ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 呪われた心霊動画XXX

呪われた心霊動画XXX (1~5)・死画像 感想

2020/08/13

呪われた心霊動画XXX   ★★★★★

「Not Found」と「呪いのビデオ」のスタッフが集結した心霊ドキュメンタリーもの。B級洋画ホラーのようなジャケ絵を見た時点ではそれほど期待をしていたわけではなかったが、全編通して面白く、相当満足度が高かった。最初にこれほど高い点をつけると今後のハードルも上がってしまうのだが、おそらく今後も楽しみなシリーズになるだろう。
ちなみに「死画像」というDVDが先に出ておりその後継作品。

「いない姉」
自宅の押し入れの奥にあったSDカードの映像におかしなものが映っていたという。それを見た後で行ったカラオケで撮影した映像にも、おかしなものが映ったそうだ。いきなり2本仕立てで来た。
まずカラオケ映像。盛り上がっている最中にハウリングと何者かの笑い声が入り、カラオケの画面にも異様なものが映り込んだ。声は不気味だが映像はそれほどでもない。楽しいカラオケを邪魔するとはふざけたやつだ。

投稿者は一人っ子だが、その後夢に姉のような人物が出てくるようになったという。そしてSDカードに残されていた警告映像。
音質が無茶苦茶悪い。家で男性を女性が撮影しているようだが、 男性の横に唐突に女の姿が出現する。こちらを向くのが嫌な感じ。割と意味不明系でいいと思う。

「首を絞める」
男性が北海道の釣り堀で撮影した映像。幻の魚のイトウがいるので思わず見入ってしまった。出てくるものは人影だがイトウの方がインパクトが強い。投稿者は首に酷い発疹ができてそれも公開される。

「目的地 クニコ、再び」
クニコって誰だ?と思うのだが、どうも前作DVD「死画像」の方と関係があるらしい。今回の映像は投稿者が友人とその彼女と、廃墟探検に向かった際のもの。スマホで調べた廃墟の住所をカーナビに入れると、どうも違う地点が示されたらしい。せっかくなのでそこへ行ってみると、廃墟でなく森だった。
玩具や人形が供えてある木を発見。何かの事件現場かと思った友人が木に抱きついたりしてふざけていると、隣に何か出てきた。

どうもこの映像をPCに取り込む際にエラーが起きたとかで、映像に映る霊らしき顔が変化しているとかなんとか。事象を詰め込みすぎでややこしい。友人は帰ってから家で大火傷を負って入院、その後亡くなったそうだ。
結局クニコは誰なんだと思って見続けていると、投稿者に公園で取材が行われる。友人は「クニコが来る」と怯えた電話を投稿者にかけてきていた。

ここで前作DVD「死画像」で最後に収録されていた「クニコ」の映像紹介。またも警告映像だ。行方不明になっていた及川くに子さんという女性が遺体で見つかったというニュース映像だが、これが結構すごい変化をする。とてもいい。
その他諸々あって紹介しきれない。ボリュームがある。

「浴槽X」
X…?マンション住まいの投稿者へのインタビューから始まる。風呂場で変な音がしたり、湯沸かし器が勝手に動いたりするという現象に悩み、監視カメラを仕掛けたという。
ちょっと長めの映像だが、いつのまにか変なものが浴槽に入っていてテンションが上がる。

「赤いキャップ」
まず心霊写真から。女性2人が写っている後ろに、顔が潰れた男が立っていた。投稿者の男性は、その女性のうちの1人と飲んでいた時にその話題で盛り上がり、心霊写真を撮った場所まで行ってみることにした。
撮った場所を見つけたので帰ろうかとしていると、後ろからノッシノッシと例の男が歩いてくる。再現性があるとは驚いたがインパクトがある。その後もうひと捻りある。

「ヒンナ神」
地元の方にあった人形屋敷が、なぜかヒンナ憑きとも呼ばれているという。ヒンナとは三年間で三千人の人々に踏まれた墓地の土で作られた人形のことだそうで、このヒンナを祀ると願いが叶うという風習があると、説明が入る。
その人形屋敷が火事を起こして廃墟になり、投稿者と友人が廃墟探検に侵入した際にビデオカメラを拾った。カメラは壊れていたが、中にテープが入っており、その中身が不気味。

