ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 呪われた心霊動画XXX

呪われた心霊動画XXX (11~16) 感想

2020/03/29

呪われた心霊動画XXX 11   ★★★★

呪われた心霊動画 XXX(トリプルエックス) 11
今回も興味深い内容。紹介される動画が次々と関連付けられていく過程が楽しめる。よくできている。

「0チャンネルの幻想」
0チャンネルとは何だろうか。新興宗教らしき集まりに参加した投稿者は、建物の一室で他の参加者と手をつないで儀式らしきものに参加する。代表者らしき女が呪文を唱えるのをひたすら聞くという難しそうな内容を終えて家に帰ったのだが、後日投稿者の家にそのときの隠しカメラで撮影されたとおぼしき映像が収録されたDVDが送られてきた。
ここまではまあ普通のエピソードだが、映像には投稿者と主催者の女だけが映っており、他の参加者の姿が見えないのが面白い。主催者の女は頭に袋をかぶっているが、投稿者の前でそれを脱ぐ。なかなかもったいつけている。不思議な話だがそれほど怖さはなく次へ。

「カメラは生きている」
投稿者の持っているカメラは生きているという。電源を切ったはずのカメラが勝手に録画を始めるのだそうだ。電池の減りが激しそうで困る。録画された映像には、投稿者が部屋でジャグリングの練習をしているところが記録されていた。ちょっとそれに注目してしまった。カメラが動いていることに気づいた投稿者が近寄ると、いきなり背景が投稿者の部屋から別の一室に変わる。こういうのは前に「呪いのビデオ」で見たような気もするが、画面にちょこっと人の顔のようなものが出ているのもポイントか。

「画残り」
先の映像があっさり終わったなあと思う間もなく、次の映像でまた先ほどのカメラの投稿者が登場。投稿者が部屋で先輩たちとお酒を飲んでいたが、くだんのカメラの話題になり、先輩が投稿者たちを撮影し始める。
おかしな音がしたかと思うと、投稿者たちの目がなくなり、隣に黒柳徹子のような姿の謎の人物が登場。これは面白かった。

「雨団地」
どこかの団地を探索しているカップルの姿が。と思ったらまたカメラの投稿者が出てくる。しつこいぞ。どうもこのカメラはオークションで買ったらしく、その出品者が今度の主役だ。出品者とその彼女が登場してエピソードを語ってくれる。彼女が昔住んでいた団地が取り壊されることになり、そこをカメラを持って歩き回っていた際の映像のようだ。
彼女がかつて住んでいた部屋を見終わり別の階へ行くが、彼女の方は嫌な感じがするという。それでも投稿者が促して中に入ると、風呂場から何者かのうめき声が。なかなかの緊張感。風呂場に侵入したところで、なぜかそこには苦しんでいる投稿者の姿があり、カメラが自動的に落下するというわけのわからない展開。まず投稿者の顔を覚えていなかったので、投稿者が2人!?と驚くべきところを驚けなかった。話としては面白いのだが。

「ドローン聴取」
問題のカメラはスタッフの検証中にも勝手に動いて撮影を始めた。棚に保管されていたDVDが落ちたところが記録されており、そのDVDの内容が今度は紹介される。XXXシリーズとして収録しようとすると不具合が起きるのでお蔵入りになっていたという。
映像はユーチューバーをやっている男性が、ドローンを飛ばしてはしゃいでいたらしく警察に聴取されてしまっているところが記録されていた。ところが映像中に他の映像が干渉。どこかの部屋で、頭にかぶった袋をとろうとしている何者かの姿が映る。この動作って、もしかして最初の動画のあれなんじゃないのと期待を抱かせる。

