ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 心霊盂蘭盆

心霊盂蘭盆シリーズ(11~) 感想

2022/07/09

心霊盂蘭盆11 シビト祓   ★★★

心霊盂蘭盆11 シビト祓
1本通して舞台が全部同じ森林公園ということで完全にテーマを設定してそれに沿った内容。それぞれの映像を関連付けてくるのは悪くはないが、こっくりさんや鏡の仕掛けがわざとらしすぎるし、時系列もわけがわからなくなっている。ただなかなか高水準なシリーズであることは再確認できた。

「狐狗狸降霊」
YouTubeへの投稿目的で心霊スポットにやってきた男性2人。場所は森林公園で、あとから明らかになるがそこのトイレに女子高生の霊が出るという。しかし彼らがやろうとしているのは外のベンチでのこっくりさんということで、どこかちぐはぐだ。
女子トイレの横を通り抜けようとしたら、中から女性の叫び声がしたので見に行くことに。そして急に鏡を見つけたり、画面に怖いノイズが入ったりと始まった。
こっくりさん自体は全然うまくいかなかったが、事象はたくさんあった。「いつまでそのお面つけてんだよ!」という叫び声もどこかから聞こえるので、あとからお面が出てくるのだろうと思った。

「女子高生の亡霊」
ある女性タレントとマネージャーが夜中に公園へ来て心霊系のロケだ。そこの公衆トイレで女子高生が殺されたらしい。そこら辺の説明の途中にいきなりノイズと、トイレ内らしき謎の映像が紛れ込む。
結局例のトイレまで行くと、手洗い場には先ほどの映像で男性達が使っていたこっくりさん用の紙がくしゃくしゃに置かれているという割と予想外の展開に。タレントはいなくなり、女子高生らしき霊が登場。うーん、こっくりさんに注目すべきなのか女子高生の霊の方が問題なのか、ちょっと焦点がぼやけてきた。映像も今作の中ではわざとらしい方。

「配信者達の跋扈 前編」
これも当然森林公園が舞台。有名なYouTuberがそこを紹介したそうなので、こうして二番煎じを狙った人たちがやってきた。男性2人と、助っ人に呼ばれた女性霊媒師が登場する。全くどうでもいい話だがこの女性霊媒師のミスズさんというのは私の同僚と声がやたら似ている。
ミスズさんは例のトイレにヤバいものを感じたらしく警告してくるが、そこで帰ったら企画にならない。投稿者の男性の1人は能面を持参してこれをつけてミスズさんを驚かす予定だという。お面が出てきた時点で、「狐狗狸降霊」のお面のくだりはこれのことだなと予想が付く親切な展開。

「配信者達の跋扈 後編」
いよいよ問題のトイレに乗り込む。霊媒師のミスズさんが防御用に鏡を準備。もちろんさっきから出てきてた鏡だ。このあたりで「狐狗狸降霊」と時間が交差していて、ミスズさんの叫び声や、「狐狗狸降霊」の投稿者達の声がお互いに聞こえるという現象が起きていたようだ。結構興味深い。
以降は地元住民が登場したり、お面を被った仲間男性が出てきたりと盛り上げてくれる。地元住民のあたりはちょっと緊張感を欠いたが、その後の展開には必要だった。

「シビト祓」
ここからはしばらくスタッフの取材が続き、なんと最終的に亡くなった女子高生の姉妹にまで行き当たる。妹の死を遊び半分で扱われることに憤っているという、割と現実的な話になってきたな。
最後はこのトイレについて。解体されたそうなのだが、解体現場に謎のビデオテープが遺されており、その映像紹介。警告映像だ。
これまでの怪奇現象をまとめたような内容で、一番最後に横から女子高生らしき顔が急に現れて驚かされた。最後の箇所は怖かったがそれ以外は単なるダイジェストでもある。

心霊盂蘭盆12 冥婚輪廻   ★★★★

心霊盂蘭盆12
今回も一貫したテーマで、都合良く関連映像が全部そろってくるという展開。

「赤い封筒」
投稿者の同僚の結婚式が近いということで、二次会で使用する動画を撮影しつつ飲んだ際の映像。新郎にあたるその同僚は飲み過ぎて家に帰ろうとするが、帰りの道中で不気味な封筒を見つける。中には束ねた髪の毛。
撮影していた投稿者が狼狽したところで謎の女が出現したり、新郎が消えたりする。結構怖い。謎の文書が残されているが、後から何のことなのかわかる。

「仏滅結婚式」
先ほどの新郎と、新婦が結婚式の打合せをしている際の映像。これ自体は結婚式のウェルカムムービー用の素材だったようだ。ノイズがかなり入り、新郎の姿がしばしば消える。ついには新郎が突然倒れてしまい、部屋の奥には謎の女。まずまずの内容。ノイズに頼りすぎな気もする。
結局この新郎は先の「赤い封筒」の件でいなくなってしまい、新婦の方もしばらくして亡くなってしまったという。

「祝呪の交差」
投稿者が結婚を控えたカップルの前祝い的な形で旧友達と集まった際の映像。こっちで出てくるのは先のと別の新郎新婦であり、柳瀬さんと千嶋さんだ。千嶋さんは名前が千尋さんというのだが、千の字が2つも入ってるのがすごいな。母子家庭だそうだから姓が変わったりしたのかな。
序盤は他愛もない話がされているが、突然ドアを強く叩く音がして、新郎が撮影しながらドアを開けてみるとこちらにも赤い封筒。また変な女が出てくるのかと思いきや、自分以外の全員が部屋から消えており、いつの間にか窓が開いたりという不思議な展開。そして目の前に謎の女が出てくるという怖めの内容。これは不思議だし面白かった。しかもこの後停電があってまだ続く。

