ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 監死カメラ・妖怪カメラ

ほんとうに映った!監死カメラシリーズ(1~5) 感想

2018/12/31

ほんとうに映った!監死カメラ    ★★★★

ほんとうに映った!監死カメラ

気になっていたタイトルである。監視カメラに映った異変というのは「呪いのビデオ」シリーズ他でおなじみだが、本作は監視カメラ映像に特化して紹介されている。
「呪いのビデオ」シリーズで紹介される監視カメラ映像は、割と軽めの事象が多く、取材もないことが多いため、重たい映像の合間で楽しませてくれるような存在と思われることもあるのだが、今作ではがっつりと主役を張っている。
単に映像を紹介して終わりでなく、個々の映像を掘り下げ、また見せ方も工夫しており好感が持てる。

「交差点」
渋谷のスクランブル交差点の映像。ノイズ、謎の音声、そして現れる何者かと、序盤から飛ばしている。複数の事象を組み合わせていて楽しめる。

「タクシー」
タクシーに取り付けられたドライブレコーダーの映像。出現というより不可解な消失。フロント向きのカメラとリア向きのカメラの比較という形で表現している。複数の事象という手法はここでも見られ、この先も多用される。

「バー」
本作の予告編でよく流されている映像はここからの抜粋だ。バーのマスターが突然客に攻撃を加える。事件が起きた原因が監視カメラには記録されていたのだった。不可解な事象より先に、直前のマスターの挙動に注目させるところはうまい段取り。

「ゴミ捨て場」
マンションのゴミ捨て場。ゴミを捨てに来た女性が何かに驚いたような動きを見せる。なかなか珍しいパターンだ。

「エレベーター」
マンションのエレベーター前に付いた監視カメラの映像。取材も入って少し長めだが、本作では最も「ありふれた」映像となっている。

「地下道」
駅近くの地下通路が舞台。深夜の地下道というロケーションは期待できそうなものだが、出てきたもの自体はそこそこ程度。短い取材のオチが効いている。途中で読めるけど。

「コインランドリー」
タイトルのままの内容だが、なぜか不穏な雰囲気が漂っている。ひとりでに動く乾燥機だけなら大したことはないが、その後のもう一つの事象がなかなか怖い。

「商店」
店の物が勝手に落ちるというのはすぐに目につくが、それ以外にもいろいろあって面白い。どちらかというと取材で聞き取った話がメインの内容。

「踏切」
これはよい。膝を打つような驚きと、背筋が寒くなるような怖さを味わえた良作。電車に映る人の顔らしきものはよくわからないのだが、その後が見どころ。

ほんとうに映った!監死カメラ2    ★★

ほんとうに映った!監死カメラ 2
前作同様に、頑張って作りこんでいる感は良いのだが肝心の映像が物足りないのばかり。心なしかインタビューされている人物も芝居クサく、そして音声加工しているために聞き取りづらい。
ただ映像の紹介の仕方や展開はこれでよいと思うので、恐ろしい映像に恵まれれば、再び良作が生まれるのではと期待は残る。

「コンビニ」
コンビニ内のバックヤードで店員が作業している様子をとらえた映像。一瞬何かが起きているのがわかるが、スローで見ないと内容はわからない。インタビューを交えて話が進むが、映像自体のインパクトは弱い。しかしこの後に続く映像に比べるとこれでも目立つ映像の部類。

「お迎え」
要介護で寝ている老人の臨終の様子を、遠隔介護のカメラが撮影していた。臨終近くに映りこんだもの、動けないはずの老人の動き、取材にあまり協力的でない息子の嫁と、話は3段階へ展開していくので今作の見どころだと思うが、なかなか気分が暗くなる。

「見えない何か」
マンションの入り口に仕掛けられた、人が来たら撮影開始する監視カメラ。ところが無人であるのに特定の時間帯に勝手に撮影を始めるということで、取材に。何も映らない映像からこういう話を作り出す試みだが、特に成果はない。