「形代」
また先ほどのユーチューバーの男が登場。彼が雨の日にどこかの廃団地で撮影した映像が流される。この団地は雨が降ると幽霊が現れるらしいのだが、団地という時点でやはり先の映像と同じ場所だろうと感じずにはいられない。結構強引だ。
かつて人がいたのがわかる、生活感が残っている部屋を回るユーチューバー。最後の部屋は何か他の部屋と違う感じがしたという。閉めたはずのドアが再び閉まるという怪奇現象などかわいいもので、以降は風呂場に人型をした紙とろうそくがいつの間にか準備されている異常事態。そしてユーチューバーが振り向いたところに何かがいた。かなり強力な内容で、一切現象についての検証がないのがまた怖さを引き立たせている。

呪われた心霊動画XXX 12   ★★★★

呪われた心霊動画 XXX(トリプルエックス) 12
いつも通りなかなかよいのだが、XXXが得意な、いわゆるわけのわからない映像を今回は複数使ってきているので少し苦しさも感じた。オチに困ったらこういう映像を使えばいいのかもしれない。

「パノラマ」
投稿者が彼女とともにお盆明けの海水浴場に行って撮影した動画。水着に着替えたところなんかを撮って楽しげだ。彼女は彼女でカメラを持って撮影しており、それを投稿者がさらに撮影するという構図。
彼女の腹のあたりに異常が発生するという程度の事象で、XXXにしてはたいしたことがない。彼女側のカメラで撮った写真にははっきりとわかるぐらいの異常が記録されており、合わせ技でなんとか期待に応えた感じ。

「死者は二度死ぬ」
XXXシリーズ6の「歪む部屋の住人」を見ていた投稿者は、なぜかこれを映したテレビ画面を手持ちのスマホで撮影していた。すると投稿者の部屋でラップ音などの異常が起き始めたという。テレビ画面で流れる「歪む部屋の住人」の最中、画面に反射して室内が映り込むのだが、そこに投稿者以外の何者かが首を吊ろうとしているところが映り込む。意外な展開だ。原因はあまり面白くなかったが。

「潮騒」
投稿者が山奥の宿泊施設に友人と泊まった際の出来事。友人は部屋自体に何か異常を感じた様子。何かが聞こえると言いだし、どうもそれは波の音のようだ。友人を撮影していた投稿者が部屋のあちこちを映し、また友人の方を映すと、背後の押し入れの扉がいつの間にか少し開いている。
恐る恐る中を覗き込むと、そこには異様な光景が広がっていた。これは先が読めずに緊張感もあり面白い。

「4290NO.XXX」
先の映像の宿泊施設で働いているという女性に話が聞けた。どうも映像で問題になった部屋は度々苦情が入るのだという。苦情の内容にはテレビが勝手に点くというのがあり、昔その様子を撮影した人がいたとのことだ。その人が撮ったビデオテープが残っており、ラベルに書かれていたのがタイトルの「4290NO.XXX」である。映像が流れる前に警告が入る。
内容は意味のわからないもので、あみだくじをしている不気味な女性や、立っている謎の男性、どこかの民家などが映っている。XXXは本当にこういうのが好きだなと思う。特に説明なく次へ。

「トンネル」
宿泊施設と同じ地域で撮影された映像だという。今回のはいつものシリーズと比べて映像間の関連性がわからないので、やや拍子抜け。今後の展開に期待しよう。
投稿者は旧道や廃道を巡るのが趣味で、この日も旧国道のある山を散策していたらトンネルを発見。トンネル出口には人間とは思えない巨大な影が出現。幽霊かと思ったら、意外とメジャーな妖怪の類ではないかという結論に。そうきたか。

「マリアナ・ウェブ」
のっけからテンションのおかしな男が話し始める。彼が投稿者だ。スタッフルームにて笑いながら自分の映像の解説をしてくれる。検索に引っかからない謎のサイトがあり、ディープ・ウェブやマリアナ・ウェブと呼ばれるそうだ。投稿者はバイト先の後輩がマリアナ・ウェブで見つけてきたこの動画をもらったのだという。
投稿者の挙動に圧倒されつつ映像を見るものの、特におかしなところは見受けられない。その後は投稿者の後輩が登場して隠れていた事実を語ってくれる。
さらにもう一ひねり。映像の収録されたDVDの最後の方に、別の映像が入っていたのだそうだ。警告とともに紹介される。これまたわけのわからない内容再びである。見ていて不安になる映像である上に、長い。かなり嫌な気分になれる内容。

