ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 封印映像

封印映像シリーズ(46~50) 感想

2021/12/11

封印映像46 くりかえ死      ★★★★

封印映像 46 くりかえ死
事象が派手なものと、じわじわ恐怖を煽ってくるものと両方があってバランスがよい1作。

「佐々木(仮名)」
心霊スポットへ行って撮影を行おうとする投稿者達2人が、助っ人として心霊現象に詳しいSという人物を加えて山中へ。
目的地のスポットでは、かつて不良グループ内での諍いの末に1人が殺されて埋められたらしいことを投稿者側の1人がカンペを手に持って読むという様子が記録されている。それぐらいの情報は覚えてきてほしい。
これとは別に、全体的に台詞が台本を読んでいる感じがひどい。

現地へ到着するころには夜であり、投稿者達は時間が遅いことから付いてすぐに帰ろうとするのだが、助っ人のSさんはせっかく来たのだから撮影するべきと主張し、写真を撮り始める。
Sさんがおかしいような雰囲気で話が進むのだが、投稿者達もこんな撮れ高が全くない内容でいいのか。助っ人まで呼んで何しに来たのかさっぱりわからないじゃないか。
しかし結局Sさんの方が霊の攻撃を受けてしまった。あと意味深なこのタイトルは、「封印映像」の過去作にSさんが出演しており、その時に使われていた仮名から来ているようだ。当時もおかしな人扱いはされていたが、特に痛い目には遭っていなかった。今回再登場する形でひどい目に遭ったのは、前回出演時に視聴者からの苦情でもあったのかと考えさせられる。

「四角い跡」
これも変わったタイトルだ。Yという女性アイドルが心霊スポットへ行くという内容で、ディレクター達が同行している。
アイドルの現場レポート中にはまずノイズが頻繁に入るが、階段を上ったある部屋にアイドル1人で行ってそこにしばらく撮影しているという状況になると、なかなか何も起きずに時間が過ぎる。
そんな感じだったがアイドルYさんが部屋から出るときにいろいろ異常に気づく。部屋に落ちていた折り鶴が何者かに踏まれていたり、部屋を出たところの四角い鏡に女が出てきたり。これでYさんは完全に心を折られてしまい、ディレクター達に涙の訴え。しかしディレクター達が見に行くと鏡自体が消えている。タイトルの「四角い跡」状態になっている。

ここで偉いのが、ディレクター達がアイドルの撮っていた映像を確認して、先ほどの鏡の存在を確認するくだり。失火し鏡があったことが認識できている。アイドルに「鏡なんかないじゃないか」と嘘つき呼ばわりするような展開になると胸くそ悪いのだがそうはならなかった。その後はパニック状態。

「ヨリシロ」
地域のボランティアとして山のゴミ拾いをしていた投稿者とその友人。謎のDVDかCDかを発見しており、個人的にはこういう拾ったものを紹介するYouTubeのチャンネルでも作れば面白いかもと思ってしまった。
友人の方が土器の欠片のようなものを発見し、歴史的に価値があるものではないかと考えて2人で持ち帰る。その後にスマホで調べたようだが何かわからず、そのまま片方の部屋で酒を飲んで寝てしまった。

その夜に投稿者が異常を感じると友人がうなされており、さらに謎の女が出現する。
当然ながらその持ち帰った土器の欠片が原因とはいえ、彼らも山の清掃をしていたのだからもうちょっと勘弁してくれてもいいのではないか。友人の方はその後もひどい目に遭ったらしい。
事象はインパクトがある。ちょっと出てきたものがはっきり出過ぎなような気もするが。

「くりかえ死」
投稿者と友人が飲んだ勢いで2人で心霊スポットである廃墟へ行った際の映像。古びた家であり、探索しているとラップ音が聞こえ始めるが、あまり成果なく外へ出て帰ろうとする。するといきなり女の絶叫。さらに廃墟の方を見ると倒れている女が立ち上がって歩いていくという異様な光景があった。
しかもタイトルの通りというか、歩き出したその女が建物から落下して先ほどと同じように倒れる。そしてまた立ち上がったところで友人の携帯電話が鳴ってしまい、女が追いかけてきそうだったので2人は逃げるのだが、車の鍵がなくなっており友人が探しに行く。投稿者が戻ってこない友人の様子を見に行くと友人が倒れていた。一応この後もわけのわからない展開にはなる。
本件で取材に行ったスタッフの車には生卵が投げつけられる。おいおいこれはダイエーホークスの選手達が乗ったバスじゃないぞ。よくわからないがとりあえずこの地域が悪いことになって終わり。