テープの映像を見てから怪奇現象が周囲に起きるようになり、例えばビデオカメラ一式をしまっておいたクローゼットからは子どもの声が聞こえたという。ということでスタッフがカメラを複数台設置して、ビデオカメラとテープを撮影し続けることに。まずここで映像1本。
そして廃墟で拾ったテープの内容が紹介される。警告映像だ。どこかの屋敷で、ローブのような服装をした複数人が行ったり来たりしている。秘密結社か?映像の最後に訳のわからない化け物が登場して終わり。これも面白かった。

呪われた心霊動画XXX 2   ★★★★★


前作がかなり良かったので期待して見た今作。これもいい内容。凄いシリーズなのかもしれない。いろいろな事象を準備してきており、いくつも驚かされるところがあった。

「傀儡 くぐつ」
スケボーに乗っている様子を2つのカメラで撮影している投稿者と友人。撮影は夜にまで及んで、投稿者の友人が歩いている男性にぶつかってしまう。
謝るものの、相手から言葉は発せられない。男性の腕は木のように見えたという。しばらくするとまたその男性が歩いているのを発見。投稿者たちは家まで追いかけて、なんとアパートの部屋にまで入っていった。凄いことするね。
家の中は見ものでなかなか緊張感がある。

「タイジ」
シアターブルックかな?と思ったが、普通に考えたら胎児だろう。投稿者がゼミに所属していたときの担当教授が退官することになり、その記念パーティー用の映像を撮影していたのだという。その中で知らない女性が喋っている映像が紛れており、教授に見せたら激怒。女性が喋っている内容も、教授を非難するというものだった。
話としても面白く、映像もなかなか気味が悪い。
投稿者は撮った覚えがないのに、女性が喋る直前に投稿者の声が入っているという謎の事象も興味深い。

「近づく声、遠のく声」
心霊スポットのトンネルに投稿者と友人たちで行った時の映像。友人の一人である遊佐さんが、突然何かに怯えて逃げ去ってしまう。その後遊佐さんは見つかるが、手には古ぼけたipodを持っていた。初期型ipod shuffleだろうか?
帰りの車の中でそのipodを聴いてみると、誰かが叫んでいるような声が収録されていた。不気味なのでipodを止めても、まだ聴こえる。なんと遊佐さんの口から発せられたものだった…ということでもうかなり怖くなっているのだが、その後にさらに何者か出現と盛りだくさん。

「親近感」
投稿者を斜め上から映すものだから頭頂があらわになってかわいそう。この人を馬鹿にするような編集だなあ。
話自体はよくわからない。廃墟趣味の人物とネットで知り合い、その人と廃墟に行ったわけでもないのに、「××(廃墟)でお会いした時は大変嬉しかったです」というメッセージが来たという。
投稿者も意味がわからないまま廃墟で撮影していた映像を見返すと、何者かがいた。さらに後になって追加映像が登場。そこまで怖いわけではないが不思議な感じ。

「次はお前だ」
これはいくつも映像が紹介されて面白かった。投稿者は女子高校生で、友人と動画アプリで撮影していたところ、おかしなものが映り込んだということで、まずはその紹介。楽しそうな音楽と共にプロモーションビデオのような映像が流れるが、電柱の陰に不気味なものが映っており台無しに。
次に、夜に友達とその電柱のところへ行ったら、また同じものが出てきた。今度はでかでかと出てくるので少しゾッとする。
友達は同時刻におかしな動画をアップしており、最後にそれが流される。これに至っては始まった瞬間にもう驚くという内容。3本立てで素晴らしい。

「バラバラ」
投稿者の友人が、海外の露店で買ってきたDVD。エンドロールの後に2分30秒に渡って不気味な映像が収録されていたという。早速紹介。3つか4つの不気味な映像が細切れにぱっぱっぱっぱと次々と流される。1つでも不気味だが、組み合わされて余計に妙な気分になる。
買ってきてくれた友人はその後自殺。細切れだった映像を元の形につなぎ合わせてみたらしい形跡があった。部屋の隅に木でできた人形が横たわっていたという。あーなるほど、最初の話と関連していくのかと意表を突かれたがここの検証はなし。
ということで元の形になった映像が結局4本あったらしく、その紹介。警告映像だ。1本目2本目はよくわからない。ノイズが多いシリーズだ。3本目は牢屋のようなところにいる1人の男の周りに影が出現。4本目は森のようなところにいる女。4本目は特に意外性があった。



