呪われた心霊動画XXX

呪われた心霊動画 XXX_NEO (1~5)感想

2021/05/13

呪われた心霊動画 XXX_NEO 01   ★★★

呪われた心霊動画 XXX_NEO 01
初代のシリーズが累計100本の映像に達したため、NEOが付いて再始動したシリーズ。前シリーズよりも怖さがパワーダウンしている気がして不安。今後に期待。

「結界」
自殺した人の痕跡を探して写真に収めるという活動をしている女性2人が撮影した映像。掛川さんと齋藤さんの2人だ。齋藤さんの方は結構かわいい。富士の樹海へ行き、道中で迷って帰れないことがないようにビニール紐をくくりつけて先へ進んでいたという。
いろいろ撮影が済んで帰ろうとする2人であったが、なぜかなかなか帰れない。そうこうしているうちに辿っていたビニール紐が切れているのを見つけて焦り出す。途中で他にも樹海に入り込んでいた人物がいるのに気づいて捕まえることに成功。ちょっと意外な展開だ。この人は名前をゲル山と名乗った以外は素性が不明で、そのまま逃げられてしまう。あと儀式が行われたような痕跡も発見。さらに進んでいくと悲鳴がとどろき、頭上から何かが襲ってきた。
結構長い映像だったが、前シリーズでたびたび見られたようなおぞましいものではなかった。

「オルゴールと終末人形」
想定外の事態により今作の収録を見合わせたという。なめてるのか。次へ。

「留守電の投稿者」
差出人がわからない映像が送られてきて、翌日にそれに関する留守電が入っていたという。
投稿者が友人と共に心霊スポットになっている電話ボックスへ行って撮影したものだという。この電話ボックスでは過去に焼身自殺した女性がいたとのことだ。
ボックス内の電話にかけたりしていたところ、1人が電話ボックス内から出られなくなり、さらに電話の呼び出し音が鳴り響く。受話器を取ってしまったり後ろに何か出てきたりと、いろいろとあるが他シリーズでも結構ある電話ボックスものを上回るほどではなかった。目が見開いているのは怖いが。あとスタッフ宛の留守番電話がちょっとした怪談風になっていてしょうもなかった。

「マリオネット」
夜の公園で遊んでいた投稿者と友人が、怪しい動きをするサラリーマン風の男を見つけ、後をつけていった映像。男がマリオネットのような動きをしているのでこのタイトルになったようだ。その男は突然消えてしまい、後には泡のようなものが残され、そして首のようなものが出現。悪くはないが似た傾向だと「XXX 2」の「傀儡」の方が面白かった。

「マリエさん」
夜に女子高生2人が撮影している。投稿者とその友人が「マリエさん」というこっくりさんに似たような儀式を試しているところのようだ。ある条件下で質問やお願いごとを書いて自撮り写真と共にメールで自分宛に送ると、マリエさんから返信があるという。
実際に投稿者の友人がやってみると文字化けしたような文面と、顔が歪んだ写真が返ってきた。あと友人自身の顔にも何か別の顔が重なっていた。友人はその後様子がおかしくなって自殺未遂したという。
文字化けメールの中に半角のカタカナが混じっており、それを繋げると文章になったということだが、これもなんとか怖くしようとしている制作側の工夫のようなものが見え隠れして、やや受け入れがたい。はっきり言うとこれを入れることによってさらに嘘くさく見えてきたわけである。

「骨壺」
投稿者が実家のアパートの引っ越し手伝いをしていたところ、物置の奥から骨壺が出てきたそうだ。なかなか怖い導入。骨壺の中身は大量の卵の殻と8ミリフィルム。映像が見つかる過程が結構コテコテだな。
これを見つけた後で留守電に投稿者が「かごめかごめ」を歌っている音声が吹き込まれていた。1番をフルコーラス歌いきって気持ちいいだろう。最後に「返して」の声も。
最後に警告と共に8ミリフィルムの映像紹介。なんかUFOとか宇宙人関係かと思いきや病院だったり顔がただれていそうな女性が映ったりと、あまり統一性がない。割と意味不明でそれほど怖くなかった。むしろ序盤の光の点滅の方が怖かったぐらい。

