アンノウンッ シリーズ感想
2018/12/31
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アンノウンッ ★★★
新たなシリーズの幕開け。冒頭でいきなり出てくる「闇」の文字からも、闇動画や心霊闇動画の流れをくむ作品であることがわかる。
闇動画も近作では収録映像が3本と厳選してきていたのを思い出すが、このアンノウンッも3本だ。主に取材に時間が取られており、解決や解明までスタッフが頑張っている。そこまでどぎつい映像はないが、丁寧な作りでなかなか面白いシリーズになりそう。
「憑き神」
誰かの家で男女複数人が仲良く喋っているところへ謎の着信。出てみるとお経のような声が聞こえてきて戦慄する一同。後から判明したところによると、祝詞であったらしい。そしていきなりの停電。慌てふためいた投稿者がカメラを横に振ると、その場にいなかったはずの人物が座っている。
早速投稿者への取材が始まる。演出補の長田明子さん登場。長田さんは呪いのビデオにも闇動画シリーズにも出てて新たなシリーズにも出演と、かなりのベテランになりつつある。
演出補の大平さんも登場。この方は絵も描けるマルチな才能の持ち主だが、まず印象に残るのはその服装の異様さであろう。どこで買ったのかと不思議になるトレーナーを今回も見せてくれる。なんだかんだで怪異のもとになったと思われる人形や神社の存在が明らかになり、スタッフ一同は投稿者の友人と現場へ。
「スマイル」
見たことのないような話。公園で友人たちとフリスビーをしている投稿者が映るが、画面にわりとでかめに少し笑みを浮かべたおばさんが映り込む。実際にそこにいるように見えるが、姿が突然消えてしまう。投稿者はこのおばさんを日々の生活の中でも見かけるようになり、おばさんを見たらその後で少し不幸な出来事が起きるのだという。
ということでスタッフが投稿者と共にしばらく行動して、おばさんが登場するのを待つことに。こういう場合出てこずになんとなく終わるか、カメラには映るが実際に遭遇はできないとかの展開になるものかと思っていたのだが、なんと実際にスタッフたちの目の前に現れるのでかなり驚いた。そんな悪いおばさんではなさそうなんだけどやってることが陰湿で嫌な感じ。
「侵入者」
投稿者が会社の後輩のアパートで撮影した映像。後輩は最近不可解な現象に悩まされているらしく、投稿者は相談に乗りつつ一泊することに。
夜中に投稿者が目を覚まして後輩を起こそうとする。どうも何者かが音を立てたことに気づき、部屋の外を覗いたりしてますます緊迫感が増す。しかし起こそうとするのに全然起きない後輩。なめているのか。そうこうしているうちにおかしなものが2体出現してしまった。
映像の怖さとしては今作の3本では一番かと思うが、その先の話運びが単純なのが少し惜しまれる。意外性は特になし。
アンノウンッ2 ★★★
シリーズ2作目。やはり取材が中心の3本立て。映像自体はまずまず面白いものが多いが、取材後の展開によって不幸な結末になることも多く、それならばやらない方がよかったんじゃないのと思うことも。
「異界からの着信」
ネットで知り合った廃墟マニア仲間と、夜に山奥にある集落に潜入していた投稿者。お互い敬語で喋っているのが距離感を表していて面白い。仲間がスマホを落としてしまい、もう1人がその番号にかけることで探そうとするが、なぜか相手のスマホと通話状態になって、不気味な音が聴こえてくる。誰が通話しているのかという点が不気味さをそそる。そして霊らしきものが出現。あまり霊っぽくない見え方。
その後投稿者が仲間に連絡を取ろうとしたものの、スマホを落とした方は「もういいです、死ぬから」などとヤバそうな返事。普通はこうなると本当に死んでしまう展開なのだが、割とあっさり見つかって取材に応じてくれるのが意表を突かれた。いいのだろうか。
「自己像幻視」
劇団に所属する投稿者たちの会話が記録された映像。1人の男性が喋って、同じ部屋の女性が返事するというやり取り。カメラが左右に振られると、先ほどの男性がもう1人いるように見える。そして後からその男性が自殺してしまったのだという。映像自体は特に怖くなく、状況の不気味さで展開していく。ドッペルゲンガー話だ。
男性の元恋人への取材が始まり、どうもその亡くなった男性が彼女の夢に出てきて、ある日ある場所に行くように指示しているらしい。ということでスタッフが彼女と同行して指示された場所へ。設定が作り話っぽく、単なるホラー映画のような展開に終始してしまっているのが惜しまれる。
「UFOを呼ぶ」
舞台は夜の公園。UFOを呼ぼうと一人で立って喋っている奇妙なおじさんを撮影したときの映像。投稿者は恋人の女性とおじさんに近づいていって、話しかけたりするという無謀な行動。おじさんの不気味さで勝負するのかと思ったら、後ろに古典的な姿の幽霊が。さらにおじさんはなぜか、投稿者の恋人を指さして迫ってきた。
以降は投稿者の男性にインタビュー。恋人と連絡をとれなくなってしまい、スタッフとともに探しに行く展開となる。現地調査でかなり核心に迫る情報をゲットし、恋人が消えた理由もほぼ明らかになる。よくまとまった話。最初の幽霊の姿が怖かったどうかで評価が変わりそう。