呪われた心霊動画XXX 3   ★★★★★

呪われた心霊動画 XXX(トリプルエックス) 3
今回もいい内容。このシリーズに高評価ばかりつけているので少し気が引けてくるのだが、実際に映像と怪談話とがどちらもハイレベルに思えてお気に入りのシリーズになってきている。ハードルは上がりまくっているが今後も期待。

「告白の相手」
女子高校生の友人グループの一人がバイト先の先輩に告白することになり、友人たちがその様子を夜にこっそり撮影していた。
該当の女子は謎の電話を受けたかと思うと、誰もいない空間に向かって話しかけ始める。様子がおかしくなってきたところで何者かが出現し、さらに撮影者が襲われる。出てきたものの造詣はなかなかで、若者向けホラーを凝縮した感じの話。

「実話怪談本に載っていた話」
まず怪談話の紹介から。ある人が自分の携帯の履歴を見ると、何年も会っていない友人に自分から電話をかけている履歴があり、それが数日おきに発生するようになったという。不思議に思ってその友人に電話してみると、すでに亡くなっていたことが明らかになる。僕は初めて聞いた話。
これだけだとたいして面白い内容でもないが、飲み会の席でこの話をしたところ、同席していた男性がそれは俺の話だとか言い出す。その男性が当時の状況を詳しく話していたところ、投稿者の女性のもとに謎の着信が。男性も投稿者も神妙な顔つきになるが、投稿者の友人だけが変わらぬテンションで話しているので若干ウザい。そして謎の顔登場。面白かった。

「紙幣の番号」
前の話と続くように電話のシーンから始まる。演出が凝っていていいが、別の内容。夜の公園でダラダラと喋っている友人たち。コンビニでお酒を買って戻ってきたところ、お釣りでもらった千円札が、夏目漱石が書かれた旧紙幣だった。しかも謎の電話番号が書かれており、いたずら心でそこに電話してみることに。すると近くの公衆トイレから電話の着信音が聴こえてくる。なんとも期待できそうな展開で、トイレ探索の末に不気味な何者かが出現。目が大きくてかなり怖い。
3本連続で電話が起点になっており、何か関係があるのかもしれないとのこと。

「影が行く」
街中にある、謎の声が聞こえるという薄暗い道へやってきた投稿者とその友人。投稿者はそこを通るとうめき声が聞こえることがあるそうで、深夜に友人と原因を確かめに来たのだった。投稿者のビデオカメラと友人のスマホの2台で同時に撮影する。異常を何も感じていない友人の軽いノリが癇に障るが、投稿者にはうめき声が聞こえはじめ、ついには何者かに襲われる。わずかな一瞬ではあるがでかでかと出現。
スマホに何も映っていなかったがビデオカメラには映っていたという仕掛けで、こういうのは毎回面白い映像になっている。

「家族の食卓」
投稿者の旧友とともに高尾山へ行った際の映像に、まず親子のような外見の異様なものが出現。その友人は最近結婚したとかいうが、行方不明になってしまった。心配した投稿者が友人の家まで行くと、なぜか部屋の中から友人と誰かの話し声がする。投稿者が扉を開けて中に入るがやはり誰もおらず、また親子のような外見の異様なものがこっそり出現。こういうのは封印映像や闇映画でも見てきたようなシチュエーションだが、毎回緊張感が高まる。

「死に際のアッコさん」
最後を飾るのはまたも強力な内容。警備会社に勤めている投稿者が、かつて勤務していた雑居ビルに保管されていたビデオテープを発見。不気味な映像が収録されているらしいが、まずは前座扱いでこのビル内でしばしば起きた怪現象が紹介される。火災報知機が鳴りだしたり焦げ臭いにおいがしたり。そして非常階段に「アッコさん」という霊が出るというのがもっとも怖いらしい。「熱っこさん」が由来ではないかと投稿者は言う。ふーむ、「熱男」なら知ってるけども。監視カメラ映像が複数流れ、四つんばいの女が出現する方はこれがメインでもいけるぐらいのインパクト。
最後に問題のビデオテープの映像が流れるのだが、当然のごとく警告映像。ノイズの中にうめき声、そして何かが映っていた。ということでこれも面白かった。