封印映像48 真っ赤な風船      ★★★

封印映像 48 真っ赤な風船
4本収録だが3本は優しさだったり家族愛だったりが感じられるハートフルな内容。表題作は怖かった。

「やさしい看護師さん」
投稿者の有人の山田さんは余命数ヶ月と宣告され、病室で自分の姿を映像にとっていたらしい。体調が悪い日はずっと横になっているが、夜中に女性の看護師さんが登場して「心配しないでください」と呼びかけて去っていく。言うだけなのか。
この看護師さんは他の病室でも同じようなことを言って回っているようで、山田さんが不思議に思い後を付けたところ、なんと体当たりしてくる。この看護師さんは体が透けているので霊だよということなのだが、どうも実際の人に思えてならない。当たり前だが。

「野菜泥棒」
不妊治療をしていたが子どもができず、落ち込む妻の気を紛らわせようと畑で野菜を作っていた投稿者。しかし野菜泥棒が頻出するために監視カメラを仕掛けた。まず1本目は畑に謎のもやと女が出現し、カメラが破壊されるという内容。無茶苦茶悪質だ。2本目はビデオカメラを借りて、投稿者自身が夜中に張り込んで撮影した映像。
実際にもやと女が出現し、不気味なものがカメラに収まっていた。正体としてはよくあるもののように思えるし、映っているのも実際の人に見える。ただ最後は丸く収まった。この巻は女性の霊ばかり。

「着席」
ある市民会館の催しの前に、当時スタッフだった男性がホールの様子を撮影していた映像。1人でゴミを拾ったり席の並びを確認したりしているが、何かが落ちる音がしたり勝手に椅子が倒れたりとトラブル続き。嫌がらせか。
停電が起きた時点から俄然怖さが増すものの、ある席に女がいきなり現れ、スタンディングオベーションを始めたあたりで妙な恥ずかしさを覚えた。逃げようとする撮影者はその女に捕まってしまう。
このホールでは子どもの発表会に行く途中に事故で亡くなった女性の霊が出るという噂があったそうで、出てきたのはまさしくそれなのだろう。しかし子どもの発表会で長々とスタンディングオベーションするものなのか。
取材で事情を知っているという男性が登場するが、情報提供を無茶苦茶しぶっていたわりに大した内容ではない。

「真っ赤な風船」
この映像は供養してほしいと寺に持ち込まれたが、それを行おうとしたら住職が急死するというヤバいことが起きて結局供養できていないそうだ。
内容はカップルが遊びに行った際に撮影されたもので、公園でベンチに結びつけられている赤い風船を見つけて彼女が戯れたりする。その間にノイズが入りまくっていて危険な兆候はあったと思われる。彼氏の方は撮影を止めないまま昼間っからイチャイチャと始めようとするが、窓の外に先ほどと同じものらしき風船が浮遊しており、ついには部屋の中に出現してしまう。ここは私がこの立場だったらどうしていいかわからず恐ろしい。そして何者かが姿を現す。
取材においては霊能者の中深迫さんが登場して現地へ赴くも、体調を崩す。今回は部屋に風船が出てきた理由がなんとなく説明されたので理解できた。さらにクロイワヨネコという老婆が結界を張って回っているという情報もあり、これが次作以降に関係する。

封印映像49 暗黒の走者 前編      ★★★★

封印映像 49 暗黒の走者 前編
封印映像では珍しくメインタイトルを次回に続く前後編としている。しかしこれは映像自体がなかなか合成クサくて、なぜわざわざ前後編になるのかわからない。スタッフの田中さんに危機が迫っているので取材メインで行くのだろうか。他の映像はよかったと思う。

