ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 封印映像

封印映像シリーズ(26~30) 感想

2019/04/26

封印映像26 ラブホテルの怨念 北関東○○県 ★★★★



25に続く劇場版。今回も大作3本の構成で、そのうち2本が過去作と関連付けられているのも25と同じ。後ろの2本は緊張感があって面白かった。

「続・白い着物」
封印映像17に収録された「白い着物」の続き。この映像はかなり面白かったのだが、こうして続編が出てくるとやや盛り下がってしまった。
前作において、投稿者へのインタビューをしていた時にも窓の外に顔が現れていたと、いくつも指摘があったという。実は僕は気付いていなかった。いかんですね。もっと注意して見ないと…
投稿映像が撮影された現場付近での取材ののち、霊能力者のジョン・クロウ氏が登場。封印映像23の「シャドーピープル」で出ていた人だ。
以降は封印映像スタッフが実際の現場で怪異に遭遇する展開。事象はたくさんあり、心霊ドキュメンタリーっぽい。こういうのが多くなってくると個人的には少し困る。

「幼馴染」
高校の時の仲良し3人組が、実家近くの廃墟へ行って撮影した映像。高校の時の仲間も幼馴染っていうんだろうか?投稿者とヨウ子さんとトモユキさん。
廃墟探索中にトモユキさんの様子がおかしくなり、具合も悪そうで廃墟の一室で座り込んでしまう。ついに寝転がって回復を図ろうとする状況で、ヨウ子さんは飲み物を買いに退出。トモユキさんと投稿者が残る。
辺りが暗くなってきたところでヨウ子さんが戻ってくるが、なぜか飲み物を買ってきていない。ということで緊張感が増す中、入口のドアを叩く音が。以降はホラー映画のような意外性もあって面白かった。

最後にトモユキさんを助けに2人が廃墟へ戻る過程の映像。投稿者はヨウ子さんをユウちゃん!とか呼んでいるが何者だろうか?序盤で、トモユキ「そのあとヨウちゃんがカズのこと好きになったやつでしょ?」ヨウ子「違うし~」というやり取りもあるから名前はヨウ子で間違いないと思うのだけど。

「ラブホテルの怨念 北関東○○県」
風俗店の客が、女の子を撮影しようとホテルへ行った際の映像。序盤は和やかだったものの、女の子の方が音がしたとか誰かがいたとか怯えだし、一気に雰囲気が悪くなる。
客がカメラを動かすのがやけにゆっくりとしているため、その分徐々に怖さが増す効果があり、意図したのかどうかわからないがナイスな演出になっているように思う。
女の子はいったんトイレに行ってなかなか戻ってこず、残された男性の目の前に得体のしれないものが出現してしまう。どうも客自身があまり評判がよくなかったらしく、あまり心配されていないのが気の毒。

過去作との関連は、「封印映像5 ラブホテルの怨念」と似ているというもの。懐かしい。今回と場所自体は別々らしい。ホテルが舞台の映像って多いけれど、比較的ハズレが少ない印象。

封印映像27 結婚呪い コープスブライド ★★★

封印映像 27 結婚呪い コープスブライド
「ティム・バートンのコープスブライド」という映画があったがそれはさておいてサブタイトルが長い。祝いじゃなくて呪いだが、それだけだと「結婚祝い」と空目してしまうのを危惧したのだろうか。今回はちょっとホラー映画っぽさが出すぎで自然さがない。

「地下施設」
いきなりスタッフの田中さんの語りから。オカルト研究家から送られてきた映像らしい。そもそもその人も友人からもらった映像とのことで、間にいろいろ介しすぎて訳がわからない。内容は研究施設内で撮影されたもので、その中で霊にぶち当たったという内容。スタッフが研究施設の職員にインタビューをするのだが、人体実験とかのネタがもう古臭くて参る。人体実験の結果で障害を負った人もインタビューされているものの、この人は企業を訴えたりはしないのか。どういう実験をされていたかについて、その人は「思い出したくないといい教えてはくれなかった」とかのテロップで済ませているが、実際問題として済まないだろう。

「川釣り」
大学の仲間たちで撮影した映像。河原で釣りをして、釣った魚を焼いて食べることに。楽しそうな雰囲気だったのににわかに暗転。白骨死体を発見してしまう。その前後にも怪奇現象があった。まあまあ気持ち悪い話だが、霊っぽいものの出方がいまいちでわざとらしすぎる。

「差出人不明」
差出人不明の投稿映像とのこと。タイトルはもっとやる気を出してほしい。「世の中の腐った連中を消去」とか言い出す男性2人組が登場。「Not Found」のようなノリだ。やってることは空き巣。家の中に入り込んだものの、住人らしき女性に見つかってしまい、ぶん殴って黙らせる。逃げ帰ろうとしたら家が脱出不可能になっており、化け物も登場して盛り上がってくる。面白いが単なる和製ホラーだ。