呪われた心霊動画XXX 13   ★★★★

呪われた心霊動画 XXX(トリプルエックス) 13
トリプルエックスのシリーズにしてはそれほどインパクトのない映像がいくつかあったが、驚かされる場面も多かった。

「歩く自殺者」
カップルがデートの帰りに歩道橋で撮影していた映像。ちょうど後ろに駅のホームが位置しており、撮影中に女子高生が電車に飛び込むところをとらえてしまった。急に出てきて急に落ちる。合成臭さがある。一応この女子高生が映像の他の箇所にも登場しているため、話としては成り立っているのだが。ドッペルゲンガーネタ。

「0時」
これは不思議で面白い。怪奇現象が起こるという道路で夜に撮影された映像。夜0時にこの道を通ると何かが起きるらしい。投稿者と友人が二手に分かれて撮影していると、0時を境に辺りが暗くなり、2人が離ればなれになる。道の先に謎の車と女性がいて手招きする。友人を探して走る撮影者の目の前にはおかしな男が登場と、短時間でかなり盛り込んできている。
個人的に一番驚いたのは、いつの間にか道の左右が反転して、鏡の中にいるような状況になっていたことだ。

「尋ね人」
先の道路と近い場所で撮影された映像だという。夜に飲みながら歩いている若者達。カップルとその友達のようだ。
町内の掲示板の前で話し込んでいると、その掲示板に貼られていた尋ね人のチラシに異常が起きる。チラシに写っていたはずの顔が消え、カップルの男の近くに何者かが出現。ただこちらは控えめな出方だった。

「上階の住人」
家でトランプを使った手品を撮影している映像。カップル登場。この人達はなんとXXX14にも別件で出てくるのだが、今回は彼氏メインである。14は彼女がメイン。同日に2件についてインタビューしてるのか?毎回出てきたりして。
この家ではチャイムが鳴らされるが出たら誰もいないという現象が頻繁に起きていた。上の階に奇妙な人物が引っ越してきてから、おかしなことが起きるようになったらしい。
たまたま天井を映していたカメラがわざとらしく顔が出てくるのを撮影。たいしたことないなと思ったら、直後に別のがもう一体。こちらにはかなり驚いてしまった。油断した。

「占い師の予言」
投稿者の男性が、誕生日の前日に彼女とドライブに行った際の映像。仲良くしていればいいのに、彼女と「カーブミラーに幽霊が映ったかどうか」という話で口論になってしまう。投稿者の方も撮影を始めて煽るようなことをするから彼女がいなくなってしまうのである。
ちなみに口論になった現場は今回よく出てくる道路。今回の事象はインパクトはあるが怖いわけではなかった。

「死人合わせ」
なんか縁起の悪そうなタイトルだ。通常の着物の着方と反対の、死人にする着せ方だということだ。投稿者は実家が福井にあるそうで、祖父の部屋を片付けていると見たことのない写真が出てきた。このシリーズって、北陸が舞台の話が多い気がするのだがどうだろうか。次のXXX14と関連している写真だろうか?福井県が出てきてたし、まあ、私が呪われると困るので検証はほどほどにしておこうと思うが…
その話はそこそこに、問題は防犯カメラに写っていた映像だという。誰もいないのにアパートのチャイムが鳴って、投稿者が確認しに部屋の外に出てくる。さっきも聞いたような話だ。確認を終えて部屋に入ろうとしたところで、何者かが廊下に立っている。どうも投稿者本人のように見える。ドッペルゲンガーか。最初の「歩く自殺者」とのつながりかも。八百比丘尼の話もあり、これはXXX14にも出てくる。ぐっちゃぐっちゃにつながってきている。
そしてドアホンに付いていたカメラはさらに怖い事象を記録していた。警告動画でありなかなか驚く。接近してくるのが嫌だ。