「白いあれ」
畑にリンゴを盗みに入った少年たちが、防犯カメラの映像をもとに逮捕された。その中に、オカルト界隈で話題になった「くねくね」のようなものが映りこんでいる。スタッフが現地へ行っていろいろと取材するがなかなか胡散臭い。取材を受けた人は仮名という体裁なのに、仮名まんまの「金城さん」「佐藤さん」と名前で呼ぶスタッフ。いいんだろうか。

「駐車場」
徐々に盛り下がっていく。影が映っているだけの内容。例えば「怨霊映像」のシリーズの1本だとしたら全く記憶に残らないことだろう。

「死のノイズ」
システム会社に勤める投稿者からのメールには、社内で撮られた監視カメラの映像の中のノイズに顔が映っているという。映像を見ても全然わからん。その会社の社長が怒り出したり、参考意見を聞いた専門家が謎の行動をとったりと、いろいろ要素はありそうなのに紹介しきれず終わったような印象を受ける。説明不足で、怖そうな予測を立てて終わればいいというものではない。

「インターホン」
ストーカーに悩まされる女性の、家のインターホンに録画された映像。誰もいないのにインターホンが鳴っている。一応不気味なものは映るのだがこれも無茶苦茶な終わり方である。
取材後に、女性の知人からスタッフのところに電話がかかってくる。該当の女性と連絡がつかなくなったそうだが、それを聞いて急いで女性の家に行ってインターホンを鳴らすスタッフ。何考えてんだ。仮名だっつってんのに「小暮さん!小暮さん!」ってドアに呼びかけてるし。なんで女性の知人が警察とかを差し置いてビデオ製作スタッフに連絡してくるんだ。どこで連絡先を知るんだ。最後のオチがやりたかっただけじゃないのか。



ほんとうに映った!監死カメラ3    ★★★

ほんとうに映った!監死カメラ 3
シリーズ3作目で、なんだかんだで結構期待しながら見ているシリーズになりつつある。今回は映像の取材に時間を多く割いており、収録時間も70分越えで少し長い。映像もなかなかの内容。ただ舞台が秋葉原だったり、地下アイドルが出てきたりとどうも特定のジャンル好きにおもねっている印象を受ける。

「オープニング映像」
タイトル何だっけ…?喫煙所を映した監視カメラ映像だが、一人だけ異常な映り方をするというもの。目新しさはないが最初としてはまあよいか。

「ディスプレイモニター」
電気店の前に設置された店舗用のカメラ。道行く人々を映した映像だが、突然カメラを覗き込む者がいるという。これは割と僕の好きなタイプの怖さで、驚かせてくれる。横に並んでいる別のカメラとの比較もあって工夫している。

「インターネット中継」
インタビューを受けた投稿者が冒頭から「ニコ生を見てて…」と言っちゃうのだがよいのだろうか。ネットアイドルのスレてない感じがいいとかステレオタイプなことを喋っているのはともかく、映像へ。
部屋で女の子がカメラに向かって話している画面にコメントが流れるが、「ん…?」「後ろの人はだれ?」「島津ゆたかのホテル歌って」などとおかしなコメントが見られ始める。そしてとうとう、という内容だ。緊張感があってよかった。「ホテル」ってペナルティのワッキーが歌ってたなあ。

「ピンボケ」
オフィスビルに数台設置された監視カメラの中で、1台がなぜか映像がぼやけてしまうという。霊感があるらしい清掃員の女性によると、霊が映りこんでいるために映像がぼけるのだという。
ということでスタッフが取材に向かうのだが、なんとスタッフが持ち込んだカメラでもピントがぼけてしまった。これは確実に何かあるということで意外な展開。ただここからは、霊感のある人に聞いてみようということで、業界に詳しい事情通や占い師のところへ行く.流れになって若干長い。なかなか不気味な映像なんだけど。

