ほんとにあった!呪いのビデオ・封印映像他感想 封印映像

封印映像シリーズ(51~55) 感想

2022/07/02

封印映像51 ココデミテル      ★★★★

封印映像 51 ココデミテル
田中さんと玉置さんの封印映像の女性レギュラースタッフ2人が協力している映像もあってなかなか貴重。結構派手な内容で、先が気になる展開のものも多く楽しめた。

「リモート飲み会」
コロナウイルスの関係で一時期流行ったオンラインの飲み会。その様子が記録された映像が送られてきたとのこと。3人で飲んでいる最中に1人が苦しみ始め、近所に住んでいるもう1人が家まで向かう。すると呼んでいないはずの謎の1人が参加して、苦しんで倒れた1人と同室にいるような映像を配信してくる。
緊張感もあるし、1人が消えたり口笛が聞こえたりと謎の要素も多く面白かった1本。投稿映像というよりはリモート飲み会をテーマにした短編のホラー映像制作という感じ。

「訪問介護」
これはスタッフの玉置さんと山口さんが担当している。持病で訪問介護を受けている高齢男性が、介護人の村上さんという女性にスマホの使い方を教えてもらい、動画撮影に興味を持つ。すっかりはまってしまったらしく日頃の何気ないことも村上さんに頼んだりして撮影してもらうが、あるとき寝ている男性の様子がおかしくなり、村上さんが布団をめくるとそこに謎のものが。
あまり怖いわけではなかったが、映像中のそこかしこに男性の命を狙っていそうな霊の姿が映っていてアピール旺盛。

「観察日記」
なかなかインパクトがある1本で、田中さんと玉置さんが協力して取材する。投稿者は実家に母親を残していたが、母親が入院したことで実家の様子を見に行った際に、柱に奇妙な植物のようなものを見つけた。
キノコのような見た目で触ってみると人間の皮膚のようだったという投稿者。後から田中さんに、普通こういうものをキノコだと思わないのではないかというような問いかけがされて、見ている私がハラハラした。実は投稿者が何か隠している展開かと思ったがいうわけでもなかったし。
そのキノコのような物体は成長を続けて髪の毛のようなものが生じ、採取的にでかくなった姿を投稿者に見せて、一瞬のうちにどこかへ消えた。
脱皮したかのように殻を落としていったのだから、投稿者はそれを集めてキノコとかの専門機関へ送ったらよろしいのに。

「ココデミテル」
女性アイドルにストーカー行為をしていたらしい男が撮影した映像。街中を歩いている女性アイドルを盗撮して、それがバレかけたりするなど若干のトラブルがあるが、最終的に女性アイドルの横に男の霊らしき姿が出てきて仰天。
以降はこのストーカーの周辺情報を田中さんが探っていく展開になるものの、ストーカーの住所がわかったということで行くとそこが山の中で、周囲に民家も何もないという明らかにおかしな場所を指定されていた。
田中さんが山中で謎の車を見つけると中には動かない男の姿があり、田中さん自身にも危険が及ぶという、最初のアイドルの映像からは全く想像もできなかったところへ着地した。時間がないのか掘り下げる気がないのかとにかくとっ散らかって終了。

封印映像52  心霊処理場     ★★★

封印映像 52 心霊処理場

「黒髪の同居人」
テレビ局に勤めていた投稿者が持ってきた映像。職にあぶれた男性へのインタビューが収録されており、その男性の家まで行っていろいろ聞いていると男性の様子がおかしくなる。ただこれは霊現象と言うよりも男性自身に問題があったようだが。男性が中座すると奥の部屋から黒髪の女性が登場。その日の取材が終わり、よせばいいのにインタビュアーは翌日も男性の家へ行ってしまうのだった。登場人物が大根な演技をしようとしている大根役者みたいな感じで、下手の2乗で残念なことになっている。最後のこれは鏡か。事象は派手でよかった。

「おいかけっこ」
心霊スポットである地下道へ行った投稿者と友人。歩いているといつのまにか小さな女の子が投稿者のすぐ近くにおり、驚いた友人が走って逃げてしまう。女の子を交番に連れて行こうとする投稿者だったが、当然のごとくこれが霊。投稿者が謎の動きをさせられる変わった内容。結論ありきで過去にあった事故を持ちだしてきた。

「縫い付ける女」
タイトルからして痛そうな予感がする。部屋で友人と喋っているだけでうるさいとクレームを付けてくるという女性がおり、投稿者とその友達がわざわざその女性の家まで行って嫌がらせ。しかし窓から子どもらしき「痛いよ」などと声がしてくるため、投稿者が様子を見に中に入ると驚きの光景が広がっていた。おもちゃが勝手に動き出すあたりが緊張感がある。