呪われた心霊動画XXX 14   ★★★★★

呪われた心霊動画 XXX(トリプルエックス) 14

今作もレベルが高い。特に「スピーカーフォン」がよかった。

「鏡文字」
八百比丘尼の話で、舞台はまた北陸。北陸、特に福井県が出てくると前作の13からもつながってきていることがなんとなくわかる。八百比丘尼は人魚の肉を食べて不老不死になった尼僧で、「地獄先生ぬ~べ~」で私は初めて知ったのを思い出される。
この八百比丘尼が入定(=死ぬこと)したという寺に投稿者が行った際の映像。寺の脇に洞窟があり、そこで不気味なものが映り込んだ。意外と事象としては地味。例によって目を見開いている系なのだがリプレイを見てもしばらく気づけなかった。これを撮影した後で投稿者の身の回りでは奇妙な出来事が起きるようになり、投稿者自身が鏡文字を書くようになった。内容は「人ならざる存在へと変わることで~」とか「今まさに私をしばりつけ~」とか、それっぽいことが書いてあるが、それっぽすぎて逆に広がりがない。

「スピーカーフォン」
これは個人的に久々の大ヒット。敵の陥穽に嵌まりかけるという危なさもあり背筋がゾクゾクした。大学時代の友人の女性3人が、自殺した女性の霊が出るという心霊スポットの橋へ夜に行った。1人がスピーカーフォンで実況しながら橋の奥まで行くという試み。じゃんけんで負けた投稿者が頑張って向かう。途中まで何事もなく展開するのだが、橋の奥に着いたらしきところで、今日来ていなかったのんちゃんという友人女性の姿を発見したらしい声が聞こえてくる。そして何かに気づいたような声の後で悲鳴がこだまする。
友人2人のうち1人は助けに行こうと主張するが、もう1人は行った投稿者が戻ってきたときに困るだろうとこの場を離れようとしない。逡巡しているところに、なんと投稿者が戻ってきてしまった。問題なのは、スピーカーフォンからは悲鳴が聞こえ続けていることである。ということは、スピーカーフォンで喋っているのは投稿者ではない何者かだということになる。

ちなみにこの場に来ているはずのない友人のんちゃんは、前作13の「上階の住人」でも登場していたのだが、今作ではそんなことはなかったかのように切り替えて話している。
橋に行っていた投稿者はカメラをいつの間にかなくしてしまい、3人でまた橋を渡って探しに行くことに。カメラは当然のように録画状態になっていて、やはり奇っ怪なものを撮影した。その際の音声がおかしくなっているのだが、「ハゲ、ハゲ」と言われているようで私は心中穏やかでない。

「名前」
自分の名前をネットで検索した投稿者が、ある動画サイトで自分の名前が付いた動画を発見。内容は投稿者の部屋の盗撮映像で、自分でも覚えがないような行動をとっている様子が記録されていた。身体にも異常が発生。不思議な1本。

「雪国」
これも北陸地方で撮影された映像だそうで。しかも福井県。投稿者自身が行ったわけではなく、友人とその彼女が行ったのだそうだ。おかしな映像が撮れたから見てくれといって送られてきたのだと。迷惑な話だ。結局その2人は交通事故で亡くなってしまったし。
どこかの温泉旅館で撮影されており、所々に不気味な女性が映り込む。終盤に客室で撮影されているところでは不自然にカットが入る。これは亡くなった男性の方がカットしたそうだ。これだけだと少し弱いがカットした内容が気になるな。