「SNS」
今回はなんかタイトル手抜きなの多くないか?旧友と再会した投稿者が、昔を懐かしみながら3人で集まって飲むことに。1人の家まで行く道中で廃屋があり、友人の1人がそこの置物を足で倒してしまう。友人は倒れた置物を撮影していてスマホのSNSで友人たちに送ったのだが、既読した人数が1人多いという表示になる。さらにSNSの動作がおかしくなり、1人が悶えて倒れてしまう。展開はホラー漫画のようにスリリング。しかし投稿者はよくこの状況で撮影していられるな。

「結婚呪い コープスブライド」
投稿者の友人の男性が結婚し、有志がお祝いメッセージを送ることとなった。その中でSさんという女性のメッセージが異様で、男性の結婚相手をけなすような言葉を吐き続けた挙句に呪詛まで始めてしまう。その最中におかしなものが出現。これもまたコテコテの出方なのが何とも言えず。以降の取材は長め。

封印映像28 幽霊アプリ ★★★★

封印映像 28 幽霊アプリ
表題作含め4本収録。やや弱そうなタイトルに思えたが、内容はなかなかのものだった。

「エレベーター」
エレベーター内の監視カメラ映像。封印映像でエレベーターと言うと「赤ずきんちゃん」辺りが有名だが、新たな風となろうか。深夜のエレベーター内に、何かから逃れようと急いで女性が入ってくる。さっさと目的階で出ればいいのにと思うが、エレベーターが上げ下げを繰り返したり、勝手に扉が開いたりして女性は怯えるばかり。何が起こるかわからないのでなかなか緊張感がある。
そのうち映像にノイズが入ったかと思うと、女性が何者かに持ち上げられて、地面に叩きつけられるという衝撃の展開。さらに何者かの足跡が残されて、さらに意外な結末を迎える。霊らしきものがはっきりとは出てこないのがやや不完全燃焼だが、面白かった。以降は取材。

「千九山」
登山が趣味という投稿者が、夜の山中で撮影した映像。道に迷ってしまったようで下山を始めるが、道中で動物の骨を発見。そして前方に何かの気配を感じたところで、それが現れた。目の前に出てきてこちらに向かってくるので驚く。
久々に化け物の類が出てきたと思っていたら、やはり封印映像得意の民俗ネタで解説されたので満足。これも興味深い。取材もまとも。

「死身」
タイトルがよくわからない。投稿者の兄が、自分の息子とともに出かけた際に撮影した映像。息子はP君という。Pとは何の略か…?帰りの道中、少し撮影者が車から離れていたところ、息子の姿が消えてしまう。
近くにあったトンネルの仲間で探しに行った撮影者は、そこで怪異に巻き込まれる。このトンネル内での驚かし方は初めて見たもので、かなり驚いた。まだまだいろいろ見せ方があるものだと感心。

「幽霊アプリ」
友人の家に遊びに行った際に、SNSにアップするための動画を撮影しようとして異変が起きた。心霊なんとかという、幽霊が探せるというアプリをダウンロードする投稿者たち。幽霊が発する霊波を検出し、その強さから幽霊を探すことができるのだという。凄いなあ。私はダウンロードしないぞ。
そのアプリを使って部屋の中を回ってみると、角の方で強い反応が。そしてやはりというか幽霊が登場。わかりやすい。
以降は取材となるのだが、来てくれるはずだった霊能者と連絡が取れなくなり、代わりに準レギュラーのジョン・クロウ氏が登場。ちょっと面白かった。問題の部屋まで行くのかと思ったら行かないし。



封印映像29 池のほとりの蓮美さん ★★★

封印映像 29 池のほとりの蓮美さん
おなじみのシリーズだが珍しく映像が全体的にインパクト不足。表題作はグロ系。

「クレーム処理」
お客様相談室に勤務する男性が手に入れた映像。監視カメラである部屋が撮影され、そこに会社の社員とクレーム目的でやってきた男性客とのやり取りが記録されていた。男性客の因縁の付け方がなかなか嫌な感じなのに対し、事象は特に怖くはない超常現象の系統。

「竹やぶ」
投稿者の女性が、実家に帰省するという友人に一緒についていった際に撮影した映像。地元で友人が幼馴染に出会い、投稿者とも意気投合して夜に実家で飲むことに。その場のノリで近所の心霊スポットである竹やぶに行ったところ、例によって怪異に巻き込まれたという。不気味なものが2回出てくる。あまり特筆すべきことがない内容に思える。

