ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 封印映像

封印映像シリーズ(31~35) 感想

2019/04/26

封印映像31 監死カメラ ★★★

封印映像 31 監死カメラ
なぜ「監死カメラ」というタイトルなのかはよくわからない。特にあの人気シリーズとの関連性は感じられない。表題作はまずまずだが全体的にパワーが過去作より抑えめか。

「あいのり」
このタイトルもなんだかなあ…投稿者と友人が心霊スポットである橋に行き、そこでの様子を撮影した内容。道に迷いまくって、目的地に着く前に夜になってしまう。妙な緊張感が出てきたぞ。その橋では、やってはいけない事項があるらしい。なんだかんだ手順を踏んで、橋を渡りきる間に止まってはいけないのだそうだ。投稿者たちは当然止まるのかと思ったら、止まらないように行こうとするという方針だ。そりゃ期待外れだろう。ところが何かの力によって車が橋の途中で止まってしまい、様子を見に行った投稿者が不気味なものを目の当たりに。以降は怪異の連続。ちょっとベタではあるが事象の数が多く面白い内容。

「レシピブログ」
自分で料理をしている様子を撮影している投稿者。バルサミコ酢。撮影者を真ん中に、画面の左側にコンロ、画面の右側は不自然な空白という配置だ。もうちょっと鍋の方とか映した方がいいんじゃないの。当然のごとく右側に何かの影が出現。この映像自体は大したことないが、以降の取材が長く、投稿者に降りかかった災難がやけに重い。

「獣人の怨念」
自治会のメンバーが、山中に棲んでいる害獣を駆除している。山に仕掛けた罠のメンテナンスに3人で向かった際の映像。「監死カメラ」よりこっちを表題作にした方が硬派でよかったかもと思うのだが、話題性からするとやはり「監死カメラ」の方がいいか。ポイントごとに仕掛けた罠を確認していくが、あるところの罠がなくなっており、一緒に行ったメンバーの1人が行方不明に。まあまあの緊張感だ。しかし出てきたものの怖さが少し弱く感じる。封印映像ならではの歴史的なネタは興味深く聞けた。

「監死カメラ」
投稿者の元彼女が、自分の部屋を盗撮したと思しき映像をあるサイトで発見。監視カメラが仕掛けられていないか探し始めるが、一向に見つけることができない。不思議な導入でいい感じ。数か月後に彼女が、同じサイトに新たな映像を発見。投稿者も彼女も「この前のサイト」とか「このサイト」というぼかした言い方で統一しているのが気に入らない。なんのサイトなんだろう。新たな映像には彼女自身がいるところまで映っており、彼女の方はパニックに。投稿者は記録映像にしようかと試みているのだが、彼女の方が怖がってうるさい。
ついに映像がリアルタイムに近づき、彼女は映像を見ている自分を映像で見るという状況に。そして背後に何者かが出現しているのに気づく。盛り上げ方がいい。

封印映像32 呪いの生き人形/長身の男 ★★★

封印映像 32 呪いの生き人形/長身の男
「呪いの生き人形」と「長身の男」の大きい2本で構成されている巻だ。個人的には「呪いの生き人形」の方が面白かった。今回は玉置さんという若い女性スタッフが登場。可愛いのでビジュアル担当かも知れない。田中さんが出てこないじゃないか。ちょっと残念。

「呪いの生き人形-その1-」
友人同士での誕生日パーティーの様子を撮影した映像。玉置さんがいきなり投稿者のインタビューに臨み、映像の合間合間に投稿者の解説が入る。
和気あいあいとやっていたが、プレゼントを贈る段になって様子が変わってくる。なんと1人がドライブの際に拾ってきたという人形をプレゼントしてきたのである。普通こういうことはやらないと思うので、実は祝われている女性は嫌われているのではと心配になる。
人形がカメラの前でアップになったところで早速目が動き出し、そして姿を消してしまう。部屋を探しても見つからず、結局風呂場から出てくるという不可思議な展開が続く。送られた女性に怪異が降りかかるかと思いきや、拾ってきた女性が「よく見ると結構可愛いんだよ」と人形を褒めたところでいきなり怪奇現象に襲われる。褒めたのに酷い。この女性は心が空っぽになってしまったらしい。私みたい。