「空白の時間」
先ほどの「スピーカーフォン」と同じ心霊スポットで撮影された映像。投稿者は濱口さんで、友人の宇田川さんと2人で心霊スポット紹介の動画を撮っているそうだ。宇田川さん声高いな。女性なのだろうか。
2人がそれぞれのカメラで撮影しており、同じ時間に撮っているのに宇田川さんの方だけ尺が短くなったというのが不思議な事象。というか時間が短くなったとかよりも、宇田川さんのカメラの方に映ったものがとんでもないのでそちらを熱く語るべきだろう。かなり怖い内容だった。

「無限リツイート」
投稿者が自宅で撮った映像のようで、家の戸と本棚をバックに喋っている。本棚に「こいつの話は信じるな」という紙が貼られているように見える。「洋子の話は信じるな」っていうのがテレビに映っていたのを思い出した。影響を受けたのだろうか。喋っている内容は、Twitterで文字化けしているリツイートを見つけ、その元ツイートを辿っていったらある動画に行き着いたというものである。
喋っている投稿者の後ろにも何者かが忍び寄っており、それはそれでいいとして肝心なのはツイートにあったという動画だ。見たら呪われるという。投稿者は親切にその動画も付けてきてくれていたようで、紹介される。警告動画だ。
動画が始まって一瞬でどういうことなのかわかる親切な内容。ネタバレになるが簡単に言うと先ほどの「雪国」である。私は前作13の「死人合わせ」と何か関係があるのではないかと思ったのだが、よくわからなかった。

呪われた心霊動画XXX 15   ★★★★

呪われた心霊動画 XXX(トリプルエックス) 15
今回も各投稿動画の関連性をうかがわせる得意の内容。終盤の緊張感がいい。

「肉料理」
投稿者が会社の後輩の男性と飲んでいた際に撮影した映像。まずは飲みが終わって帰る途中で、後輩が肉のようなものを吐き出すところが流れ、いよいよ問題の箇所。後輩が会社の愚痴を言いまくっている途中に動画が止まり、その顔に何者かの無数の顔が出現する。なかなか不気味な内容。
この後輩はその前に怖い話をしていたという。アジアの某国への出張時に取引先に接待され、「子どもの肉だ」と言われて出された食べ物を彼は食べてしまったのだそうだ。原因がはっきりしてきた。冒頭で吐いた、肉のようなものもそれっぽい。

「ドイツ旅行」
「XXX」シリーズでは珍しい海外の映像。ドイツ旅行での宿泊先であった古いホテルで撮影したもので、撮ったのは投稿者の友人の杉本さん。最初は風景が映っているのだが、部屋の画像に切り替わるとベッドの下に何者かの影が。そこまで怖い映像でもないが、これ以降杉本さんは何かにとりつかれたように様子がおかしくなってしまった。

「出掛ける夫」
続いては先ほどの話に出てきた杉本さんの妻が投稿者。美人の奥さんで羨ましいね。夫の杉本さんが夜中に徘徊するようになったので、後を付けて撮影したとのことだ。
杉本さんの後を追う過程で何が起こるのかわからないあたり緊張感がある。住宅街を通って辿り着いた先、杉本さんは角を曲がったところで何者かと会話している。妻がその様子を見ようと先へ進むと杉本さんの姿がなく、謎の影が登場して急接近。そして倒れている杉本さんが発見された。彼の足首にミミズ腫れのような傷跡があり、かなり前に付いた傷のようだという。この件は実は次の「XXX16」で続きがある。

「路殺」
こちらも住宅街が舞台だが、先のとは別の場所だそうだ。投稿者は街にある「どんつき」、つまり行き止まりを巡るのが好きだという。地図で調べて下見に行って、同じ愛好者と共に見に行くのだと。世の中にはいろいろなマニアがいるものだ。彼が下見に行ったときの映像。
ブツブツ言いながら街を撮影しながら歩いている。すると後ろから自転車が後ろからチリンチリンとベルを鳴らし、女性らしき悲鳴。投稿者が前を向くと、謎の自転車が近くに迫っていた。謎めいてはいるがそこまで怖いわけでもないか。
タイトルの「路殺」は風水用語で行き止まりを表し、運気がよくないらしい。