「恋人たちの晩餐」
恋人の「ユキポン」の部屋にこっそり来ている男性が、自撮りしながら語り始める。付き合っているユキポンのために料理を作っておいて驚かせようとするのだという。さらにプレゼントとして指輪も渡そうと画策。しかしユキポンは別の恋人を連れて帰ってきたのだった。
これは見ている途中でオチが読めた。ネタを考えてから映像を作っていったのだろう。以降はネタバレになるが、視聴者を騙そうとしてくる内容である。だいたい序盤は「ユキポン」と呼んでいるのに、いざ本人が登場してから名前で呼び出すのも、視聴者にこういうトリックなんですよと種明かししようとしているのがわかって苦しい。

「池のほとりの蓮美さん」
タイトルの蓮美さん、ハスというと昔あった有名コラを思い出して背筋が寒くなるのだが、まさしくそういう系のものが出てくる。トラウマがある方は見ない方がいいかも。
昆虫採集のために、夜に池のほとりへ行った男性2人組。ベンチ近くで後ろ向きに1人で座っている女性を発見し、声をかけてみたところこちらを振り向く。しかしその顔はとんでもないことになっていた。女性がこちらを振り向くまでの過程がゾクゾクする。さらに車で逃げようとする投稿者たちを女性が追いかけてくる。ちょっと投稿者たちのセリフも芝居がかっているのが気になった。以降はスタッフたちの取材。今回も頑張る田中さんであった。

封印映像30 シャドーピープル 包帯少女 ★★★

封印映像 30 シャドーピープル 包帯少女
記念すべき30作目だが、いまいちな内容だった。「離苦悲唄」はよかったと思うが…

「さっちゃん」
父が亡くなり、古い実家を取り壊すことになったということで夫婦が記録のために家の様子を撮影している。全体を通してわざとらしいのでこういうのを収録するのはやめてほしい。
いまどきの女性が「聞こえなかったわよ」「どこに置くのよ」「わかったわよ」って話し方をするのか。お嬢様か。これは台本ではないのか。出てきたものもとんでもなくダメ。

「ダム湖」
投稿者と友人が夜に釣りに出かけた際の映像。立入禁止であるダム湖に侵入して釣りを開始するが、ろくな釣果がない。
ポイントを変えて粘るものの、謎の靴を片方釣り上げ程度で結局魚が釣れずに終わってしまった。しかも代わりにおかしなものが寄ってきたという話。
帰ろうとする投稿者たちの周囲から、ギュポッギュポッと濡れたようあ無し音が聞こえてきて緊張感がある。そして投稿者の友人の体調がおかしくなったところで、背後にとんでもないものが迫っていた。カメラを一度後ろから前へ振る動作を挟むが、再びカメラを向けたらまだいたというのが強い。

「離苦悲唄」
これはかなり面白かった。各地の民謡を研究している投稿者のもとに送られてきた映像。
母親が亡くなり、遺品を整理していたら楽譜が出てきたそうで、歌のタイトルは「リクヒウタ」というらしい。女性がそのいきさつを紹介し、実際に楽譜に沿って歌ってくれる。唄自体はまあよくわからない内容で、亡くなった母親もその歌についていろいろ調べていたのがうかがえる。この女性が独唱してくれてその様子を撮影しているのだが、カメラに異常が発生。ノイズが混じるだけでなく、他の何者かが勝手にハモリ出すというのが珍しい事象。歌っていた女性はどんどん様子がおかしくなっていき、ついには血を吐いて倒れてしまった。
スタッフが取材や調査によってこの歌にまつわる因縁めいたものに辿りつく。封印映像らしく民俗的なネタも入っていてよいと思う。しかしこの歌っていた女性が気の毒すぎる。わざわざわけのわからん楽譜を読んで歌も練習して苦労しただろうに、この仕打ちはひどい。

「シャドーピープル 包帯少女」
シャドーピープルといったらジョン・クロウ氏だ。別にジョン氏のファンでもないからそんなに嬉しくもない。予告編だと「緊急来日」とか書いてなかったか?この人普段日本にいないのなら、別の霊能者を呼べばいいのに。
投稿映像の内容は、マンションに仕掛けられた監視カメラの映像が乱れ、ある一室の前に暗い影のような少女の姿が現れるというもの。しかもインターホンを押してくる。壊さ自体はまあまあか。
ジョン氏はこのマンションの近辺での霊視を行ってくれる。ジョン氏の曖昧な説明も入るが、この近所の公園にやたらと事情通なおばさんがおり、霊の正体らしきものやその由来など全部語ってくれる。しかもそれで間違いないようだからこっちの方がありがたい。


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