「ぬれよめじょ」
結構怖くて面白かった。今作では最も好き。新人女優を起用したネットドラマのオーディションを制作会社の男性が行い、そのうちの1人を気に入ったのか飲みに誘ってしまう。普通はないことらしい。
Aという女性がいい感じの演技を見せており、オーディション自体はつつがなく進むが場面が切り替わって2人が外を歩きながら撮影している場面となる。飲みに行って女性Aさんの家へ行くことにしたという、会社にばれたらまずい展開になる。家でも酒を飲み、Aさんが手相を見てくれたり嘘泣きしたりとしているうちに変な雰囲気になり、唐突にAさんが風呂へ。酒を追加しようと男性が冷蔵庫を開けると複数の虫。ああもう嫌な感じだ。そして風呂場を確認しに行くが、何か皮のようなものと異臭だけが残されていた。
慌てて帰ろうとする男性の前にAさんが登場して惨劇が起こる。Aさんの豹変が怖い。緊張感もかなりのものだった。

「ゴミ屋敷」
廃品回収のバイトをしている投稿者がバイトの後輩都ともにゴミ屋敷の家具やゴミを引き上げる仕事をすることに。ここの住人の父親を名乗る男性からの依頼だという。一応作業の様子を記録しておかなければならず撮影していた。
場所はアパートの一室だったが当日は誰もおらず、先に隠し場所を聞いていた鍵を使い中へ入る。中はゴミで凄い臭いとなっており、物が散乱しており見るに堪えない。風呂場のドアに血で汚れたようなテープが貼られており、剥がして中へ入ると中に複数のゴミ袋がある。ゴミ捨て場に出せない黒いゴミ袋だったので、中を改めるとやはりというか何というか、人体の一部らしき物があった。そしてゴミ袋の山の奥の方に人らしき顔がぬっと出現。これも結構驚いた。
2人が逃げ出して、再び戻ってみるとなんと中の住人が戻ってきていたというのも驚きの要素。

「指導死」
投稿者が高校時代に撮影した映像。ダンス部に所属していた投稿者が同じクラスの女子生徒2人と共に空いていた教室で練習することに。1人Aさんの動きが悪く、もう1人のBさんがブチ切れ出して雰囲気が悪くなる。どうでもいいが彼女らは体型がぽっちゃり気味であまりスマートではない。
うまくできなかったAさんの様子がおかしくなり、窓に向かってブツブツ言い出す。投稿者は撮影を続けているがおかしな女らしき姿が映り込んで、今度はBさんの様子もおかしくなる。ついには暴力沙汰になって意外なことにBさんが負ける。多分Aさんは霊の力を借りてるなというところで映像終わり。問題は教室自体の過去にあったらしい。Aさんが不登校になったそうだがその理由とうまくつながってはいないような気もする。Bさんの様子がおかしくなった理由もよくわからん。何かを再現したかったのか?

「暗黒の走者 前編」
投稿者がマラソン大会に出ることになり、同じく出ることになった後輩の女性と夜に公園でトレーニングしている際の映像。投稿者は経験者なのかまともに指導していていい感じである。しかし休憩してトイレに行った後輩女性が戻ってこず、木の所にうずくまっていたので投稿者が近寄ると、何者かが近くを走っている音が聞こえる。そしてその走っていたものが姿を現すのだが、これが意外にも複数の黒い足。そして後輩女性が立ち上がっており、足が勝手に動くと言ってその場で走り始めてどこかへ行ってしまう。ちょっとコントみたくなってきたところでまた複数が走ってくるところで映像終わり。笑いと紙一重な内容だったが後日談は悲惨。
以降はジョン・クロウ氏も交えて公園で調査。後輩女性がいたらしい木の所に人の髪を包んだ紙があったりして恐ろしい雰囲気に。しかもスタッフの田中さんの姿がなくなり、ジョン氏の言うことには「向こう側へ行ってしまった」とのことで、あとはこの公園にまつわる怖い話を聞かされて今回は終わり。封印映像48に名前が出てきた老婆が関係しているようだ。謎は残ったままなのでやはり後編を見たい。