人形がまだあるということなので、スタッフは投稿者の自宅まで引き取りに向かう。人形はなんか濡れていた。高橋という男性スタッフが持ち帰らされることに。損な役回り。スタッフたちは人形があったというお寺に返しに行くため、調査を開始するのであった。続く。

「呪いの生き人形-その2-」
そのまんま続いてその2へ。どうも人形があったお寺と関連性がありそうな映像を入手したとのことで、高橋さんと玉置さんで出向く。いいじゃんいいじゃん。
関連しそうな映像の紹介。投稿者は女性の上司と共に社内研修の候補地を下見に行っており、その際の映像。道中でお寺があったらしく、最初に通りすがった時は気にも留めていなかった上司がしきりにそこに行きたがる。
お寺でくだんの人形を発見。すると上司の体調が突然悪くなり、うずくまってしまう。投稿者が心配して駆け寄ると、背後に女が迫ってきていた。この辺りの展開が早く、見ものだ。
以降はお寺に玉置さんたちが辿りつき、例によって霊現象に襲われる。割とわかりやすい話だった。

「長身の男-その1-」
再び玉置さんと高橋さんが映像を調べている。漫才コンビが稽古の様子を撮影した映像だが、投稿者が自ら映像に霊っぽい合成を加えるという、いらんことをしている。本編ではコンビ名にピー音が入っているが、どこかでピー音がないバージョンを見たような気がする。どこだったかな。ともかく投稿者の小細工の後に、漫才の相方の様子が突然おかしくなる。さらに後ろの窓に男の頭らしきものが見えた。ビルの2階の窓から見えるということで相当長身の男と思われる。
玉置さんたちは現地へ出向いて現場検証するが、割と無駄な時間。

「長身の男-その2-」
今回も長身の男に関係ありそうな別の映像が見つかり、そちらも紹介される。雑木林で肝試ししていた際の映像で、こちらでも長身の男が出現し、1人の様子がおかしくなる。まあいいんだけれども映像自体が2本ともあまり怖くない。
玉置さんと高橋さんは雑木林で現地調査。高橋さんの様子がおかしくなって玉置さんに襲い掛かるという恐ろしい展開も。

封印映像33 呪われた地下アイドル ★★★★

封印映像 33 呪われた地下アイドル
いつもの「封印映像」で安定している。これぞという映像はないがどの話も楽しめる。若手主体の構成は前作だけだったのか、メンバーも戻っている。

「音鳴り」
アパートで投稿者とその婚約者がビデオ撮影している。親に向かっての結婚報告のメッセージを撮るようだ。和やかな雰囲気で進んでいた中で、隣の部屋からドタンと音がする。婚約者の男性が気になって隣の部屋を見に行き、郵便受けから中を覗いて撮影。そこには異様な人影があったという内容だ。「おとなり」という映画があるが、タイトルはそれと同じで「お隣」とかけている。「封印映像」のシリーズは1番目にあまりリアリティーのない映像を持ってくることが多いので困る。

「曰く付き」
映像制作会社の社員が、ドキュメンタリー番組用に撮った映像。街行く人に話を聞いているかと思ったら1人の女性と親しくなり、家に行って取材続行することに。どうもこの女性が住んでいるのは事故物件らしく、家賃も安いとのこと。家は一軒家だった。勧められるまま2人でお酒を飲んでいる様子が延々と記録されている。こんなの映像の素材になるのかな。お互い酔っぱらってアダルトな雰囲気になって来るのだが、撮影者はまだ理性があったのか何もせず帰ろうとする。その時部屋の片隅におかしな男性の姿が映り込む。
なかなか面白い内容だった。撮影者は途中で美人局に遭っているのではないかと疑念を抱いて部屋から逃げたそうだ。見ている自分は全くその可能性を考えていなかったので、それが恐ろしかった。自分だったら同じ状況で引っかかっていたかもしれないし。あと真相としてはさらにもう一段階用意されている。