呪われた心霊動画 XXX_NEO 02   ★★★★★

呪われた心霊動画 XXX_NEO 02
新シリーズの01が期待ほどでもなかったため、どうしたものかと思っていたがこの02は面白かった。一本あたりが長いがストーリー性があって引き込まれた。

「オルゴールと終末人形」
前回諸事情によって収録されていなかったが、今回は入ったようだ。いきなりボウリング場から始まるので意味不明だったもののすぐにインタビューが始まる。投稿者の妻がアンティーク品を集めるのが趣味で、その関係で購入したオルゴールが問題だという。しかもその中には紙粘土で作ったような稚拙な人形が入っていた。「終末人形」と書いてある。
購入以降におかしな出来事が起きるようになり、ボウリングに行った際の映像で決定的となった。スタッフが人形の中身を改めると、髪の毛とカミソリが見つかる。割とコテコテだ。
そして警告映像。ボウリング場から突然家の中の映像に切り替わる。リズムがおかしなオルゴールの音色をバックに男が徘徊しており、最後にはカメラの前まで到達。別の映像が割り込んでくる系は珍しくはないが、全体的に話がまとまっていて良い内容。

「自分の霊がうつる写真」
これは凝った話。投稿者のバイトの後輩である三上さんがある滝へ行って写真を撮ったところ、自分の隣に半透明の男が映り込んだ。その男が何と投稿者の友人である貴士さんに酷似していたという。何を思ったのか、投稿者と三上さんと貴士さんは3人でその滝まで出向き、心霊写真と同じような構図の写真を撮ってやろうということになった。なかなか面白い発想。
実際に皆で車で滝に行っていろいろとやっていたが、そこでは特に怪奇現象は起こらなかったようだ。しかし帰りの道中で寄ったコンビニにて三上さんと貴士さんが大げんか。三上さんは車に乗らず1人で帰ると言ったらしく、貴士さんのみが投稿者の車に乗り込んできたが、三上さんを放っておけないために投稿者達は車で周囲を探す。このとき貴士さんはブチ切れており、暴言を吐きまくる。投稿者も怒って反撃するのだが、それに全くひるまずにキレ状態を持続させているのがポイント高い。
以降はいよいよ怪奇現象へとつながっていくのだが、まず最初のが強烈でびっくり。さらに別のカメラで別の事象もとらえているという豪華さだった。結末が予想外に軽いのと、補足された滝での事象がやや弱いのだがかなり満足できた内容。

「電波ジャックを受ける家」
投稿者は不動産会社勤務。所有マンションに住む夫婦が、テレビに変な映像が映るという苦情を寄せてきた。電波ジャックではないかという。結局その夫婦が夜逃げしたらしく、部屋にはDVDが残されておりそれが電波ジャックの中身ではないかと予想された。
そして警告映像。内容はどこかの部屋と意味不明な文字列、そして謎の女性。一部だけ女性の曲のプロモーションビデオみたいになっていて面白かった。しかし横顔だと綺麗な女性なのだが、正面を向くと怖くなるのが不思議である。影の問題かな。

「ビジネスホテル1 平成」
ここからは同じ廃墟ホテルが題材の2本。まずは映画のロケハンに来た男性2人が撮影したもの。廃ホテル内を探索していたところで1人の背後に首のない何者かが映り込み画面がフリーズ。その状況でも首のない奴だけが動いていた。悪くはないが短めで、次の映像の前フリ扱いか。

「ビジネスホテル2 昭和」
こちらの投稿者も同じ廃ホテルへ行っていた。511号室の風呂場の天井が開き、古いビデオカメラが置かれていたのを発見。そこに残されていた映像である。
中身はホテルの一室で男が儀式のような異常行動を繰り返すという内容。ホテルの部屋でろうそくに火をともすのか。いくつかの異常行動の映像があり、最後には風呂場で男が怪奇現象に遭遇して終わる。事象が複数立て続けにあって面白かった。

さらにこの映像には続きがあった。こちらは警告映像。今回警告映像だらけだな。カウントダウンの最中に「死」とか入れてくる演出がまたある。男が唱える呪文をバックに部屋のどこかを映したものだが、カメラの真ん前に女の顔が出てくる。怖い。最後は終わったかと思ったらもう一度帰ってきて終わり。
最初の方の映像でドアの下に出てきてた女と同一の可能性があるが、その場合だとあちらは霊障の危険性が乏しく、こちらの方は強い霊障の危険性があるということになるが、どういうことだろう?別の霊なのだろうか。