呪われた心霊動画XXX 4   ★★★★

呪われた心霊動画 XXX(トリプルエックス) 4
今作も安定した面白さがある。ストーリーは凝っていて上々だが映像自体はまずまずレベルのものが多い。

「その部屋」
前作で収録された「家族の食卓」。ある部屋に住んでいた男性が行方不明になってしまったのだが、どうもその部屋にかつて住んでいたことがあるという女性が登場。エピソードを語ってくれる。謎の男が現れ、その部屋について尋ねてきた後でDVDを渡してきたという。DVDの中身は不気味な映像で、それが紹介される。なんか話が複雑になってきた。映像はかなり緊張感がある。

「不気味の谷」
タイトルから谷が舞台かと思ったのだが、どうも単なる慣用句らしい。忠実度が上がっていってほぼ忠実の一歩手前まで来ると途端に嫌悪感を抱くようになるという、よくわからない現象のようだ。
投稿者と、その恋人の松岡さんという女性が登場してインタビュー。松岡さんは結構可愛い。デートの帰りにスマホで撮影した映像とのことで、投稿者が松岡さんとイチャイチャしている様子が映っている愚にも付かない内容。突然松岡さんの顔が分裂したようになり、やたらと表情が険しい。この程度ならばわざわざインタビューをするほどのものとも思えないのだが、続きがあるので最初から構成を考えていたと思われる。

「遺失物」
先ほどの続きとなる。カップルのデート映像で、男の方が撮影しているのだが女性がなんと松岡さんである、男は先の映像とは別の人。
海の近くを通ったので車の外に出ていたところ、車の中にあったはずのビデオカメラが行方不明に。
後から戻ってきたビデオカメラには、おかしな映像が収録されていた。なかなか謎めいた内容なので想像をかき立てられて面白かった。やはり話作りがうまいシリーズだ。

「ホラールーム」
今作では最も怖かった。サークル仲間の女性の誕生日を祝おうとしつつ、サプライズで怖いドッキリを仕掛けることにした投稿者と友人。イベントルームを借りて、2台のカメラで撮影しながら1人が案内、1人が驚かし役を担当する。ところが登場したぬいぐるみが異常な動きを始め、出てくるはずだった1人も出てこない。パニックになって盛り上がった。撮影していた投稿者は脱兎のごとく逃げ出すが、後ろに誰も付いてきていないので戻る羽目になったのが笑えた。もう1台のカメラでははっきりと異様なものを映していたという、満足の内容。

「落下する友人」
XXXにしては珍しい内容。投稿者が住んでいるアパートのベランダで、友人と外を眺めていたところでUFOらしきものが遠くに見えた。テンションが上がる投稿者だが、友人の様子がおかしくなり、空から伸びている無数の手に捕まりかけていた。怨霊映像みたいな映像で意外だった。

「ラブホテルの鏡」
これも謎の内容で不気味。投稿者が彼女と遊びに行った先で廃墟を見つけ、そこで撮影をしたという。その映像になぜか風呂場の鏡を移したようなカットが入り込む。その後彼女と行ったラブホテルの風呂場と鏡が、映像のものと同じだったことに気づいて慌てて逃げかえったそうだ。廃墟が悪いのか鏡が悪いのかがわからないね。
以降は彼女の様子がおかしくなり、奇行が語られる。とうとうおかしな状態でXXXの事務所までやってくるという、ほん呪や心霊闇動画のような展開。最後は警告映像だが、怖さとしては普通。

呪われた心霊動画XXX 5   ★★★★★

呪われた心霊動画 XXX(トリプルエックス) 5
今回も面白い。映像もかなり怖いと感じられたものが多いが、ようやく理由がわかってきた。霊らしきものの目が見開いているのが多すぎるからだ。お前ら生前は絶対にそんな目を見開いてなかっただろと思いたくなるぐらいに、どいつもこいつも目が見開いている。次作はそのあたりにも注目したい。

