赫動画 シリーズ感想
2018/12/30
除霊凶度 赫動画 一度では除霊できない心霊動画 ★★
最初にこのシリーズの4作目から見てしまったものの、たまたま1作目を見る事ができた。「あかどうが」なのだろうが、いまだに私は「かくどうが」と読んでしまう。除霊凶度は霊的な危険度を表しており、青→黄→赫の順番で除霊しにくくなっているそうだ。全体的に弱めの内容が多く、特に除霊凶度が青のものは最初に「怖くないですよ」と言われているような気さえして、なめた気分になってしまう。
「燕」 除霊凶度：青
ツバメの巣を撮影していた際の映像と紹介が入り、その通りに最初はツバメの巣がアップで映っているのだが、いきなり画面がどこかの駐車場に切り替わり、霊的な事象はそこの車の周辺に生じているという、タイトルとの関連性が意味不明な内容。どう考えてもおかしいのだが誰も変に思わないのか。
「夜景」 除霊凶度：青
ビルの展望室から撮影した夜景の映像。煙らしきものが現れて、よく見ると人の顔のように見えるというものだ。いまだにこういうのを収録するのかと思うひどい内容で、続きを見るのをやめたくなってきた。
「トンネル」 除霊凶度：青
心霊スポットであるトンネルをレポートしながら撮影している投稿者。喋っている女性の片足が消えて、そこに顔が現れる。合わせ技だしそこまで悪くないか。
「ポルターガイスト」 除霊凶度：黄
引っ越した先の家で起きた異変。監視カメラを仕掛けてポルターガイストの様子を撮影することになり、そこには勝手に食器が動く様子のみならず、人影らしきものが出現していた。怖くはないがこれもまずまずの内容。
「8ミリ」 除霊凶度：黄
他界した父親の遺品だという。古い映像の中に顔が映り込んでいる。ここで投稿者に取材が入る。映像が大したことない割に、取材によって推測される真相がやけに怖め。
「密漁」 除霊凶度：赫
「除霊凶度、赫」というナレーションの声がいかつくなって面白い。夜の海が舞台で、若者たちが貝を採って遊んでいる。砂の上に女性の頭部が出現するという内容で、除霊凶度が赫だという割にそれほど面白くはない。
「ノコギリ」 除霊凶度：青
日曜大工している夫の様子を妻が撮影したもの。のこぎりに男の顔が映るという出現のし方は意外だった。
「農道」 除霊凶度：黄
車で農道を走っているところを撮影した映像。交差点のところに人が立っているというだけなのだが、霊だという。霊能者の川上静山氏によってやたらとブラックな話の背景が語られる。
「長い階段」 除霊凶度：黄
長い階段を上る所を撮影。霊が階段を上ってくるのだろうと思っていたら、別のところに出てきた。これは意外性があった。
「引っ越し祝い」 除霊凶度：黄
飲み会の様子を撮影した映像。珍しく霊らしきものがまともな出方をしている。やり方次第でもっと盛り上がる1本にもできたような気がするが、あっさりと終わる。
「婚約」 除霊凶度：赫
最近婚約したという投稿者が、彼女と母親と3人で式場を決めるべく神社を訪れた際の映像。ノイズが混じり始めたかと思うといきなり他の映像が入りまくる。豪華な内容で結構いいと思った。取材によって家族の誰かの因縁めいたものも明らかになってくるなど、なかなか力を入れている。
赫動画 4 リベンジ篇 ★★
気になっていたシリーズで、ようやく見る事ができた。いきなり4作目からだけれど。「リベンジ篇」とはどういう意味なのか知らない。
除霊凶度という概念を生み出したシリーズ。霊的な危険度を色でランク付けしたもので、青→黄→赫の順番で強烈になっていくらしい。
ちなみに「赫」はこのシリーズでは「あか」と呼ばれる。読みが正しいかはよくわからない。私はビジュアル系バンドのPENICILLINのアルバムで「赫々」（読みは「かっかく」）というのを持っていたので、この字自体は前から知っていた。ただこの「赫」という字は、明るいとか輝くとか名誉あるとかの意味で使うことが多いらしい。
本編。
まずはディレクターの上本さんが登場。いきなり大江朝美さんという女性が赫動画のスタッフになりたいと志願してくる。この大江さんは、元AKB48のメンバーだそうだ。そうなのか。