「ダム」
このシンプルなタイトルがいい。内容は今作トップクラスで怖くて満足。投稿者が友人と共に心霊スポットとして知られるダムへ肝試しに行った際の映像。このダムはかつて村があったところに建設されており、沈んだ村の明かりや手を振る腕が見えるとかの噂があるらしい。
なかなか霊らしきものが出ないことに安堵しつつも、霊が映ってほしいとか強がりを言う投稿者達。友人がスマホをなくしたと言いだしたあたりで雲行きが怪しくなる。投稿者がそのスマホに電話をかけたらつながってしまったとのことで、この時点でもう怖い。通話の内容は何者かのうーうーという声。しかもいつの間にか友人の足下になくしたはずのスマホがあり、どこかの民家の玄関に女が立っているような映像が割り込んでくる。そして友人の背後に子どもの姿。次の「XXX16」の「石を積む」に出てくる子どもと同一人物だろうか。
ともかく怒濤の展開でゾクゾクした。

「神隠しの村」
先の話と続きで、ダムから帰った投稿者達。この件について後日相談しようと投稿者が友人に電話したがなかなかつながらない。つながったと思ったら、友人とは別の女の声が聞こえてきて、「私、XXと帽子が天敵なんだ…」と言ってきたという。お前は誰なのかと投稿者が聞いたら、「まりえ」だと答えた。しかもLINEにいきなり、まりえを名乗るアカウントから動画が送られてきたそうだ。
「帽子が天敵なんだ」は、「XXX10」の「七不思議の欠番」で最後に流れるカセットテープにも同様のメッセージがあったことが確認でき、ここにもつながりがあったことがわかる。(XXXのどこかでこの台詞を聞いたような気がしていたものの、探しきれなかったのでネットの書き込みを参考にさせていただいた)。

送られてきたという動画の内容だが、男性がどこかの部屋で寝ているところを撮影している。窓の外に女性が現れ、いきなり部屋の中に入ってきたあたりで男性が苦しみ始める。そして女性はカメラの方に接近してきて消える。これもなかなか。
最後にダムに沈んだ村はどういう村だったのかが投稿者から語られ、友人のスマホに残っていたという動画が紹介されて終わり。もちろん警告映像でカウントダウンが入るが、10、9、と数字がアップになるところで4のところだけ「死」と出るのは嫌な感じだな。
動画はどこかの山、そして家、川、森などが次々と出てきて、「闇動画」のジャケみたいな骸骨らしきものも。そして何かを食べる人とか、先ほど出てきた子どもとかも登場。相変わらず不気味。テーマとしては最初の「肉料理」とつながっていて面白かった。

呪われた心霊動画XXX 16   ★★★★

呪われた心霊動画 XXX(トリプルエックス) 16
百物語のようにシリーズごとに紹介映像が100本に達したら次のシリーズへ移行するらしい。ということでXXXはこれにて終了。次からはXXX NEOとなってお目見えだ。今作はシリーズ最終巻だけあって集大成のような話もあるが、内容は寄せ集め感も若干ある。映像自体の怖さとしてはシリーズ他作品に譲るか。

「恋人」
投稿者ほかサークルの友人同士の3人が心霊スポットである公園のトイレへ行った際の映像。投稿者の男性と、もう一人の男性と女性という構成だ。投稿者と友人のショウさんがカメラを回すので2台で撮影していることになる。投稿者の台詞がわざとらしいのが気になる。
彼らがこの日最初に行ったのは公園でなく山中の川だそうで、そこでは霊らしきものは何も現れず。しかし撮影したはずの映像は消えていたという。次に来たのがこのトイレだがここでも撮れ高がいまいち。ショウさんは川に行って以降、誰もいないはずの隣に向かって話しかける奇行が目についたそうで、さらにこの日で会った女性と付き合うことになったという報告をしてきた。トイレ編ではショウさんの隣に女の姿が出てきたりしたのだった。
面白くはあったが割とよくある怪談ではないかと少し拍子抜けした。しかしショウさんが付き合うことになったという女性の名前が「及川くに子」。これには驚いた。XXXシリーズの前身「死画像」、さらに「XXX1」でクニコ関係が紹介されているが、シリーズ最後で再び来たかと身を乗り出した。だがこの時点ではいったんこの話は終わり。