「その声の結末」
異様に設定が凝っていてすごい。もともとは投稿者が住んでいるアパートで、隣の部屋から男女が喧嘩している声がするのを、彼女と共に聞いていたというのが発端。喧嘩が収まったかと思ったら、自分たちの部屋に何かが出てくるというのはたまに他のシリーズの投稿映像でもあるが、今作ではもう2捻りぐらいしてくる。とても面白かった。

「煙草の臭い」
借金取りからの電話に怯える投稿者が、ちょうど電話がかかってきたところを撮影した映像。ヘラヘラした投稿者が印象深い。電話の最中で借金取りが事故に遭ったらしいのだが、そんな状況でも投稿者のもとへ金を取りに行こうとするという執念が面白い。目の感じが怖い。

「付着物」
これは意外さが見ものの映像だ。心霊スポットといわれる展望台に行った女性2人組が怪異に巻き込まれるという話。女性の1人がつまずきようもないところで転倒したのが不可解とのことで、ちょうどその時怪我した足が明らかに赤黒くなっていた。
ということで警告映像。夜に展望台周辺を歩き回っているという内容で、どこにおかしなものが出てくるのか不思議に思っていたら意外なところから出てきた。なかなか強力な内容で、こういう変化球もいいと思う。

「夜の騒ぎ」
他のDVDに入っている予告とかで流されていた1本。夜に向かいの家で何かあったらしく、救急車が停車して人が集まってきたところを撮影した映像。「XXX3」の「家族の食卓」と同様に、高尾山に行ったことが発端になった可能性があるらしいが、高尾山へのとんだ風評被害である。肝心の映像は暗い中で女性が迫ってくるというもので、ややびっくりする。スローで見るとなお怖い。目を見開きすぎだ。

「アルプス一万ジャック」
タイトルが異様。山にある温泉旅館へ向かっていたカップルが道に迷い、車の上に何か落ちた音がする。しかもアルプス一万尺の歌が聴こえてきてますます不気味になっていく。男性の方が周囲を見て回っていると、彼女の姿が突然消える。その状況でも男性が撮影している理由がよくわからないが、なんとか彼女を発見。しかし振り向いた彼女の顔は人間とは思えなかった。これも意外性があっていい。なかなか思いつかない。どうも「十二様」というこの辺の伝説に遭遇したのではないかという土着ネタも入って充実。しかも意外性もある。

「鬼国」
先の「アルプス一万ジャック」と関係があるかもしれないとのこと。投稿者は義理の弟が登山に行った際に、ポケットに入れておいた携帯のカメラで偶然撮影されてしまった映像だそうだ。その中に人の顔が映り込む。これも謎だらけで面白い展開だ。
結局義理の弟は失踪してしまい、存在しない住所から手紙とビデオテープを送りつけてくる。ビデオテープをなぜわざわざ送るんだ。投稿者は見てすぐに止めたという。「生理的に見ちゃいけないものを見た気がして」とかいうが、義弟の行方の手掛かりになるかもしれないのに見ないのはおかしいな。このビデオテープの映像は、またも警告映像。誰かが下を向いて絵を描いているなあというところから始まるが、こちらを振り向いた顔がとんでもなく、そこで終わり。今回も濃い映像が多くて満足。

死画像   ★★★★


「呪われた心霊動画XXX」シリーズの前身となった作品。内容はかなり良かった。巻の最後には死をもたらす可能性がある画像が収められているため、このシリーズタイトルだったようだ。毎回そういうのを見つけてくるのも大変だろうから、タイトル変更は正解だと思う。
今作最後に収録された「クニコ」はシリーズタイトル変更後にさらなる展開を見せる。

「錯死霊」
地元に帰省した投稿者が、すでに廃校となった母校である中学校に夜に忍び込んで撮影した映像。いきなり謎の声が入るがよくわからない。
美術室の前へ行き、かつては焼身自殺したという女子生徒の自画像が壁にあったが、それがなくなっていることに気づく。その女子生徒は死を暗示するような不気味な絵画を遺しており、美術室に保管されているのだそうだ。投稿者と同行した友人はその絵を探して美術室を探索。
ついにそれらしき絵を発見したところで友人がいきなり逃げ出した。そして霊が登場。出方が珍しい。しかも逃げ切ったと思ったら真後ろに絵が。なかなか緊張感があって面白かった。