呪われた心霊動画 XXX_NEO 03   ★★★★★

呪われた心霊動画 XXX_NEO 03
70分越えで少し長め。序盤は不安になったが、やはり強力なシリーズで途中からドンドンと引き込まれたまま最後まで見られた。

「ビジネスホテル3 令和」
前作02に収録されていた「ビジネスホテル1 平成」の内容が、アムモ98公式のニコ生にて紹介され、その中で放送中のスタジオに異変が生じたという内容。ドアを叩く音だったり何者かの影が映ったりする。作り物でなければ怖い話だとは思うが事象自体が単体で怖いと言うほどでもない。
ただ続きがあり、「ビジネスホテル1 平成」に出ていた助監督が写真や映像を送ってきていた。写真は彼の手に聖痕のような穴が開いており、映像の方はホテル内を探索中に、前に出ていたものがまた出てきていたというもの。動きが怖い。
また、「廃墟であるはずの室内に明かりがついている」というテロップが出る。個人的にこっちの方が不思議で怖い。
さらに後日談もあっていろいろと結び付いていくあたりがゾクゾクする。

「呪い部屋」
カップルが山の方へ旅行に行った際の映像で、萩原さんという女性の方が投稿している。箭内さんという男性の方が途中から様子がおかしくなってしまったとのことだ。
何かに怯えるような様子を見せていた箭内さん。一応その日の予定していた行程は終えたようだが、箭内さんが心霊スポットに行きたいと強くせがんでくるために、萩原さんもそれに付き合っていくことに。
戦争遺跡らしいその心霊スポットを目指すがすでに夜。草むらを進んでいくものの全くたどり着けず、萩原さんはもう帰りたいと嘆く。しかし箭内さんがそれに耳を貸さないため、見ていてかなりイライラした。
そして突然の瞬間移動で謎の空間に萩原さんが飛ばされ、衝撃的な体験をするのだった。これには驚き。

さらに続きがあり、この日以降箭内さんと連絡が付かなくなってしまって萩原さんが直接彼の家に向かう。アパートの一室には男性らしき顔写真が無数に吊り下げられており、しかも目の部分がくりぬかれているという異様な光景が広がっていた。全く予想が付かない展開でこちらも怖かった。

「屋上」
投稿者はよく住んでいるアパートの屋上に行くそうで、下の庭のところに謎の女の姿があるのをしばしば目撃していた。後輩と屋上で話しているときにもその女を投稿者は見たのだが、後輩にはその姿が見えない。
ここから怒濤の展開で、女が出たり消えたり、後輩も出たり消えたりしてしまって投稿者は右往左往。
後日、投稿者が女が出現していた場所に行ってみると謎の記号。何だろうと画面をよく見ているとノイズが走る。その中に何者かがいるのだった。今作でここが最も驚いた。単なる調べものの風景かと思っていたのに霊現象がぶち込まれていたとは。

今回は各映像に別映像も含まれる複数形態が多く、ここでも別映像が紹介される。先ほどの謎の記号を書いたと思われる人物が監視カメラに記録されていたのだ。怖いわけではないが驚きはある。

「イギル●タ」
投稿者の従兄弟の男性の話が始まる。怪談サイトを運営していたそうだが精神的に様子がおかしくなってきたらしい。投稿者は励ますために花火大会に行ったら、そのときの写真に謎の、目のないような男が映り込んだという。まずはその紹介から。目のない男は最近どこかで見たような気がするな。
従兄弟には最近おかしな手紙が来るようになっていたという。黒く塗りつぶされた丸だけが書かれた手紙だ。どうもある怖い話を聞いたことと関係しているらしい。工事現場で土の中から古い建物、つまり遺構が出てきたという内容。その遺構は「イギル●タ」という儀式に使われていたそうだ。一応伏せ字の●部分も本編では語られる。うーん、設定が次から次へと出てきて追いつけない。

従兄弟が持っていたビデオテープを投稿者が預かっており、それが最後に紹介される。警告映像だ。布で目の部分を隠した男性が女性に対して何かの儀式をしている。不思議な内容。最後の最後に男性が布を取って目の部分を見せるのがやはり肝心なところだ。