「鏡」
「XXX15」で紹介された「出掛ける夫」の続きというか関連話というか。旅行から戻ったら夜中に出掛けるようになるなど様子がおかしくなった杉本さんがスマホで撮影したらしき映像。どこかの山中をさまよい、落ちていた鏡に映った自分の姿を見たら化け物のようになっていたという内容。意味不明だがインパクトはある。山はどこなのかとか、他との関連はあるのかとかは気になるところ。「出掛ける夫」と同じ時間に撮影されたそうだ。

「断末魔」
これも「鏡」に続いて杉本さん話。杉本さんと旅行に行った福谷さんが今回も出てきて、先ほどの山中映像や前回にもあった杉本さんの足の傷とかの話をしてくれる。傷はどんどん不気味になっていく。エイリアンに異物を埋め込まれたのではないかと福谷さんは言う。そういうのはムーとかでやってほしい。
杉本さんとその妻は行方不明になってしまったそうで、福谷さんは行方を探している。彼は前回のインタビュー以降に杉本さんにメッセージの撮影を頼まれたということで、杉本さんが両親や妻向けに喋っている様子を撮ったのだがその内容が不気味に変化したそうだ。これが警告映像。
喋っている杉本さんを正面から撮っているが、途中で「Queen2」のジャケットみたいに変化して、顔がいろいろ変わって断末魔のような悲鳴が聞こえる。これも興味深い内容。

「木片」
これからの2つの映像は同じ川沿いで撮影されたもの。今回は川がよく出てくるな。登山中に宿泊先の予約をしくじってキャンプすることになり、たき火に薪をくべるために木片を投げ込んだら襲われたという話。その木片が卒塔婆だったということなのだがちょっと展開がストレートすぎて練り不足にも思う。

「石を積む」
川の側で石を積む、というと賽の河原、三途の河原が思い浮かぶ。今作では特にその辺の言及はないが。カップルが川沿いを歩いているときに男性の方が突然いなくなる。女性が探しに行くと彼は河原で石を積んでおり、呼びかけると様子がおかしくなって襲ってくるという内容。川沿いの森の中に男女2人組の姿を見たり、様子がおかしくなった男性の横に前作の「ダム」で出てきた子どものような姿があったり。これも面白い。

「百物語」
ついにシリーズ最終映像。100本目である。1年ほど前のインタビュー映像で、話しているのは関口麻里恵さんという女性。「クニコ」に続いて「XXX15」の「神隠しの村」などで出てきた「まりえ」もここで消化してきたか。彼女は過去に自殺未遂を起こしてから、この世に対して違和感を覚えるようになったという。自殺未遂を起こすときにニュースで流れた「クニコ」の映像を見ていたらしい。どんな状況だ。
あと関口麻里恵という人物が20年前に自殺していたことがその後の調査でわかったというのだが、何をどう調査したら20年前の自殺者がわかるのかがよくわからない。なぜ20年前の自殺者を調べたのだろうか。インタビューのギャラを振り込めないなどの問題があってスタッフが実は彼女は死んでたんじゃないかと考え、自殺未遂を起こした日と場所をインタビュー時に関口さんに聞いておいて、その当時の新聞を探したぐらいの展開がないとわからないのではないか。もしそういう人がいたとしても同姓同名じゃないのか。
自殺未遂の時に彼女が撮影していたという映像も流れる。警告映像。ここに出てくる女性が結構かわいいのが不思議である。ちょいちょいクニコが出てきたりして最後の方に女の顔が映って終わり。一瞬何かのカットが入るがよくわからなかった。


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