「メリーさん」
メリーさんの怪談話とは、いまや古典になっている感もあるが予想外の題材。男性3人が夜にドライブしている。夜の山道に立っている女の姿があり、1人が話しかけに行くことに。その1人が戻ってくると、手にはフランス人形。どうも彼が言うには、立っていた女はマネキンであり、その手にあった人形を取ってきたのだという。
ここまでは意外性のある導入だったが、以降は不思議な展開に。人形を取ってきた男性の携帯に、非通知で電話がかかってくる。なんとメリーさんからだった。電話口から「私メリーさん」などと言い出すのはどう考えたらいいのか。笑い出しそうになるかも。あとは人形との再会とメリーさんらしきものの出現と、なかなか盛り上がる。要素を入れすぎてコテコテになっているが。怖がらせる内容としては十分。

「呪われた地下アイドル」
投稿者の友人が映像制作会社から入手したもので、撮影者や映っている人たちが誰なのかはよくわかっていないらしい。内容はお金を払ってアイドルの女の子とデートできるという商売について、男性がその模様を自ら隠しカメラで撮影しているというもの。実際の地下アイドルの人が副業でやっているようだ喋り方がメイドさんとかみたいなキャピキャピしたもので面白い。アイドルは男性を自分が行き慣れている店に連れて行こうとしている。自分の行きたい店に行っておいて金も取るんだなあ。巧みに延長させて延長料金を取ろうとするのも商魂たくましい。
1人の男が登場して雰囲気が変わる。男はアイドルをビルの屋上に連れ去っていき、残された撮影者は後を追ってビルの階段を上っていく。そして悲鳴が聴こえた。幽霊の要素が特にない話なので、タイトルの何が「呪われた」なのかよくわからないが、話は興味深かった。

封印映像34 ひよいくぐり ★★★★

封印映像 34 ひよいくぐり
謎めいたタイトルが期待を高める。民俗ネタ多めで楽しめる内容だった。

「ひびわれ」
新しくアパートを借りて彼女と同棲をしていた男性が投稿者。何事もなく日々が過ぎていたが、ある日寝室にの壁にひびができているのを発見。彼女は乾燥肌に悩んでおり、顔や手がカサカサになってきていると投稿者に相談してくる。
日が経つにつれて壁のひび割れが拡大してきて、とうとうある日投稿者は奇妙な物音で目覚める。壁のひび割れがさらに広がっており、廊下では彼女が痛みを訴えて倒れ込んでいた。顔を起こした彼女にも異変が起きてしまう。なかなか不気味。その後の調査でここは江戸時代に干ばつに悩まされた地域であったことが判明。怖い話の短編としては面白くできている。

「見えるんです」
いきなり映像紹介から。投稿者の女性がマンションの管理人に見せるために撮影した映像で、風呂場のふたがひとりでに開いて、中から黒い影が出現するという事象が記録されていた。投稿者はもとから風呂場の壁にできた顔のようなものが気がかりであり、自分の部屋は事故物件ではないかという疑念を抱く。
投稿者へのインタビューが行われ、のちにマンションの管理人も交えた形の取材も入る。管理人によるとここは事故物件ではないとのことで、どうも投稿者本人に何かあるのではないかと思われる。投稿者からさらに映像が送られてきて、そこには驚くべき内容が。暗い風呂場をわずかな灯りを頼りに見回る内容でかなり緊張感がある。

「犬のおもちゃ」
赤ん坊が登場。投稿者の父が撮影したというかなり昔の映像で、映っているのは投稿者の姉だそうだが、投稿者が生まれる前に亡くなってしまったという。タイトル通り犬のおもちゃが映り込み、電池式のようでカタカタ動く。映像内では人の頭部や手のようなものが映り込んでいるのだが、この時点では犬のおもちゃにそれほどの脅威が感じられない。投稿者への親族に話が行われ、映像に映る頭部は誰なのかについて証言を得る。私には顔なんか全然わからないが、この親族はよくわかるもんだ。
意外なことに投稿者一族の秘められた過去についての話が始まり、例の犬のおもちゃの実物まで登場するという意外な展開。以降はかなり気持ち悪い内容であった。