封印映像50 暗黒の走者 後編      ★★★

封印映像 50 暗黒の走者 後編
ついに50作目ということで節目だけに演出がかなり派手だったり、準レギュラー的な人たちがまた出てきたりとなかなか豪華な内容。最終回かと心配になったがこの後もシリーズは続いていて一安心。

「心霊スポット案内人3~ブーメラン婆~」
ニコ生でやっている封印映像チャンネルの模様から始まる。私はニコニコ動画を見ていないので言及できないが、ゲストとして登場する心霊ディレクターの夏目さんという方に送られてきた動画。あるトンネルに老婆の霊の姿が映り込んだというもので、実際に夏目さんがトンネルに行ってみるとやや怪奇現象が起き、慌てて車に戻ると情報源のKという男性から電話。どうもこのKというのが過去作にあった「心霊スポット案内人」で出てきた片山(仮名)ではないかという話になる。
実際にこの人はやはりKこと片山(仮名)で、何回も姿を現す。あとスタッフがトンネルでしばらく撮影を続けていると体を不自然に曲げた老婆の姿も撮影できて、一応この話としてはまとまって終わった。ちょっと画面が暗いのでわかりにくい。もともとトンネルは明るかったのに。

「心霊スポット案内人4」
封印映像38の「トレーニングの代償」でスタッフ玉置さんが見つけた謎の人形について連絡を取りたいという人物が登場。なんとボンディエという外国人男性だ。ジョン・クロウといいドンドン封印映像の国際化が進んでいる。ボンディエさんはウィッチドクターでつまり霊媒師だという。
玉置さんは問題の人形は捨ててしまったそうだが、ボンディエさんによると玉置さんは何かに取り憑かれているということだった。それは何かという話になって、いきなりさっきの話にもあったKこと片山(仮名)が怪しいとなる。なんとボンディエさんはKの居場所がわかると言うのでそこへ行く展開に。割と無茶な筋書きじゃないか?流れが速すぎる。
以降も驚きの展開が続いて、なんとここでKの本名がわかったり、おそらく封印映像シリーズから卒業するような出来事で締めくくられる。意外すぎた。

「自殺の名所」
スタッフの森さんが大学の頃に映画研究会に入っており、映像素材がたくさん入っている段ボールの中におかしな1本のテープがあったという。ということでさっそくスタッフ山口さんと玉置さんも交えて鑑賞。タイトルは「自殺の名所」。
カップルが山登りをしているもので、日中に降りられなかったのか夜になる。女の方が何かを見つけたから見に行けと男に命じ、男が見てくると何と首吊り死体だった。それだけで終わらずに男は死体の足元にあった紙を持ってくる。そこには謎の記号が書かれていた。
女の方がヒステリーを起こして叫びまくり非常にうるさい。男の方も責められながらも撮影を止めないのがなかなかいい度胸だ。そのおかげでそのあとに何が起きたかが記録されていた。といってもよくわからない上に説明もなかったが。
玉置さんと森さんが現地の山まで。玉置さんの方が先輩らしく、いろいろ指示しているのが新鮮だ。しかし何が「自殺の名所」だったのかもわからなかった。

「暗黒の走者 後編」
珍しい巻をまたいでの続き物。前編ではジョン・クロウ氏が現地で調べている最中にスタッフ田中さんが行方不明に。田中さんを探すためにも取材は続行される。現地の公園に結界が張られているとか、クロイワヨネコという謎の老婆の存在があったりとか、断片的な情報があっても結びつかない。霊能者の中深迫さんにも調査を頼むことに。
クロイワヨネコの父親は陸上選手で、1940年の東京オリンピックに出るのが夢だったが演奏で叶わなかったというエピソードが明かされる。その後の調査でクロイワヨネコの家がわかり、ジョン・クロウ氏が除霊を試みる。前後編あるが意外と取材は短いな。
別室でジョン氏が除霊している間に中深迫さんから危険を告げる電話があったりして緊張感が高まるが、最後の方は真面目にやっているのか笑わせようとしているのかわからない内容。「藤岡弘、探検隊」みたいなノリに思えた。
田中さんは復帰するが今度はジョン氏と中深迫さんの行方がわからなくなって終わり。マジで最終回かと思った。


一覧と履歴

-ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想, 封印映像