ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 監死カメラ・妖怪カメラ

ほんとうに映った!監死カメラシリーズ(16、17) 感想

2018/12/31

ほんとうに映った!監死カメラ16    ★★★

ほんとうに映った!監死カメラ 16 恐怖の心霊、怪奇映像集
監死カメラのシリーズは17で終了という話を聞いており、結構長いこと見てきた立場としては寂しいものがある。解散するバンドのラストシングルを聴きづらいのと同じような理由で、15と17をまだとっておき状態にしているが、それでもいずれ見るときが来るかも。
今回の16からして、過去のシリーズで活躍した面子が大勢出て、オールスターに近い布陣となっている。特別怖いわけではないが、これまでのシリーズを楽しんできた人はより一層楽しめると思う。妖怪カメラの終了まで明かされているのはこちらも悲しい。

「廃墟10」
いきなり菅野君の登場。廃墟に寝泊まりして幽霊を撮影し続けてきたことでおなじみの人物で、今回は廃村が舞台。古い新聞やネズミのミイラを見つけるなど、廃墟探検の雰囲気は出ている。彼の頑張りとナレーターの茶化しがいい塩梅になってきてこちらの口元も緩むが、現れる事象の数は菅野君シリーズの中では最多。無茶苦茶で面白かった。

「鉄道マニア」
やや異色の内容。鉄道マニアが電車の姿を撮影した際に、一緒に霊が映り込んでしまった映像がいくつか紹介される。撮り鉄兼、心霊投稿者でもあるのか?内容はそれほど悪くないが、結局幽霊よりも電車を追い続けている実態を伝えたかっただけのような気も。

「物質霊」
ゴミ捨て場に設置された監視カメラ映像。物質にも霊魂が宿っているという、アニミズムの考え方を具現的に捉えた映像だという。パソコンから白いパソコンの霊のようなものが飛びだして空に向かって行く。パソコンの死の瞬間を撮影したものではないかと思われるそうだ。他にも複数の映像が紹介される。結構意外な内容で、勉強になった。

「狐狗狸の罠」
いわゆる奇人変人枠であるはずなのに、割とえげつない展開に。1人でこっくりさんをやっていた男性であったが、質問を終えてもこっくりさんが帰ってくれなくなり、使っていた10円玉から指を話すこともできなくなったそうだ。男性の友人が身の回りの世話をしてくれているとのこと。男性を撮影した映像にはノイズに混じって霊が登場。ここでKATOR氏が登場し、除霊のアドバイスをくれる。さらに過去に出てきた除霊猫や除霊食堂が紹介され、結局除霊食堂に頼むことに。最終回が近いためか過去キャラ登場が多い。

「空き家」
不思議な話。ある殺人者が撮った映像だそうで、撮影者が住んでいる家のベランダから、ゴミを不法投棄している男を撮影。男が去ってカメラの向きが戻ると、そこには謎の顔が。因果関係がわからないし、出てくる人物も謎だらけ。何だったのだろうか。

「投稿ホラービデオ業界の仕事」
姉妹シリーズの「ほんとうに映した!妖怪カメラ」でメインナビゲーターを務めた、漫画家のいましろたかし氏が登場。どうも妖怪カメラのシリーズは打ち切り状態らしい。続編が出ないのでいましろさんは独自に廃墟の遊園地に行って、霊を撮影してきたのだというが、呪いを受けたのか顔面に異常が発生してしまった。根強い人気のスタッフ金田さんも登場し、いましろさんの呪いを解く旅が始まる。行きつく先はKATOR氏のいる魔術堂であった。
面白いことは面白かったが、直球勝負でなく変化球で終わった印象。ただしそこはユーモアを解するスタッフの遊び心もあって、終わってみれば「監死カメラ」シリーズっぽくも感じられた。

ほんとうに映った!監死カメラ17    ★★★

ほんとうに映った!監死カメラ 17 恐怖の心霊、怪奇映像集
長く続いてきたこのシリーズもとうとう今回で最終回。16でも過去に登場した人たちが再登場するなどまとめに入っていた感があったが、今作ではさらにファン向けの内容となり、特に印象深かった人たちが目立ちまくる。初めてこのシリーズを見る人が今作から見てしまうと困惑すること間違いなし。かなりふざけている内容だがもう見られないのかと思うと寂しい。

さて今作は、これまでのシリーズのように投稿映像が順々に紹介されていく形式ではない。冒頭から監視カメラ映像だが、いきなりスタッフたちの話し合いの現場から始まり、何やら謎めいた男性が登場。女装しているようである。これがイントロダクションか。

「ニコニコ生放送」
2016年の夏にニコニコ動画で放送された内容とのことで、模様が紹介される。僕はニコニコ動画を見ていないのでその辺りは詳しくない。
KATOR氏や菅野君といったシリーズでおなじみの面子がスタジオに集まり、人気の女性スタッフである金田さんの廃墟探検レポートを応援するという企画。僕のブログではあまり金田さんに着目していなかったが、ニコニコ動画視聴者間では相当な人気ということで、画面のコメントも大盛り上がり。
以降は当日の模様をDVD収録用に端折っているので、かなりスピーディーに展開する。金田さんを応援しよう→金田さんが霊にやられたので菅野君を投入しよう→菅野君が捕まってしまったのでKATOR氏に行ってもらおう、という流れが楽しい。廃墟探検もホラーの中のギャグを追及していて面白い。

「女優」
ニコ生のイベント以降、金田さんは映像に映った形態が変化してしまったという。他の女性だったり、外国人の女性だったり、冒頭の男性の姿だったりと、しばらく期間が経つと姿が変わってしまうのだった。映像に映らなければ通常の金田さんとして見えるそうだ。
割とバカバカしい話で、徐々にインタビューが連続する冗長な流れになっていく。金田さんをフィーチャーした内容が続き、そうだったのかと感心することしきりだけれどどうでもいい。金田さんは女優をやっている時は川島と名乗っているそうだ。金田と川島だとはんにゃみたいだな(「かなだ」だけれど)。

「始まりの終わり」
KATOR氏の助言により、金田さんにかけられた呪いを解くために他の呪いをかけて、呪いで呪いを追い払おうと試みるスタッフ。ということで呪いをかける役目を担うのが菅野君だった。以降は驚きの展開から終幕へ。

金田さんと菅野君とKATOR氏という、シリーズの大半で頑張ってきたメンバーが活躍する回で、最後は金田さんのへったくそなナレーションで終了。間違えたところを録り直しもしないあたりが特に面白さを引き立てる。
監死カメラスタッフのお笑いへの姿勢は結構好きだったので、何年かに一度、同窓会的にたまに作品を出してくれたらいいのにと思う。楽しい作品をありがとうございました。


一覧と履歴

-ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想, 監死カメラ・妖怪カメラ