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闇動画シリーズ(16~20) 感想

2020/01/25

闇動画16      ★★★★★

闇動画 16

闇動画のシリーズはかなり久々に見た。およそ1年ぶりだ。心霊闇動画は割と見てたのだけれど。近所の店にないのがやはりキツい。
ともかく今作はかなり面白かった。全3本だがいずれも緊張感がありインパクト十分。さすがに安定したシリーズだ。

「魔窟 神出鬼没」
「ある廃墟を撮影したと思われる4本の不可解な映像」というテロップで始まる。その中の1本が今回紹介されるそうなので、他の3本もいずれ出るのだろう。もしくはもう紹介済みかどちらかだ。
かつて老人ホームだったと思われる建物に入り込んだ男2人と女1人。男の1人が撮影している。昼間なのであまり緊迫した雰囲気がなく、軽口をたたきながら進んでいく。
ある階に来たら急に臭いがし始めたようで、探索を続けていると椅子に座りこんでいる老婆を発見する。画面には不可解なノイズ。よせばいいのに話しかけだす撮影者。おもむろに老婆が立ち上がり、彼らが持っていたお菓子を食べる。お菓子を食べ終わった老婆が「にく」と言いながら迫ってくるので、3人は逃げながらさらに探索。いよいよきな臭くなってきた。
ある地点でいきなり背後まで老婆が迫っていることに気づき、徐々に怖くなってくる。なんと老婆が笑いながら男の首に手を伸ばしてくるが、迫られた男は激昂して蹴りかかる。
ようやく廃墟から帰ることにした3人だが、車に何かが塗りたくられており、しかもエンジンがかからないという最悪な状況。車の持ち主は先ほど首を襲われかけた男で、怒りが収まらない。女の方は文句ばかりで自分では何も決められないという、ダメなパーティーだな。撮影者はなだめ役として頑張っている。
車の持ち主の男が、異変は老婆のせいだと決めつけてボコボコにするために廃墟へ戻っていく。追いかける2人、ということであとはお定まりの展開だ。この老婆はかなり強い。撮影者に感情移入しながら見ていたのでかなり怖かった。

「狩人」
彼氏の家まで行き、サプライズで誕生日のお祝いをするつもりだという女性。隠しカメラで撮影だ。彼より先に家の中で待っていると、風呂場から音がしたので覗きに行く。中には何と監禁された女性の姿があった。どうも彼に襲われて監禁されたらしい。
警察を呼ぶかどうするか思案する撮影者だったが、ちょうど彼氏が帰ってきてしまう。挙動不審なのを隠せず、風呂場を覗いたことが彼氏にばれてしまって窮地に。これは彼氏に襲われるサイコホラーだなと思っていたのだが、予想とは大きく違う展開となる。どうも彼氏は、人間ではない邪悪なものと闘っていたらしいのだ。奴らは「エス」というらしく、風呂場の女性もその一味だという。彼か、監禁された女性かどちらを信じていいかわからなくなってきた。短編ホラーのような内容だが緊張感もあるし、最後に結構驚かされたので満足した内容。

「顔顔顔」
心霊スポットらしいトンネルへやってきた男女4人組。トンネルの光でノスタルジックになったりと、序盤は和やかな雰囲気なのだが、この時点からすでに謎の存在が姿を現していた。じゃんけんで負けた1人がトンネルの中へ歩いて入っていくことになり、女性の1人がカメラを持って入らされる。
しばらく歩いていくと、壁の方を向いて立っている女を発見。近づいてみると目や鼻がない。悲鳴がトンネル内に響き渡る。
残りの3人がやってきて、倒れている彼女を発見したり、辺りに血痕を発見したりするなど、なかなかスピーディーにいろいろな事象が起きる。仲間の女性が車道に立って車を呼んでいるシーンがあって、これこのまま轢かれそうだなと思っていたらやっぱりだった。撮影してる奴がいるが、こういうときは普通車の方撮るんじゃないのか?なぜか女性の方をずっと中心にして撮ってるけれど。ともかく内容は面白かった。

闇動画19      ★★★

闇動画 19
今回も長い動画が3本という構成。真ん中の「霊能者」は闇動画シリーズの得意なパターンで面白かった。

「特殊な仕事」
撮影者はあるアパートの一室にやってきたフリーライター。怪しげな仕事の模様を隠し撮りしている。内容は死体の処理だ。倒れた男性が血を流している。
先輩らしき人物は仕事のやり方を熟知しているようで、血を消したりブルーシートに死体をくるんだりと手際よく進めようとするが、フリーライターは慣れておらずミスしたりする。いろいろグロい場面が続き、部屋に戻ってきた別の男性が殺されたりする。なんとなく人物たちの関係性がわかってきたところでライターは逃げようとするが、処理していた死体が消えて先輩がぶっ倒れていたりしてパニックに。なかなか盛り上がってきたが最後だけちょっと作り物っぽさを感じてしまう。