「心霊処理場」
いきなりスタッフの玉置さん登場。宇野さんという映像投稿者へのインタビューが行われるが、なんと心霊スポットへ行って凄いものが撮影できたのに、カメラをそこに忘れてきてしまったなどと無茶苦茶なことを言う。スタッフは宇野さんとともに問題のスポットへ。
宇野さんが突然姿を消したりしたものの、無事にカメラを見つけたり他にも数多くの映像媒体があったりして目論み通り。ただスタッフたちがそこで撮影を続けているとえらいことになった。映像の方はほうきが何回も倒れたりして面白かった。玉置さんが上下関係を無視して怒鳴るところが見どころっぽいが、そんなところを見どころにしてどうするのだ。もっと掘り下げてもいい内容ではあった。

封印映像53  三つ編みの女     ★★★★

封印映像 53 三つ編みの女
「かあさんのふりをしたなにか」は個人的には傑作と思う。他もなかなか。

「ピーグラスー」
投稿者が大学時代に友人からもらったという映像。同じ大学にいたらしい男性2人がキャンプに行った様子が記録されていた。彼らの他には人気がなくさっさとテントで過ごす様子に移行している。1人が夜に外で物音がしたのに気づいてもう1人を起こそうとするが拒否され、渋々1人で見に行くことに。
外では何かの血の跡が見つかり、女らしき顔が出現して逃げる男性。テントまで逃げ切れたかと思ったのだが。タイトル「ピーグラスー」はタイの妖怪の名前らしく、意外なところから選出されていて面白かった。

「くますず」
学校の課題で自分の家の近くの山の植物や虫を調べて回っていた投稿者。日没近くなって帰ろうとしたところでどこからか鈴の音が聞こえるのに気づいた。採集の途中はともかく、帰ろうとするところを撮影している意味がよくわからない。携帯で母親と連絡を取っているのでまだ観ていて安心感はあるが、道の向こうに怪しげな男が立っているあたりはかなり緊張感があった。これは民俗ネタで興味深い。

「かあさんのふりをしたなにか」
かなり強力なタイトルで期待が持てる。投稿者が塾の友人の家に泊まって夜中まで勉強会をすることになり、その様子を撮影したもの。その友人が勉強していることを母親に証明するために撮影するという、なかなかこじつけ的な理由で撮影が続けられる。
夜になり友人が投稿者に、母親が夜食を持ってくるがドアを開けてはいけないと忠告してくる。表向きは勉強の邪魔をされたくないという理由なのだが、その通りに母親が夜中に部屋の前に来たところで異様に恐ろしくなる。「かあさんじゃない、かあさんのふりをしたなにか」という友人のセリフが怖い。そしてドアの向こうに夜食が置かれているが、その何者かもまだドアの前にいた。
かなり怖い内容ではあるが、夜食はしっかり作ってくれていてそれほど悪い奴でもなかったのではと複雑な気持ちになった。

「三つ編みの女」
ここで玉置さんと山口さん登場。映像の内容紹介をしてくれる。投稿者の男性が付き合っていた女性と公園でデートをした様子を撮影したもの。池でボートを漕いでいると、いくら漕いでもボートが動かなくなってしまう。ボートの底を何者かが叩いていたり、オールの先に物が付いてきたりして、とうとう投稿者の彼女の後ろに霊らしき物が出現。この辺りの畳みかけてくる感じがよかった。
ただこの話の肝心なところはこの後の投稿者へのインタビュー。投稿者は彼女と結婚したということで珍しくほのぼのした感じで終わろうとするところだったが、やはりというか何というか意表を突いてくる形で終わる。うまくまとまっていた。

封印映像54  オトドケモノ     ★★★

封印映像 Vol.54 オトドケモノ
これぞという映像はなかったがいつもの封印映像という感じで安定のクオリティ。

「デリバリー」
曰くのあるマンションへ出前をすることになった投稿者の友人が怪異に巻き込まれる話。投稿者によると、そのマンションへ配達に行くと必ず怪奇現象があるということだ。「必ず」というのが凄い。投稿映像撮影が目当てならばいいスポットだろう。
エレベーターが使えなかったために階段で上る羽目になるのが気の毒。すると謎の足音に、座り込んでいる女の姿と事象が連続してくる。帰ろうとする撮影者がさらに襲われるのが嫌な感じ。

