ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 呪怨ノ動画 カルマ

呪怨ノ動画 カルマ 感想

2020/10/31

呪怨ノ動画 カルマ   ★★

呪怨ノ動画 カルマ

これも新シリーズ。カルマ=業にかかる動画を集めたということだろうか。そういうわけでもなさそうだ。あまり他のシリーズと異なる点は見受けられない。投稿者へのインタビューが電話のみなところが目新しいかな。

「ついてくる」
深夜に、幽霊の出没が噂される階段を訪れて撮影していた投稿者。当然のごとく霊らしきものが出てきて、怯えて逃げ出してしまう。何しに来たんだろうか。複数箇所に出てくるのだが、そもそもの登場が作りものっぽい。驚かし方は割といいとは思う。

「囚われの身」
山中で複数の男が男性を監禁して殴りつけている様子を撮影した映像。「裏切り者を私刑にするからお前も来いって言われて」と投稿者は電話で語る。「私刑」をそのまま「しけい」って読むのは珍しいかも。たいてい「リンチ」って読むし。出てきたものは驚かし路線ではあるがあまりよくない。

「既知外」
タイトルで昔のネット界が思い出されて懐かしい。近所の変わった女が、他の人にいちゃもんをつけている様子を遠くから撮影した映像。どうもこの女は子どもを亡くしてから精神がおかしくなったらしいとのことで、それを踏まえて赤ん坊の声が聞こえてきたりして完全に作り話。

「立ちんぼ」
あまりこういうきわどいタイトルをつけないでほしいが仕方ない。女性と交渉してホテルに行った投稿者が怪異に巻き込まれる。部屋でいなくなった女性を探すくだりは結構緊張感がある。事象も複数でなかなかだ。

「ばちあたり君」
夜の山道を車で走っていた投稿者と友人。突然ハンドル操作ができなくなり、どこかに車をぶつけてしまうのであった。どこでぶつけたのか運転者も把握しておらず探しに行くが、なかなか特定できず、苛立った友人が路肩に供えられていた花束を蹴飛ばしてしまう。これがばちあたり君。その後不幸な目に。霊の怒りを買ったっぽいが、そもそも霊のせいで事故にあったんじゃなかろうか?理不尽だ。

「癒えぬ傷」
夜中に墓地へ肝試しに行ったカップル。異様な行動をする男が現れ、唐突に消える。カメラを横に振ったりしていると突然目の前に出てくるので結構驚く。以降のエピソードはまあ普通。

「霊感商法」
壺を売りつけてくる霊感商法の電話が留守電で入っていた投稿者。友人とともに、掛け直して相手をからかおうと考え、その様子を撮影した映像。からかう様子も面白いし、最終的に意表を突いた展開でよかった。今回では一番。

「終の棲家」
割とダメな内容。投稿者が廃墟で撮影した映像で、探索中にいきなり女の子が走り寄ってきたらしく、びっくりして逃げ帰ったという。映像を見返しても誰もいないのだが、投稿者だけがしっかり驚いて、逃げていく様子が記録されていた。後から親子らしき影が窓に映る。どうもその廃墟は、母子家庭の親子が自殺していた家らしい。
撮影時の顛末を投稿者が電話で語るのだが、その最中に子どもの泣き声を混ぜ込んでくる演出がすでにしょうもなく、効果音かと思っていたらなんと製作スタッフはこれを霊現象扱いにしている。そんなわけないじゃん。こういうのが混じるとシリーズそのものへの期待感が一気に急落するのでやめてほしい。
さらに蛇足なのが、スタッフが映像を何度か繰り返して見ていると、映像に不可解な変化が出てきたのだという。どういう変化かというと、投稿者が驚いて逃げる直前に、女の子の姿がしっかり映るようになったというもの。実際に映像を見ると今度は女の子が映っている。なんだそれ。
「以前には何も映っていなかった箇所に映るようになった」って、では最初に流れた、何も映ってない方の映像は一体どういう映像なのだ?なぜ変化前と変化後の映像があるのだろうか?映像が変化したのならば、変化する前の映像をDVDに収録できているのは変じゃないのか?

呪怨ノ動画 カルマ2   ★★★

呪怨ノ動画 カルマ2
前作よりはいいような気もするがあまり変わらない。ちょいちょいいい出方の映像がある。

「遊んで」
心霊スポットである廃トンネルを訪れた投稿者と友人たち。事象が複数あると評価を高くしがちだが、これのようにわざとらしさが凄いものについては特にプラスにならない。3人でジャンケンしているところに子どもらしき謎の手が出てきて、さらに後ろにも出てくる。ジャンケンのくだりが本当に余計だな。

「ある記憶」
投稿者のスマホに送られてきたメールに添付されていた映像。内容は投稿者と友人が学生時代に、他の男子生徒を集団でいじめているところだった。投稿者たちは体の一部が消えており。最近その消えていた箇所を怪我したのだという。いじめに関してはあまり言及がないので、見ている側に想像させる試みなのは伝わるがせめていじめられていた生徒がどうなったかぐらいかは言うべきではないか。

「ハピスラ」
ハッピースラッピングという、他人に対して悪質ないたずらを仕掛けてその様子を撮影して楽しむ行為を撮影した映像。どうしようもない投稿者たちだが特に映像内で報いを受けた様子はない。トイレで女性に対して上から水をぶっかける攻撃をしたのに女性の姿がなくなり、あとから時空の歪みのような現象を体験したのであった。女性の出方はかなり良かった。

「スーツケース」
防空壕にあったスーツケースを開けると、中身は古着。その防空壕では赤ん坊の死体が発見されており、どうもスーツケースに赤ん坊が入っていたんじゃないかという話作りを目論んでいるようだ。話の筋はあまり面白くないが、これも赤ん坊の出方がよかった。

「家族の風景」
車内で会話している家族。浮遊霊らしきものが映り込んだらしいが、この出方は結構酷くダメダメである。採用されたのは逆に本物だからではないかと、裏をかいた的なことを考えてしまう。

「棲み憑く」
どこかの廃屋で撮影された映像。ロケーションはいいがあまり緊張感はない。出てきたものがやや弱いかも。あまり印象に残ってなかった。

「Chapter4」
何なのかよくわからない映像が送られてきたという。不気味は不気味だが霊現象でもないし肩すかし。たまにこういうのがあるがホラーに詳しい作家ならばこういうのは考えられるだろう。掘り下げなくていい。

「ツナガル」
皮肉な感じのオチが利いていて楽しい一本。投稿者が先輩に呼びつけられて、「あの世につながる公衆電話」という噂を夜に試すことに。先輩は口が悪く投稿者のことをボロクソに言いまくっている。実際に公衆電話のボックスで実践するのは先輩で、不気味なものが背後に登場。先輩はその後様子がおかしくなったらしい。嬉しそうな投稿者の声で綺麗にまとまった。


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