「地下アイドル 前編」
タイトルの通り。舞台のスクリーンに映すために数台のカメラで撮影された映像の中、アイドル以外に別の女性が映りこんでいた。今作のメインなのか前後編に渡る。そのアイドル自身も霊感があるということで、取材へ。可愛い感じの子で、足の露出が多くてなんか嬉しいところ。映像に映った女性については、中学時代の友人ではないかという。事故で亡くなったそうだが、その後はアイドルのことを見守っていてくれてるのではと。
ここまでだと半端な感動話なのだが、スタッフがその亡くなったらしい友人の名前を検索すると、今でも存命らしい。謎を残して後編へ。

「ファミレス」
心霊現象が起きるらしいファミレス内の映像。映像を見た人が死ぬとかで、いわくがあるらしいのだがあっさり終わる。いらない要素でした。

「幽霊メイド」
先に出てきた事情通が紹介する映像。秋葉原にてビラを配るメイドに紛れ、1日中立っているだけのメイドが映っているという。映像を見てみると果たしてその通りで、事情通はきっと幽霊だと語るも、スタッフが調査を行う。そこからはなかなか意外な展開を見せる。ところどころ怪しいところはあるが話としては面白い。
スタッフも「持病が悪化したって感じですか」とか結構失礼な物の言い方をしていて凄い。

「地下アイドル 後編」
ここから先は話の筋のネタバレになるが、存命らしい友人にスタッフが取材。後味の悪い展開になって気の毒な終わり方。

ほんとうに映った!監死カメラ4    ★★★★

ほんとうに映った!監死カメラ 4
面白いのとそうでないのとの差が少しあるものの、取材によってさらに内容が深まっていることもあって全体的に満足。魔術堂のKATOR氏が今回も出てくるのだが、そろそろ出過ぎに思えてくる。

「カラオケ」
冒頭の一本。カラオケボックスの監視カメラに謎の女性が出現したという内容で、基本を押さえている。

「謎の電波」
取材が入る内容で面白かった。隠しカメラから発信される電波を傍受して、その映像を見るのが趣味という投稿者がたまたま発見したという。
アパートの一室らしき場所に挙動不審な男性が映し出されているが、突如男性が首を吊ってしまう。投稿者は怖くなりしばらくこの映像を見るのをやめていたが、半年以上経って再び見てみたところ、首を吊った状態のまま腐敗もなく映像が続いているという。
そこで取材班が該当のアパートらしき場所を探しだし、投稿者とともに乗り込むことになるのだった。興味深い展開でとてもよい。あとKATOR氏登場。

「ジンクス」
閃光花火というお笑いコンビが、ある神社で稽古風景を撮影したところ、ボケ役の肩の辺りに謎の手が映りこんだ。それ以降、手が映った場所に毛が生えてきて、それと同時にこれまでウケなかったネタがウケるようになったという。取材を経て話が展開していくのだがなかなか困る内容。「サンミュージックだからですか!」(by三拍子)

「事故現場」
感想を書くにあたって再度見ているのだが、何か奇怪なものは映っていたか?と不思議な感覚。なんと映っていないのだった。何かを見たらしい女性がおかしな動きをするという映像で、過去の因縁を探る内容。

「巣喰らう者」
今作では最もよかった。家の物が時々不自然に無くなるので、監視カメラを仕掛けて様子を探ることにした投稿者。そこには老婆と思しき人物が部屋に出現する様子が映っていた。
投稿者が出かけたのちに老婆が出現し、部屋の押し入れの中へ入っていった。そこへ帰ってきた投稿者がカメラの映像をテレビで確認する様子もカメラでとらえられており、恐怖感を伝えるいい展開。意を決して押し入れを開く箇所も気分を盛り上げる。
実際に家まで来た取材班はやはり押し入れに何かあると考え、女性スタッフが1時間も押し入れに閉じ込められることに。気の毒。その後も取材班が車の中から家の様子をカメラで確認しつつ張りこみを続けるが、その最中でカメラが老婆をとらえる。すぐに家に入って押し入れに乗り込むスタッフは、とうとう怪異に遭遇するのだった。結局わからずに終わるんだろうと思っていたのだが、見ていてかなり驚いた。