ということで2人の面接。大江さんの特技（？）や、上本さんの仕事へのスタンスなど、結構どうでもいい話が長々と続く。これで10分近く使われるので困る。
「面接・前篇」 除霊凶度：赫
あるビルにて女性の面接が行われているところの映像。面接官の男性の様子がおかしくなり、顔の部分のノイズがひどくなって倒れてしまう。そして倒れた彼から影のようなものが抜け出る。
まあそんなに大したことのない映像だが、ここから長い長い。
面接中に出た地名や、不動産屋と思しき職種を頼りに、近辺の不動産会社に電話をかけまくったところ、ある会社の人事部長が話をしたいと申し出てきた。ここでこの人事部長との取材の様子が収録されるのだが、ほぼ情報が得られない内容である上にこれがクソ長い。かなり時間の無駄だった。先行き不安。
「遊び場」 除霊凶度：黄
撮影者が旧友とかつての小学校の敷地を歩いていたら、旧友が苦しみ出して倒れる。友人が苦しんで呻いているのに悠長に撮影しているのは理解に苦しむな。一応手が出てきた。
「面接・後篇」
1本を挟んでもう後篇か。スタッフたちは映像に映っていた面接官の男性を探すことにしたのだった。人事部長によると、彼は会社を退職して行方もわからなくなってしまったという。人事部長へ取材の後で、スタッフ宛てに妙なメールが届く。それは何者かが直接会うことを求めてくる内容であり、ディレクターの上本さんが待ち合わせ場所へ出向く。
そこに現れた人物は、あの面接官の男性であった。どうもこの映像をスタッフに送ってきたのは彼で、勤務していた不動産会社のブラック企業ぶりを世間に知らしめたかったためだという。それでわざわざ知名度の低い赫動画を選ぶかね？映像に起きた異常についても何かわからないかと期待していたそうだが、スタッフからもあまり目新しいことは言われない。
元面接官の彼は、会社を内部告発したいそうだ。組合とか作って動いていきたいとか言っている。この人会社辞めたんじゃなかったっけ？もう外部の人なんじゃないの？どうやって組合作るんだ？
「徘徊」 除霊凶度：赫
同棲中の彼女が夜中に部屋を抜け出しているということで、部屋に監視カメラを仕掛けて撮影する投稿者。この監視カメラ映像に問題があるのかと思ったら、なんと投稿者が夜中に出かけた彼女を追いかけていき、そこでおかしなものを見るという展開。じゃあ監視カメラのくだりはいらないのでは…？内容はそれほど面白くない。
「因果関係」 除霊凶度：青
映像は、急死した弟の部屋を撮影したものだという。部屋のそこかしこに弟らしい顔が現れる。映像の不気味さとしては今作で一番よさそうだ。その割に除霊凶度は弱めの青なのか。通常のお祓いで何とかなったというのが除霊凶度青なのに、ナレーションは「何かが起こる前触れなのだろうか」と結ぶ。それだと除霊できてないじゃないか。
「相談・前篇」 除霊凶度：赫
相談したいことがあるという投稿者のもとへ、上本さんが一人で向かう。松永さんというあまり元気のなさそうな男性が現れ、映像を見せてくる。怒っているような顔が松永さんの近くに現れるという映像が2本。合成くささが強くてあまり先が気にならないが、後篇に続く。
「橋」 除霊凶度：黄
自殺の名所と言われる橋で、それと知らずに新婚夫婦が撮影した映像。画面にノイズが走り、突然橋のたもとに落ちそうな男性が出現。さらに何かが落ちたような衝突音も記録されており、なかなかいい内容。
「相談・後篇」
投稿者の松永さんの抱える悩みを、上本さんがずっと聞いて励ましたりしているという展開。なんでこんなの見なきゃならないのかね。結局彼の心は救われることがなかった。
動画の除霊をした川上静山という霊能者は、検索しても赫動画のレビューしか出てこないじゃないか。これでは何の実績もない人としか思えない。
赫動画 5 リベンジ篇 ★★
前作同様に今作も80分以上とかなり長い。個人的には60分未満ぐらいなら見やすいんだけれども。「呪いのビデオ」がしばしば90分ぐらいのを出してくるが、それを意識しているのだろうか。前後篇の動画が3つもあるのは多すぎだと思う。
「怨み返し・前篇」