「霊能者」
リュウスイという関西弁のおっさん霊能者が登場。彼を主役として心霊スポットに行った映像を撮影し、自身のホームページに載せたり、出来がよければ発売もするのだという。ADと仲よさげにしゃべっている。次の場面ではADが探してきた心霊スポットに突撃。廃墟になったビルのようだ。いきなり女性が同行しているのだが、リュウスイ氏の娘らしい。
映像が2000年前後っぽくほどよく古いのが、当時を感じられていい感じだ。霊能者の軽妙な語り口も楽しい。しばらくビル内を探索すると、階段の上からだるまが転がり落ちてくる。リュウスイ氏はこの場所に巣くっているものが強力なので、ここでの撮影はやめようかと言い出す。諦めきれないADが単独でビル内を回っていると、リュウスイ氏に指示されたとして娘が見張りにやってきた。娘が言うには、霊能者としての仕事は実際は娘や母親がやっており、リュウスイ氏自身にはあまり霊能力がないそうだ。
リュウスイ氏が折れて夜にビルへ入ることに。早い段階で換気口が開いて謎の煙が湧き出、リュウスイ氏が行方不明になり、娘らしき悲鳴が響き渡るなど次々と怪異が襲う。固まって動くようにと言われていた一団もバラバラに。以降は重大な錯誤が明らかになるなど最後まで勢いがあるまま駆け抜けて一気に終わった名作。

「浮気相手」
カップルがイチャイチャしているところから始まる。どうも互いが浮気しているカップルのようだ。女の家で会っている。女の側の夫が、出張に行っているはずなのにいきなり帰ってくる。男の方は隠れるものの結局見つかり夫と口論へ。最中に女が夫を殴って殺してしまう。
以降は男の側の妻がやってきたりごまかしたりするなどスリリングな場面が続く。途中までは面白かったのに、オチが単なるオムニバス系怖い話の1つのような内容にとどまる。意外性を狙ったオチだがなんとなく読めた。

闇動画20      ★★★★

闇動画 20
収録されている3本とも意外な展開を見せる内容で、結末以外の箇所も緊張感があり楽しめる作り。

「死神」
心霊番組のロケハンのために男性スタッフ2人が廃病院へやってきた。それぞれが女性を1人ずつ連れてきているが、彼女たちは番組関係ではなくプライベートのつながりらしい。撮影している男性はやや芝居臭い。
女性の片方は普通の人だが、もう1人の金髪の女性は、スタッフ行きつけのガールズバーで出会ったとのことだ。しかも「拝み屋」らしく、イタコのような家系。霊感がありそうだ。
病院は精神病院だったらしい。患者の1人が看護師を殺して肉を食っていたという怖い噂があり、その患者の霊が出るそうだ。
撮影が進んでいくものの、ある部屋に来たところで拝み屋家系の女性がそこに入るのをかたくなに止める。1人の男性スタッフはロケハンが進まないことを苛立つ。この男性スタッフは様子がおかしくなり、撮影者に絡み出して険悪な雰囲気に。夜になって撮影が再開されるのだが、事件が起きる。
狂気をはらんだ男性スタッフが怖い。撮影者と拝み屋女性が逃げるのだが、もう1人の女性ははぐれてしまい悲鳴が響く。かなり緊張感がある。そして最後は意外な結末に。少し読めたとはいえ、顛末を知っている投稿者の考察がゾクゾクさせられる良作。

「滑り台」
短い1本。夜の公園で遊具で遊んでいるカップルが撮影した映像。女性の方がブランコを楽しんで次に滑り台に行くのだが、唐突に滑り台から何かが滑り落ちてくる。謎の正体も因果関係もさっぱりわからないまま話が終わる。

「洞窟」
鍾乳洞撮影のために山中を歩いていた学者とカメラマンの男性。突然の大きな地震により地盤沈下が置き、2人は地下洞窟に落ちてしまう。地表まで上がれず出口もない状況で、彼らはサバイバルを余儀なくされる。携帯電話も1つが壊れ、1つが行方不明となってしまった。
洞窟内を歩き回っているところでほこらを発見。土神(つちがみ)を奉っているのではないかと学者は言う。さらには何者かの白骨死体を発見して絶望的な雰囲気に。
この状況が数日続き、食糧も尽きてきたところでカメラマンは家族に宛てた最後のメッセージを残し始める。教授も娘に向けた涙のメッセージ。このあたりは胸が痛くなってくる。
なんとか救いがあってほしいと思いながら見続けていたが、救いがあったら闇動画っぽくない。学者はいよいよ頭がおかしくなりつつあり、助けが来たと思ったらダメで、ついに仲間割れが始まって死者が出る。ほこらの話はどうなったのかと思ったが、一応最後の最後でそれが姿を現した。唐突ではあるが面白かった。


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