「トイレ」
デパートのトイレに設置された監視カメラ映像。トイレの個室から謎めいた男性が出現するというだけなのだが、その男性が個室に入る前はどうだったのかと検証しているのは少し面白い。予想通りではあるものの。

「透明人間」
KATOR氏発端の映像。個人的にはこの人が紹介する内容は長くなるうえにあまり面白くなく…20分近く費やしている。内容は街に透明人間が出現した様子を撮影したもので、どうも特殊なカメラでないと透明人間は見えないという。何言ってるんだ?そこには確かに体が透けた人物が歩き回っている様子が映っており、取材班は場所を特定して張りこむことに。結局透明人間を挟み撃ちにするのだが、捕まえるでもなく、何をやりたいのかよくわからない話になって終わり。オチだけはついたのだろうか。

ほんとうに映った!監死カメラ5    ★★

ほんとうに映った!監死カメラ 5
本気でKATOR氏が出すぎてうざく感じてきた。スタッフがなんでもかんでもこの人に相談しに行くのはなぜなのか?秋葉原が舞台というのも多いし。次回作でKATOR氏が5つ以上の映像で出てきたら、このシリーズを見る優先順位は下げる。
内容もどうもいまいちなものが多く、リリースペースが早いのはありがたいが無理しているのではないか?

「股の下から」
どうってことない映像。路上に座って話している女性の足もとから何か出てきた。

「エクトプラズム」
オカルト含みのメイド喫茶でこっくりさんをしていたところ、メイドの様子がおかしくなる。ここでKATOR氏がエクトプラズムの説明をして、別の映像でもまたKATOR氏がエクトプラズムについて話す。どういう構成なのか。

「お天気カメラ」
なんかよくわからない話。ビルの屋上などに設置されている定点観測用のカメラを、通称「お天気カメラ」というらしい。匿名で送られてきた映像はそんなカメラで撮影されたもののようで、謎の男性が映りこんでいた。スタッフは映像の撮影場所を探し回るが、謎ばかり残る。これ何の話だったのか?映像は割とよかった。

「13」
オービスにとられた写真に顔が映りこんでいた。KATOR氏が必然性なく登場して「これは顔ですよね」と言って終わり。

「見られている」
一人暮らしの女性から送られてきた投稿映像。投稿者に取材をしに行くが、どうもその女性の挙動が不審。結局取材中の映像におかしなものが映っていたという感じでグダグダに終わる。またKATOR氏を訪ねるスタッフ。また「これは顔ですよね」?あれ、KATOR氏は「13」について顔だと言ってるのではなくて「見られている」の映像について言ってたのか。やられた。

「環七」
深夜の道路に出現する人影。悪くはないがありがちな…

「肝試し」
話作りを頑張っているのはわかるが本筋が頭に入ってこない。公園で体が透けている幽霊のような人物を見つけて、追いかけていったという投稿者。取材に行ったスタッフだったが、インタビューに答えながらもスタッフが渡した名刺をぐしゃぐしゃに折り曲げたり、映像の出所をごまかそうとするなど投稿者はどうも信用ならない。投稿者は宮本さん(仮名)という設定だがスタッフは「どうやって藤田さん、あの映像を手に入れたんですか?」とピー音が入らない箇所がある。これは編集のミスなのか、それとも今後の展開への伏線なのか。
あと前作で透明人間の話をやってたのにどうしてそれと結びつけないのだろう。次回以降に何かあるのか。

「黒魔術」
どうも満足感がないまま最後の話。同棲している男女のアパートの近くに、仮面をつけた男が出没。カップルの男に黒魔術の呪いをかけたとかどうとか。寝てる男性がエクトプラズムのようなものを吐いている。KATOR氏がエクトプラズムの説明をするが、先の投稿映像「エクトプラズム」と微妙に違う説明で面白い。あと白魔術師を紹介されたけどちょっと褒めるところが見つからない展開。



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