「ひよいくぐり」
大学時代に古地図研究会に所属していた投稿者。入手した古地図をもとに実際の現場まで行ってフィールドワークを行っているらしい。面白いかも。投稿者は男性1人女性1人の友人と共に、ある古地図の現場へ旅行がてらやってきた。女性の菅谷さんは目にモザイクがかかっているが、美人のように見える。男性の方は高岡さんという。
古地図を頼りに山道を進む一行は、道中で地図に書かれた「ひよいくぐり」という文字に着目。高岡さんが強く主張して、その場所まで行ってみることになった。
目的地らしきところに着いたらすでに夜であった。ロープが張ってあり、通行禁止の札がいくつもかかっているが高岡さんは構わずに中に入る。だんだんとセリフがわざとらしく聞こえてくる。その晩に高岡さんがいなくなり悲劇が。痛そうだ。
事情通が登場して、「ひよいくぐり」という言葉の由来が検証されて終わり。これも民俗ネタで興味深い。

封印映像35 心霊パパラッチ ★★★

封印映像 35 心霊パパラッチ
最近封印映像ばかり見ている気がする。リリースペースが落ちないのが凄いと思う。内容はいつもと同様に面白かった。あまり驚きはなかったが。

「心霊パパラッチ」
1本目から表題作なのは珍しい。心霊マニアによって撮影されたもので、心霊スポットに行って実況するという内容。幽霊を怖くないと豪語する撮影者はやはりなめた態度で現地へと赴く。画面にときおり謎の女の影が映り込んだかに見えるが、撮影者が追いかけても姿を消してしまう。撮影者は幽霊扱いしているがすたすたと歩いていたりもする。謎の女に追いつけずに撮影者が帰ろうとしたところで襲撃されるのが見どころ。また1発目にこういう演出過剰なものを持ってきたのか。

「泥の人」
男性2人女性1人の組み合わせで山にハイキングに行った際の映像。撮影者は男性のうちの1人で、もう1人は同行した女性にこの場でプロポーズをするつもりだという。そりゃよかったね。どうも前日に「プロポーズが成功する場所」を調べてこの場所を選んだそうなのだが、実はプロポーズ向きなのは別の場所だったらしい。
途中で女性が姿を消したり体調がおかしくなったりと問題が次々と発生し、ついに夜になってしまう。下山を試みる投稿者の前に、なんと泥の山が突然出現する。この展開は意外。夜に泥を見てもいまいちよくわからないので、見た目の派手さはないのだが不気味ではある。

「帰れなかった霊体」
ビルの内装業者が工事作業前に現場を記録するために撮影した映像。投稿者の先輩がビルの上の方の階に行って撮影していたのだが、窓の端に花が飾ってあったりしてやや怖い。空き缶を蹴り飛ばす音が響く。と、床にあった布を避けると中に壺のようなものを発見。これがなんと骨壺である。そして異変が起きる。
緊張感はあるのだが、肝心の霊らしきものが出てくるのが一瞬。しかもなかなかリプレイしないので、見逃してしまうと何が何だかわからないまま話が先に進んでしまう。

「ボウボウ」
いきなり専門家らしき男性が、スタッフの田中さんに喋っているところから始まる。場所は公園だ。映像の紹介。学生時代の友人と夜の公園に行った際に撮影された。この公園は夜になると火の玉が出るという噂があるという。このご時世に火の玉とはなかなかのセンスだ。奥まで進んで行っても特に何もない。友人は退屈しだして地面にあった石をぶん投げる。と、そこで投稿者は焼けている臭いを感じる。友人はその臭いに気付かなかったそうだ。
さらに進んでいったところで、噂通りに火の玉が出現。ちょっと幻想的だ。これだけでは終わらず、こちらに襲い掛かってくるものもあって盛り上がった。あとは冒頭の現地取材の続き。田中さんに異変が起き、さらにカメラが攻撃されるという展開もスリリング。


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