんでした。お互いにメールアドレス知ってるはずもないし…」と語る幹事の投稿者。しかし問題のメール返信には「出席します。」としか書かれていない。なぜ彼女からのメールとわかったのか?
それはさておき、映像と留守電の音声と写真と3つの要素を準備してきているのはよい。写真については、参加していた他の男性と、問題の女性の顔が合体していて驚かされる。
ただ画面に出るナレーションが
「K子さんなのだ
彼への想いがあったのだろうか」というもの。なのだ…?「K子さんはまだ」の誤植かな。そうこう思っているうちにちょっとした感動話っぽくなってブツ切りで終了。



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