「草むしり」
演技がかった喋り方が満載。引っ越してきたばかりの夫婦が庭の草むしりをしている最中に、なかなか抜けない根っこに悩まされる。妻の方が力ずくで抜いてめでたしとなったのだが、その夜の食事中に異変が起きてしまう。妻が苦しんでいるのに夫は撮影続行している場合ではないと思う。背中さすってやれよ。結論としてはその土地に根ざした内容。

「限界」
ある会社内に仕掛けられた監視カメラ。情報漏洩に厳しいところらしい。新人が配属されてやる気がありそうではあったが、徐々に屈託してきて周囲からの呼びかけにも応じなくなってくる。そして問題の日は仕事もせずにずっと座って、机のある物を手に取っておもむろに動き始める。様子がおかしいのを見て同僚や上司もなんとかしてやってほしいところではあるが、まあ会社というのはそういうところだとも思う。
ブラック企業の話かと思ったが、一応少し霊現象的なところはある。

「オトドケモノ」
マンションに住む友人が1ヶ月ほど部屋を空けるとのことで、投稿者がその間にそこで過ごすことになった。友人はいたずらに悩まされているため投稿者は何か起きないか記録のために撮影していた。あるとき段ボールの宅配便が外部から届けられ、投稿者はそれを受け入れて部屋へ置いておく。たまに友人と電話で連絡を取っていたようだが、この宅配便について、送り主とか何が届いたかの話は全くしなかったのだろうか。特に送り主に関してはこの話の核心の部分なのに。
夜中に友人からの電話があってこれが投稿者にとっては不吉な内容。そして届けられた段ボールに異変が起きる。恐怖を煽る演出はなかなかだが、最終的には意外と手ぬるい。それぐらいで勘弁してしまうのかと驚いた。
投稿者の友人がインタビューに応じており、最初ヘラヘラしていたところで田中さんに2人きりで話しましょうと呼び出され、以降は態度を改めるというさっぱりした展開。

封印映像55 かみよもじ     ★★★

封印映像55 かみよもじ

「はんぶん」
家で酒を飲んでいた投稿者と友人が、気分が盛り上がったので野外のカップルを冷やかしに出かけたところおかしなものを見てしまったという内容。上半身だけだったり下半身だけだったりしたものが見つかるのだが、画面が暗くて確認しづらい。しかも合成で作れそうに見えるのがマイナス。

「イマジナリーフレンド」
親戚の男性が自分の男の子を撮影していた映像。子どもの方はかわいい。1人で遊んでいる。その子どもが自分だけに見えるような友達と遊んでいるそうで、それ自体はあり得ることのようなのだが実際に出てきたという話。
霊によって撮影していると天井から謎の音。撮影している親戚が天井裏を覗くとそこにはなぜかおもちゃが。ラッパもあったのでそれを吹いていたのだろうとわかる。このあたりは何が出てくるのかわからず怖め。子どものところに戻ると、絵を描いていたはずがいきなりシャボン玉遊びに切り替えている。だが絵を描いている子どももいるように思うので確認すると、なんとそれは霊だった。造形が怖い。

「手相」
投稿者が東京で暮らしている弟に会いに行くと、知らないうちに彼女ができており一緒に行動することに。弟さんはこの日が誕生日だったという。3人で街を歩いていると占いの貼り紙を見つけて、弟と彼女は結婚運を見てもらうことにした。
弟の方の結婚線が足りないとかで辛辣な評価となり、投稿者側は占い師の前で「ほんとかよ!」とか放言。彼女が結婚がうまくいくよう食い下がり、占い師は運気を変えるためということで彼女の前に手をかざして呪文を唱え出す。
以降は彼女のブチギレが見られる。投稿者はそれでも撮影を続けている設定なのが面白い。サイコ気味な話でどうなるのか気になったが、オチ自体は珍しくない。

「かみよもじ」
大学のレポート課題で地域の歴史を調べるために山へ登った女性3人。カメラで撮影もしている。1人が足をくじいたために投稿者は1人山を下りて助けを呼びに行く。カメラを置いて撮影続行。残った2人が不安そうにしている中でとうとう夜になってしまい、1人が周辺を歩いてみると謎の人影。これも怪しい動き。人影があった場所には謎の文字があって、これが「かみよもじ」なのだろう。残っていた1人が悲鳴を上げたために戻ると、顔が焼けたようになっていた。ここは恐ろしい。
今回だけだと全貌が判明せず、実は「封印映像56」に続いていた。「かみよもじ」とは「神代文字」と書くのだろうが「じんだいもじ」と読むのだと思っていた。両方の読み方があるらしい。

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