呪われた心霊動画 XXX_NEO 05   ★★★★★

呪われた心霊動画 XXX_NEO 05
今回も全体的にレベルが高い。特に最後の一連の映像には感心させられた。

「カーブミラー」
かなり強力な心霊スポットらしい峠に投稿者が彼女と共に行って撮影した映像。カーブミラーが問題らしい。「昼間だから怖くねえんだよな~」などと気楽そうな投稿者だったが、いきなりエンジン音がしない車が峠から下りてきているのがミラーに映り、実際に見ようと振り向くと、彼女の姿がなく代わりに髪の長い女が立っていた。結構怖いし、音のしない車が謎でいい。
どうもこの峠の先に廃墟もあるそうで、投稿者によると「2階に女の人形がいて、それがずっと見てた」らしい。しかし今作ではその廃墟自体に行くことはなかった。

「迷い道」
投稿者と昔からの友人が神奈川県にある湖周辺で遊んだときの話。ボートに乗っていて揺れるのが怖いのか、「たすけてくださーい」とか叫んでいるのが正直言ってウザい。それが終わって乗り場周辺で喋っているところに謎の女が話しかけてくる。おんあ自体の姿は映らず、声だけが収録されていた。しかも「XX峠は夜景が見られておすすめです」とか言ってくる。結局投稿者達はたまたまその峠を通って帰ることに。
帰りで通ったその峠にて、投稿者達は同じ廃墟らしき建物の横を何回も通るという怪奇現象に襲われる。実は円状の道路をぐるぐる回っているだけだったら面白いが。3回同じ廃墟の前を通ったところで女が出現。最初の「カーブミラー」の女だ。これも面白い。

「四角い穴」
これは珍しく海外。しかもラオスという、なかなか投稿映像の題材に選ばれない国である。映像が始まって8秒ぐらいでもうヤバいものが出てくるのだが、それについてはあとから触れられる。走っている車が横を通り過ぎる形なので、普通に見ててもなかなか気づかない。
本題は夜に行った遊園地。結構電気が明るく、陽気な音楽も流れて盛り上がっている。版権を無視したようなドラえもんなんかが遊具に描かれていて苦笑いが浮かぶ。肝心なものは多重露光のように何回か亜出現しており、四角い穴の中から男がこちらを見ているように見えるというもの。私はリプレイでようやくわかったぐらいで、ちょっと地味。

「タクシー運転手の話」
終電を逃した投稿者がタクシーで帰ることになり、その運転手が途中で怖い話を始めたので、酔っていた投稿者がそれを撮影した。運転手が「XX峠ってご存じですか」と、また峠の話である。内容は不気味な顔の女を乗せたという話でなかなか面白かったのだが、運転手がふざけだしたので投稿者が怒り出してその場で下ろせと言い出す。
実は話している最中にその女が投稿者の足元に出てきていたという、当事者だったら無茶苦茶怖い内容。実に不気味。

「友達」
30分近くある大作。まずは10年ほど前の映像で、投稿者が友人の古屋さんと成田さんと、神奈川県にある心霊スポットのトンネルへ肝試しに行った際のもの。XX峠の近くなのだろう。トンネルを出て古屋さんがトイレへ行ったが戻ってこない。ここで投稿者と成田さんが2人で喋って待っているのだが、待つ時間が長すぎるのか早送りの演出が入るという珍しい展開。
結局古屋さんが行方不明になり、映像を見返すとトンネルの中で撮影しているときにおかしな現象が起きていたことがわかる。分裂して片方が消えるというもので、これは結構珍しい。

そしてまだ続きがある。投稿者の友達の友達である森川さんがフリーライターをやっており、心霊スポットの記事を書くらしく投稿者が送迎などを手伝うことに。しかし先ほどのトンネルが行く先リストに入っており、一緒に行って投稿者が古屋さんの件を話したところで不思議な展開。ここが一番面白かった。そして森川さんも消えて代わりに古屋さん登場。実にスムーズで面白かった。

最後は警告映像。森川さんが撮影していた映像らしい。どうも彼の最後の瞬間が映っていそうでちょっと暗い気分になる。突然に画面が切り替わり、よくわからないなんかぐわーっと蠢いている背景に目があり、目の中にはラオスの映像に出てきたような、四角形の中に人という構図。今回ラオスの話だけ浮いてるなと思ったらここでつながってきたみたいだ。


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