「死の報告者」
自主制作映画の台本読み合わせの様子を撮影した映像。助監督の富岡さんが主演俳優を迎えに行くと言って部屋を出ていく。一人だけ顔にモザイクがかかっているのでおかしいと思った。
突然謎の男が部屋に入ってきて、唸りだす。部屋にいた面子は何かのドッキリかと思ったが、謎の男は富岡さんが死んだと喋りだす。映像が乱れて男の顔も乱れる。さらにもう一つ監視カメラの映像もあり、謎が謎を呼ぶ展開で満足。

「霊感テスト」
廃墟めぐりをした際に、そこに落ちていたビデオテープに記録されていた映像。映像にはタイトルのような「霊感テスト」という文字が入っていた。フォントが凝っているのが面白い。
どこかの扉が開いて行く様子の後、背中を向けた女が映る。映像をコピーするたびに、その女が徐々にこちらへ振り向いてくるという不可解な現象が起きていた。警告ののちに映像紹介。不気味。

「歌声」
毎晩、夜中の1時に家の前を歌いながら通り過ぎる男がいるという。結構年配らしい。投稿者と友人は、その男を待ち構えて驚かそうと画策する。「雪の降るまちを~♪」と歌っているように聞こえる。「雪を食う蛾次郎~♪」(ボキャ天ネタ)。夏なんだけど…気分良さそうに歌っているのに、投稿者が「おい下手くそ!」とか怒鳴るもんだから怒りを買ったらしい。
ここからは2つのカメラ映像が並行して流される。片方には映るのにもう片方には映らないというお約束の展開で、さらにもうひと捻り。テロップで突っ込みが入るのは面白い。

「貫通」
風呂場に投稿者が逃げ込み、彼女の悲鳴が聞こえる。何だろうと気になるところでインタビューが始まる。いきさつを彼氏の方が喋っているが、彼女が突然怒り出して、取材のカメラを止めさせられる。
それはともかく映像。2人で部屋で仲良く飲んでいると、突然彼女の顔から笑みが消え、投稿者の後ろを見つめている。投稿者が心配して体をゆするが胸元が大映しになる。鏡には彼女の背中に忍び寄る手。そして部屋の照明が消え、彼女の体を貫通したかのように謎の顔が現れる。そして投稿者が風呂場へ逃げたという流れだったようだ。面白かったが彼女が怒るくだりは必要か?

「クニコ」
さて「XXX」でも取り上げられた映像だ。投稿者の女性が岐阜の実家に帰省した際、同窓会にて他のグループの会話を聞いた。「三組のクニコちゃん、亡くなったんだよね」という話。しかし当時のアルバムを見ても「クニコ」という人物は他のクラスにもいなかった。

以降はどう結び付くのかわからない情報の羅列。実家の倉庫に「くに子」とラベルが貼られたビデオテープがあった。昔、投稿者は近所のお姉さんの家によく遊びに行っており、そのお父さんからもらったビデオテープなのかもしれない。ビデオテープをもらった直後に投稿者の弟が亡くなった。弟はうなされながら「クニコちゃん」と呟いていた。この取材の前日に、東北地方のコンビニの電話番号から不気味な留守電があった。投稿者はそこへは行ったことがない。

留守電の音声が紹介され、次にニュース映像。このニュース映像の来歴もわからない。ビデオテープの映像なのだろうか?説明がない。警告映像。及川くに子さんという女性の遺体が見つかったというニュースで、父親が数年前から行方不明であり、行方が追われているという。笑顔で写真に写っているくに子さんの顔が徐々に真顔になるという不気味な内容。そして画面の前に出てくる。以降10分近く、青い画面とノイズが続く。正直言って全部を凝視はしていないのだが、終わる直前に再び顔。道中に何かあるかもしれないが、もう1回10分近く見る必要性は感じられない。「XXX」ではこの10分のところはカットされている。


一覧と履歴

-ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想, 呪われた心霊動画XXX