前回のアシスタント役だった大江さんはどこに行ったのだろう。今回は金田さんという女性がスタッフに志願してくる。ディレクターの上本さんはそのまんま。ホラードキュメンタリーの金田さんって、監死カメラを思い出すな。
この金田さん、今勤務しているから転職を考えているそうな。上本さんに、そんな理由の転職ではどこへ行っても続かないとかの説教をされる。早送りしたい。ともかく、最近金田さんは毎晩のように誰かの気配を感じており、起きたら頭痛がするという。部屋に監視カメラを仕掛けたところ、寝ている金田さんに白っぽい影のようなものが迫るという事象が記録された。まあはっきり言って大したことはない。だが、除霊凶度：赫。後篇へ。
「帰省」 除霊凶度：黄
夜の公園を歩いている動画。公園内に謎の顔があったりした後で、画面にでかでかと作り物っぽい顔が登場。よく収録したなこれ。
「怨み返し・後篇」
金田さんは会社の先輩の女性と折り合いが悪いらしい。上本さんは、何かわかるかもしれないからと、その人を隠し撮りしてきてほしいと金田さんに命じる。金田さんも、後ろからこっそり撮るぐらいかと思ったら、わざわざその先輩と2人で会って問いただした。さらに霊能者の川上静山氏のアドバイスにより、先輩を尾行したところ、なんとその先輩が金田さんの写真を刺したりして呪いの儀式をしている現場を見てしまう。しかも先輩も見られていることに気づき、金田さんを追いかける。
結局金田さんは逃げ切り、その先輩は会社に来なくなって、数日後にアパートで変死体で発見されたそうだ。呪っている現場を見られたことで、タイトルの「怨み返し」が発動してしまったのだとスタッフは言いたいようだが、「変死体で発見された」っていうのはまず実際の事件として考えるべきと思うが。何だろうかこの場合の変死体って。なんか事故死したような片付け方をしてるけど。金田さんは先輩と会社で揉めていたし、儀式に使われた写真が見つかるだろうから、容疑者じゃないの？
「メッセージ・前篇」
これ結構しょうもないんだよな。取材班に対して「幽霊を退治してほしい」との依頼と共に送られてきた映像。運転中の男性に助手席の女性がちょっかいを出すという内容で、阿bないからやめてほしい。男性の足元に顔出現。
投稿者は女性の方で、彼氏の男性と共にどこかの公園で会う。映っていた顔については男性も投稿者の女性も心当たりがないようだが、なぜか投稿者の元彼の話題に。顔は元彼とも似ていないというのに、なぜかその元彼にも取材をするという展開になっていくので無茶苦茶である。
あと、このシリーズの取材って、取材される人への「顔を出したくない方は編集で顔を隠す事ができるんですよ」という説明がやたらと入るのだけれど、それは視聴者に対して必要だろうか？
「鎌」 除霊凶度：青
撮影者の男がアパートにて、寝ている彼女にちょっかいを出している様子を撮影。ごちゃごちゃうるせえなと思っていたら後ろに鎌を持った手が登場。意外性はある。実はこのアパートで以前、鎌を持った男が交際相手の女性を惨殺するという事件があったそうだ、ってそのまんまじゃないか。経緯が手抜きすぎだろ。しかも殺された女性が出てくるわけじゃなくて鎌の方が出てくるのかよ。
「メッセージ・後篇」
投稿者の元彼に取材。どうもこの投稿者の女性は、男癖が悪いらしく、過去に1人の男性を破滅させたとか。あんまり言うことないな。あと、除霊凶度：赫。
「妹を探して・前篇」
いなくなった妹を探してほしいという投稿者の女性。なぜか動画をスタッフに見せる前にインタビューが始まる。動画を見せなくても話を聞いてもらえるんだな。
動画の内容は、姉妹が道を歩いているところで妹の方の顔がドクロに変わるというもの。これはわかりやすくていい。あとは妹の隠された秘密を探る内容。後篇へ。
「たすけて」 除霊凶度：赫
投稿者のいなくなった知人が遺して行った映像だという。暗い部屋の中をいろいろ引っ掻き回しているようだが、影が現れたかと思ったところで手に襲われたのか何なのかよくわからない展開。
「妹を探して・後篇」
妹が水商売をしていたとか、生計のためにお金が必要だったとか、いろいろと秘密が暴かれる。そして取材中の姉の方にもドクロが出現。話としてはいいと思うが、事象が2つ一緒なのは少し惜しまれる。除霊凶度：赫。