「撮影者の鬼胎」
「祝呪の交差」の新郎は式の当日朝に行方不明になり、新婦は自殺してしまったらしい。この2人の式当日朝を撮影したもの。新郎の首に手が伸びたり、新婦の顔が変わったりする。
そして後日談として新婦の母親が式場に乗り込んできて、写真の新婦の顔を死んだときのものに入れ替えてほしいとか、新郎の首部分を切り離してほしいとか無茶苦茶なことを言い出す。自分で頑張ってほしい。

どうもこの新郎新婦の式は仏滅にやることになっていたらしい。それがまるで非常識であるかのような言い方でこのDVDは進んでいくが、実際に私が結婚式の日を予約した時は仏滅の日も候補になっていた。大安なんかは年単位で埋まりきっているので、どうしても友引とか先勝とかの日を選ぶわけだが仏滅でもそんなに悪くないというニュアンスで式場スタッフから言われた記憶がある。私も大安ではできなかった。

「冥婚輪廻」
なんとなく「ほんとにあった!呪いのビデオ」67~69で取り上げられた冥婚のことを思い出しながら見ていたが、こちらでもそれ絡みの儀式だったようだ。「ムカサリ絵馬」とか懐かしげな言葉も聞かれる。
新婦の母がそもそも宗教団体の信者だったとの情報とか、やっていたのはその冥婚だったりとかをそこの宗教団体の関係者とかが出てきていろいろ教えてくれる。

最後にはとうとう新婦の母親が式場からもらった映像に手を加えることに成功したらしく、それが流される。警告映像だ。
インタビューを受けている柳瀬さんと千嶋さんの顔にノイズが入りまくる。一応これまでの説明だと、新婦の顔が死んだときの顔に変わるのだろうし、新郎の首が切られた状態になるのだろうと予想できたので、いつそれが来るのかなと思って見ていた。
新婦の顔はその通りだったのだが、新郎の顔はさらに捻ってあって意表を突かれた。しかも一瞬で何が起きていたのかわかったという綺麗な終わらせ方。これだけで★1つプラスした。

心霊盂蘭盆16 傀儡咒の徒花   ★★★

心霊盂蘭盆16
「傀儡咒」をどう読むかわからない。「咒」はジュとか読む。呪いの意味。今回も全ての映像を関連付けており1つの大きな流れが堪能できる。ただ同じような事象が固まっている気もする。

「ひきこもり」
ひきこもりの人の社会復帰のために活動している自立支援センターの男性の密着取材映像。対象者の姉に話を聞いてから実際に対象のひきこもり男性と会うが、怯えている。なぜか手に熊のぬいぐるみを持っている。台所で話をしているので嫌な予感がしたがやはり刃物が出てくる。しかしここからは意外な展開でひきこもり男性の顔に異変が起きて消えてしまう。さらに悲劇。不思議なことが多い。心霊盂蘭盆のシリーズは、映像に出てくる人物の犠牲者がかなり多めだ。

「危険な高架下」
投稿者は趣味で動画をアップしており、そのネタとして幽霊が出るという高架下へ友人と赴く。男子中学生がそれぞれ同じ日にここともう1箇所で電車にはねられて死亡したらしい。建造物が全体的に古くなっていて壊れそうとかすぐ真上を電車が通っているとかの物理的な恐怖もあるが、なんと謎の熊のぬいぐるみがそこで見つかる。
もう1箇所へ移動して撮影を続けるとまた熊のぬいぐるみ。移動してきたように見える。怯えた友人が逃げ帰ろうとするが、なぜか手に熊のぬいぐるみを持ってしまっており、その後は行方不明になってしまった。電話で謎の声がしたりとこれもいろいろとある。友人は「友達が呼んでるから行くわ」と言い残すが、その友達が誰なのかは全部見終わってもわからないままだ。

「人面瘡」
スナックに通い詰めている投稿者の女性。そこのママとお喋りすることでストレス解消になっているそうだ。話している様子をネット配信しているがどういう需要があるのだろうか。よくわからない。ママは園田さんといい、中学生の息子をかわいがっているようだが話の途中で停電。電気が点いたらママの顔に恐ろしいものが貼り付いている。これが人面瘡か。なんと彼女の中学生の息子も同じ日に亡くなったという衝撃的な後日談があって終わる。

「雨の昆虫採集」
家の近くの森林公園で昆虫採集している様子を撮影したもの。天候のためかなかなか虫が見つからず、代わりになぜか男子学生が2人突撃してきて、それぞれ怯えた様子で逃げていく。さらに不気味なものが見つかった。不思議な内容だが徐々に話全体のつながりが見えてくる。

「傀儡咒の徒花」
先ほどの投稿者と共に高架下の取材。そして死亡した男子中学生2人の同級生らに話を聞き、何が起きてきたのかわかってきた。1人の名字は園田。もう1人の方が死ぬ前にクラスメートに映像を送ってきたということでそれが紹介されるのだが、警告映像。これを見ることでいろいろな疑問が氷解するという親切な作りだった。怖さは警告映像の割にそこそこと言ったところ。

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